姉の存在
「これは本格的にマズイな…過去がフラッシュバックしてしまったか…」
「あの…暁さんの過去とは…」
「これは一般的には広がってはいないが、暁隊長には姉さんが"いた"って話だ。その姉さんの唯一の希望がお子さんだったんだ。だけど…殺されたらしい…」
数十年前
暁がまだ28歳の、陸上自衛隊特殊作戦群特殊任務部隊だったころの事
「暁!いつもながら凄い制圧力だ!俺は感動しちまってるよ…」
「ありがとうございます!これからも国の脅威になる者を排除していきたいと思います!」
暁は若い頃には日本のために働いていた隊員だった。テロリスト、過激派宗教、バイオテロなどの危機的状況を未然に防ぐ組織に所属していた。そんな中で唯一の守るべき人が居た
「暁、お前の姉が弁当持って待機してるぞ?」
「あ!ヤッベ…また持っていくのを忘れてた…」
「おいおい…これで何度目だよ…もはや秘密組織じゃなくなるぞ?」
「ハハハ…ちょっと行ってきます!」
地下の基地から出て一般自衛官の宿屋に向かう。暁は特殊部隊なので一般自衛官を装っている
「馬鹿!何度も言ってるでしょ?!お弁当は忘れない!いつも体は綺麗にする!暁は早く結婚しろって!」
「待て待て、綺麗にはわかるが、結婚は関係無いだろ…」
「何言ってんのよ。結婚すれば私がこうしてお弁当作らなくて済むじゃない」
「姉さんの料理は三ツ星並だから絶対に食べる」
「褒めるのだけはいっちょ前ね」
施設の入口前で言い争いをしている姉弟がいた。姉の名前は千星百合香、暁神楽の姉である。前は千星大和と結婚しており、一人の子供を三年前に産んだ。だが、夫は百合香が出産して一ヶ月後にステージ4のガンによって他界してしまったのだ
「百合香、子供は元気してるか?ちゃんと食べてるか?ちゃんと寝てるか?歯磨きは毎回やってるか?身長は?体重は?」
「うるさぁぁぁい!一気に言わないでよ!それと、そんなこと聞いてきたら神楽は変態確定よ?!」
「で…でもぉ〜…」
「はぁ…明日にでも写真送るからそれで我慢して」
暁は無言でガッツポーズをしていたが、百合香に見つかると少しカラッとした表情で弁当を渡してきた
「そんじゃ、頑張るのよ?」
「あたぼうよ!」
「それと、自衛官だったら子供の未来を助けてね?」
「了解。じゃあね」
「話は終わったか?」
「あぁ、終わったぞ」
同期が話の終わった頃合いを見計らって話しかけてきた
「だったら、大将のところへ行ってら〜」
「…私呼ばれてた?」
「しかもフルネームでな」
「…働くのダルくなってきたな」
特戦群の仲間に言われて、暁は特戦群の基地に戻る
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