狂い
※この場面にはグロ表現が含まれています。
遠隔カメラで洞窟の中を見ると、途中まで土や石だらけだったが、段々とこの世界ではありえないコンクリートの地面に鉄筋コンクリートの柱などがあった
「これは…凄く幻想的だな…」
「ここまで手が込んでいる建築物は地球では考えられませんね…」
仮本部にいる隊員は洞窟内の幻想的な空間に圧倒されていた。ライトアップされ、水が道に沿って流れている…そして奥には人影が見える
「"我々は自衛隊だ。今すぐ武装解除し、こちらに来なさい!"」
人影は音がしてビックリしたが、すぐさまこちらに走りながら向かってきた。その速度は到底人間には出せないようなスピードだった
「これは…自爆する気か?」
「どうしますか?隊長」
「AIの判断に任せる」
10Mになったところで無人機がゴム弾を発砲した。そこには、スイッチを持っていた少女が居た。胴体を見てみると四角い箱があり、文字で『C4』と書いてある
※C4とは、爆発力が高い爆弾の一瞬である
「転生者はなぜこんな酷いことを…」
「まだ中学生…いや、それよりもっと幼い娘を…」
少女を避けてまた奥へ部隊は前進を始めた…と、思った矢先に銃撃が始まった
「前方に人影多数、戦闘開始しました」
カメラ越しに柱に隠れている人影が見えていた。無人部隊は交戦をすぐさま開始し、数秒で何人も倒していく
「前進を開始します」
発砲しながら無人部隊は前進していき、敵は後退をしていく
「杉田二等陸曹、敵に接近しろ」
「了解」
敵に近づき、確認するとナチスドイツを思わせるような軍服を来て、拳銃だけで戦っていたようだった
「嘘だろ…戦闘車相手に拳銃で戦っていたのかよ…」
「誘導作戦でしょうか?」
「わからない…まだ様子をみてみよう…」
隊員たちが話していると、部隊が開けた場所に出た。そこには、縛られ、潰され、撃たれ、殴られ、切断され、死んでいる死体が、まるで落ち葉の様に複数散乱していた。その現状に隊員はほぼ全員が吐き、心拍数が上がる。
「ウ”ォ“ォ“エ”…」
「ウ”…何だよこれ…何だよこの死体の山は…」
「これは…『子供』…なのか?」
よく見ると死体は、鎖に繋がれ、無抵抗で殺されている様に見えた
「これが人間のやることなのかよ…」
「暁隊長…どうしますか…この死体の山は…。暁隊長?」
映像を見た暁は放心状態になり、しばらくすると頭を押さえて悲鳴を上げて狂ったように何かに謝り続けた
「すまない…百合香…すまない…すまない…許してくれ百合香ァ“ァ“ァ“ァ“ァ“ァ“ァ“」
「マズい!!!止めろ!隊長を早くに止めろ!」
鎮静剤を持って隊員たちは暁に近づくと、暁は反抗する
「うわぁ!」
「お、落ち着いてください!我々は味方です!」
「駄目だ!理性を失ってる!誰か衛生兵を!!!」
暁は誰も止められないのをいいことに、洞窟内に突っ込んで行った
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