最愛の家族
※この話には多少の悲惨な表現が含まれています。次次回では今回よりも多くなります。
「アルファ」
「なんだデルタ」
「なんでフォネティックコードが名前になってるんだ?」
「その方が無線で間違えることもなく、陸海空で活動できるかららしい」
「んじゃ、なんで日常会話で?」
「日頃から慣らさないととっさに言えないからだ」
「ほへ〜…」
全員が装備を整えている時に、暁とデルタが他愛もない会話をしていた。整うと、ラム一台に3人、全部で四台での出撃だ
「パンツァーお前が持っとけ」
「えぇ…重いから嫌なんだけど…はぁ…」
デルタの席にパンツァーを3本押し込み、取引現場に向かった
「"こちらアルファ、本部オクレ"」
「"こちら本部、アルファオクレ"」
「"こちらアルファ、目的地到着、オクレ"」
「"了解。そのまま動きがあるまで待機しろ"」
待機すること10分程度で黒塗りの車が数台止まっていき、中から人が出てきた。双眼鏡越しには、黒のスーツ姿数人とアメリカ軍の戦闘服姿が複数人確認が取れた
「な?!何故アメリカ軍が!」
「落ち着けチャーリー、あれはきっとコスプレだ。じゃないと国際問題以上に危険な取引現場になる…」
「だが…全員見た目は洗練された動きに、武器の持ち方も扱い慣れたかのようだぞ…」
「いいから考えるな…上の指示に従うだけでいいんだ…」
なんとかデルタをなだめるチャーリーだが、ここで問題が起こる
「お前ら流石に静かにしろ。我々は特殊部隊だ。隠密行動が基本で騒ぎは…」
双眼鏡で暁が見たものは、袋を被らされた人だった。だが、暁にとっては何よりも大切な人だった
「アルファ、どうした?」
暁は伏せていた体を立たせようとしていた
「バカ!バレるだろうが!」
チャーリーが暁を止める。チャーリーが暁の手を見ると、小銃を強く握りしめて構えようとしていた
「やめろ!ここで撃ったら計画が無くなる!」
「離せ…俺はあいつらを殺さなくてはいけなくなった…離せ…」
「いったい誰を見たんだ!」
「…姉だ」
「ここにお前の姉が居るはずがないだろ!第一今はセキュリティが相当高いマンションに住んでるんだろ!」
「間違いないんだ…俺が前に作ったミサンガをしてるんだ…間違えるはずがない…」
チャーリーが双眼鏡で覗いてみると、左手首に水色のミサンガを確認した
「だが、ここから動けば何万もの人々の平和が脅かされる!」
「それでもだ…それでも行く…そうでないと…百合香が死ぬ…」
そうこう話していると、百合香の痛々しい叫び声が反響してこちらまで聞こえてくる
「あの声…百合香だ!百合香ァ!」
「アルファを止めろ!そして口も塞げ!」
暁は仲間に拘束され身動がとれない状態で、口も塞がれてしまう。そんな中、悲惨な叫びだけが聞こえてきた。そして…
パンッ
と、一発の銃声が聞こえてきた。それは、先程まで百合香がいた場所だった。暁はわかったかのように黙り込み、涙を流し続けた。しばらくして、結局作戦は失敗。相手は自衛隊が横槍を入れてくることを察知していたらしく、隊長である暁の姉を痛めつけ殺して、警告したつもりだったらしい。そのことが次の日、ポストに入っていた手紙でわかったという
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