61話:南の島で命の洗濯1
そして、その晩、夢子が旦那さんの芝山伸吾にポルトガル・マディラ諸島
への旅に連れて行きたいというと、先生が問題ないというのなら本人の意向を
聞いてみたら良いと言われた。そこで花や景色の写真を見せながら数年前に
行ったマディラ諸島のフンシャル花祭りの話をすると行きたいと言ったので
予約することにして、旅行会社に電話を入れて2015年4月30日発、
5月6日で大人3人のチケットと宿の手配をしてもらった。
やがて4月30日になり、朝、10時に出て池袋経由で日暮里に行き、
そこから京成スカイライナーで成田へ12時過ぎに到着しANA、成田14時発
でフランクフルト18時45分に着き、フランクフルト20時発でリスボンに
22時到着の便で日本を飛び立った。極力、寝るようにした方が楽だと、夢子は
母に言って隣の席で面倒を見ていた。フランクフルトに着くと空港内のカフェで
ゆっくりと、お茶とケーキ、母はフルーツを食べていた。少しして、別の便に
乗り変えて、リスボン空港の到着して予約しておいたホテルに23時に到着し
、そのまま床に入った。
翌、5月1日は朝9時半に起きて、ホテル近くのリスボンの名所である場所を
タクシーで回ろうと言い3人出かけた。最初にベレンの塔、発見のモニュメント
を見学して散策して、ゆっくりと昼食をとり、午後からジェロニモス修道院、
サンジョルジョ城、アジュダ宮殿を一通り周り16時過ぎにホテルに帰ってきた。
翌日はマディラ諸島に飛んで、5泊して、南国の島を満喫してフンシャル
花祭りを見学して、ゆっくりと過ごそうと考えた。翌5月2日、5時半時に起床
し6時にホテルの精算を終えてタクシーで飛行場へ行き、フンシャル行きの
アゾレス・エアラインズに乗り、1時間半過ぎると遠くに小さな島が見えたかと
思うと、どんどん近づいた。
そしてよく見ると島の端っこに崖に長方形のレース場のような広場が見えたが
、あれがフンシャル空港だと聞くと、急に怖い気がして来た。そうこうしている
うちに飛行機は旋回して、もうすぐ着くからシートベルト着用しろと言われ、
じっと息を凝らしていると、無事着陸したとアナウンスがあると、歓声が
あがった。
母も興奮気味で目が輝いていたような気がした。そして、タラップから降りて
、バスにに乗り、フンシャルの町へ30分程で着き、チェックインした。
ちょっと早いが部屋を使って良いと言われ、荷物を置いて少し休むことにした。
ホテルのカンターになった英語の島の観光案内のパンフレットを持って来て、
サインペンで印をつけた。
フロントの人が映画でフンシャル花祭りは明日が前夜祭で今日は最終の飾り付け
で忙しいだろうからラブラドーレス市場へ行ってきれいな花や飲み物、食べ物、
ワインを買ってきたら良いと言われた。そこで、母が、市場へ行きましょうという
のでタクシーを呼んでもらい3人で出かけた。
宿から5分で着くと賑わっていたがそれ程の人数でもないので芝山伸吾が売り場
の人に英語で、何時頃が混むのと聞くと朝8時から9時半だねと言い10時過ぎる
と少なくなり昼過ぎになると、さっさと閉めて休むところも多いと言い、お客さん
たち、もー遅いくらいだよと、笑った。