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決意

9話 答

南:「解答の、時間だよ。」

 「Nも親父もこの組織の人間なのか?」

南:「そうだ。私たちは6人の幹部で成り立っていた。私の赤。Nの緑。君の母の青。君の父の白。Eの透明。西の黒。全方位を司り人のあるべき姿を探している。」

 「答えはあるのか?」

南:「自分の色を知ること。そして大きくすることだ。色眼鏡の世界を君は知ってしまった。知はパラダイムシフト(発想の転換)を起こす。」

南:「例えばふぐがおいしいと気づいた時食べれば死ぬ物から食料へと変化する。毒を知れば薬ができる。」

南:「それは赤がもたらした功績だ。」

南はなぜか、どや顔を、している。

南:「だがその答えを得るには青の解剖や死者のカルテによるふぐという生き物への理解が必要だった。」

南:「どの色が良いとか優れてるとかじゃなく、補い合い支え合う。」

南:「良いことばかりではない。友人が影で自分の悪口を言う。それを知ってしまった。君はどう思う?」

 「そうか。と思う。」

南:「そうだね。例えば私なら、その人には近づかないようにする。人によっては友人に何か悪いことをしたかと考えるようだ。」

南:「知とは自分にとって都合の良いものだとは限らない。悪口は黒さだ。自分の色が小さければたちまち黒く染まる。だが大きければ染まりづらく、しっかりと自分の色を理解していればすぐに、元に戻ることができる。」

南:「自分らしくあれること。それが幸福でありあるべき姿だ。知は痛みや苦しみを伴うこともある。だが、そこから逃げず飲み込むことで結果として変わらず幸福であれる自分を作る。」

南:「だが知には間違いもある。有象無象の知は時として混乱を招き人を黒く染め上げる。」

 「それでも自分らしくあるためにはどうすれば」

南:「選ぶことだ。」

 「選ぶ?」

南:「今じゃ特有のものじゃないが、ヒトは選ぶことができる。お腹がすいていて目の前にエサがおかれれば動物は本能的に食べる。巧妙に毒が混じっていても。だが、ヒトはそれに気づけば、食べずに餓死を、選択することもできる。」

 「例え死ぬとしても自分がどう死ぬかを選ぶことができれば、受け入れることができる。それは幸せなこと。ということか。」

南:「そう。つまり知をどう受けとるかも自分で選ぶことができるんだ。」


南:「そして幸福を感じることは難しくない。幸福を感じ続けることが難しいんだ。」


南:「私たちは常に自分らしさを失わないためにいられるか。そこを研究している。そしてその一つの可能性が白さであり、古典でいう中庸というものだ。」


南:「そろそろ時間だ。勘づかれてしまう。もうここへ来ても意味はないからね。」

西:「南。書き換えは済んだぞ。10分後だ。」

南は荷物をまとめ始めた。

南:「なに、また会えるさ。君が白であり続ける限り。」

西は、鍵を開け俺を外へと誘う。


後日訪れたときにはもう違う店になっていた。


10話 ありふれた日常

ブーブー

腕の振動が朝を告げる。

「やぁ世界」

リマ:「おはようございます。」

リマ:「夢はどうでした?」


リマ:「夢のカテゴリが91になりました。」

今日も生きている。仕方ない行くか。

ーーー

ウィーン

「おはよう。」

ロッカーロボ:「おはようございます。」

ロッカーロボ:「いつものでよろしいですか?」

「頼む」

ガチャッ

このロッカールームは昔のコンビニと言われる場所だ。

国の健康管理アプリと連動しているため、時折違うものを頼もうと思っても

選べないときがある。

職場までは10分、健康のためそれ以上近くはできない決まりだ。


ーーー

「おはようございます。」

店舗の人:「おはようございます。」

ガチャガチャ

待ち6件あります。

ガチャガチャ

ーーー


「ただいま」

リマ:「お帰りなさい。お風呂へどうぞ」

ちゃぽん→ガチャ→ブゥーン

VRを被りテレビをみる。今日は疲れた。

ふと外を見る。

なにも変哲のないいつもの風景だ。

透明さ、、、か。

今日は早く寝よう。いつものトリガーワードを

「寝るか」

なんとなく今日の夢はNの夢をみるそんな気がしていた。

 夢に干渉すると言う高度な技術。私たちがみる夢には自分の無意識下に感じたものが大きく影響していますが、そうじゃないものも受信しています。

 起きるとすぐ忘れる夢ですが、できるだけ覚えて記録しておくとその頃の心理状況がわかってきます。

 その応用で無意識下にアクセスする技術……まぁ催眠みたいなもので枕元でホログラムなり、音声が語り掛けてるだけなんですが……

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