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二人の過去

次の日起きると、子供たちが暁の布団の中に忍び込んで寝ていた


「いつの間に布団の中に…ここは参ったな」


暁は子供たちに気づかれないようにどいて、朝食を作った


「ん…パパ?」

「ぱ、パパ?!」

「よ、呼んじゃダメでしたか?」

「いや、少し驚いただけだよ…呼んで大丈夫だ」


なんだ…この高揚感は。配属が変わる前、私は空自ではなく陸自の特殊部隊だったが、危険な任務が終わった時以上に高ぶっている…


サファイアが起きてから少し経って、ルビーも目を覚ます


「朝食にしようか、今日はベーコンエッグトーストだ」

「美味しそう!!!」

「この上にのっているのは…もしかして胡椒ですか?!」

「ん、そうだけど…嫌いだったか?」

「いえそんなことはないです!でも…こんな高価な調味料を頂いてもいいのかと…」

「なんだ、そんなことだったか。いいに決まってるだろ、そのために人数分作ったんだから。ちなみに胡椒は私にとって高価ではないぞ?それよりも、食べようか」

「は、はい!」

「うん!」


子供たちは美味しそうにトーストを食べてくれた


「その首輪、邪魔そうだが…」

「これ、魔法の首輪で特殊な魔法をかけないと外れない物なんだよ…」

「外れてほしいか?」

「もちろん!けど、そんなことができる人が少なくて…」


私はスキルが使えるが、魔法は使えない…。しかし、この収納スキルを使えば外すことができるはず…


暁は、ルビーとサファイアの首輪を収納スキルで首輪をしまった


「これで君たちは自由だね」

「首輪が…外れてます…うっぐ…」


二人が少し泣き、暁が頭を撫でた。数分すると、なぜ逃げていたか話してくれた


「私たちは遠いところにあるフェル村に住んでいました。けど、私たちの特性のせいで奴隷にさせられました」

「その特性ってなんだい?」

「それは…魔法が唯一使えない子だからです」

「それは何でだい?」

「この髪がその証拠だからです。白髪は神に近しくて魔力量は多いですが、銀髪だと『神の怒りを買った髪だから』ということで魔法が使えなくなってしまったからです」


なるほど、大体は把握できたな…とりあえず目標としては私が居なくても戦えるようにしよう…そうしないと心配だ


「お父さん、これを聞いて僕たちを捨てないで!」

「なぜ捨てる必要があるんだい?」

「だって、僕たち魔力量少なくて魔法が使えないから…」

「大丈夫だ、私も使えないからな」

「「え?」」


魔法が使えないことを二人に言うと、驚かれてしまった


「では、どうやってこの森を生き残ったんですか?!」

「それは、戦う知恵があったからだね。じゃなきゃ今頃オオカミの餌だったよ」

「もしかして、チャージウルフですか?!」


収納スキルのアイテム欄を確認すると、チャージウルフと書いてあった


「そうだね、確かにチャージウルフだね」

「ランクBぐらいの魔物を倒せる強さ…お願いです!その力を私たちに伝授してもらえないでしょうか?!」

「僕からもお願いします!」

「良いよ、そのつもりだったからね」

「え、すぐに決めてしまっていいんですか?」

「あぁ、もう決めていたことだからな。だが、今日から少し厳しめに始めるぞ?」

「「はい!」」

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― 新着の感想 ―
[気になる点] >白髪は神に近しくて魔力量は”多い”ですが >「だって、僕たち魔力量”少なくて”魔法が使えないから…」。 どちらにしろ魔法は使えないということですが、「魔力量」は多いのですか少ないの…
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