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マ王の異世界生活(仮)  作者: 石白 たんこぶ
3/5

マ王、決意する

「大丈夫?」

あぁ、戻ってきた。ふかふかのベッドだ。

アラジンか、さんざんな目にあったぞ。

アラジン・・・?アラジンは大丈夫?とか言わないはずだ。

「・・・」

あれ?

「よかった。本気でパンチしていいっていうからお腹にパンチしたら白目向いて倒れるんだもんびっくりしたよ。」

あれれぇ?夢から覚めたんじゃなかったのおぉぉ?

「まだ意識もうろうとしてる?」

違う。これは、夢なんかじゃない。だが、なぜだ。

「おーい?」

「苅羽、一つ、聞いていいか。」

確かめなくてはいけない。


「う、うん」

ここが、

「ここは」

どこなのかを

「一体どこなんだ。」


ポッカーン。。。苅羽が口を開けて止まった。

「あー、そっか記憶がないんだったね。とりあえず、ここは、日本。日本っていう小さい国でほかにも世界にはいろいろな国があるんだよ。その中の小さい島、それがこの日本という国。そして私たちは人間。さすがにそれくらいはわかるか。」

にほん。国。人間。

「苅羽、その世界に、、ボシュロムという場所はあるか。」

「ボシュロム?聞いたことないなぁ。ないと思うよ」


そうだな。俺がこの日本という国を知らない。そして苅羽もまたボシュロムを知らない。

ここは魔界とは別の世界。

異世界なのか。

魔法を使えないところをみると、空気中に魔法を使うための魔力が浮いていない。

そして、みたことのない種族。人間。どうやらこの世界には魔法は存在しない。

そして魔族もいない。

人間という存在がこの世界を統べている、

俺のこの容姿の変化、角がなくなり、紋様が消えた。これからさっするに俺は魔族ではなくなり、人間という種族になった。


だがわからないことがある。

なぜ急に異世界に。

俺は城で寝ていたはずだ。

城自体には強力な結界が貼ってある。10年そこらで破られる結界ではないはずだ。

もし何かあったとしてもアラジンがいる。

問題はないはずだ。


「なにか、思い出した?」


「いや、何も思い出せないな。」


「そっか。」


異世界に飛ばされた。誰の手によってだ。


「まぁとりあえず、そんなに急いで思い出さなくても、ゆっくり思い出していけばいいよ。」


、、、急ぐ必要はないか。それにいつか戻れる。なんとかなるだろ。


「そうだな。でもこの世界のこと。人間のこと、もっと知りたい。人間というものもわからないからな。」


「人間のことが分からないってなんだかちょっとおかしいね。いいよ。ちょうど今日は休みだから教えてあげる。この世界のこと。人間のこと。」


情報を得なければいけない。この世界で生きていくための知恵を、情報を。



聞くところによると、ここは日本という国である。

地球という丸い球体の中、そのさらに一部の日本という国らしい。

そして、日本では魔族、魔法、天使、そういった類のものは神話としてしか存在せず実在しないものだということ。

ここに住むものは人間だけだという。もちろん犬や猫、豚や牛、家畜やペットというものは存在する。

その人間は寿命がなんと80年ほどらしい。俺たちとは根本的に体が違うようだ。

苅羽の年齢では高校というものに通っているものが多いらしい。高校という建物で学び知識を得、そして将来につなげていく。

人々が多く集まる場所だという。

苅羽は16歳ということらしく、今年の4月から高校2年生になる。今は春休みというやつらしく2週間後には、その高校とやらに行くらしい。日中はほとんどいない。ということだった。


「苅羽、俺もその高校とやらに行きたい」

人が多く集まる。知識も多く得られる。魔界に帰れる方法を知っているやつがいるかもしれない。

俺がこっちの世界に来れたんだ。俺より以前にこの世界に飛んできたやつもいるかもしれない。

「え、うーん。それは構わないんだけど、馬王くん何歳なの・・・?見た感じでは同級生に見えるんだけど。」

「3100、、、」

まずい、人間の寿命が80歳なのに3100歳なんてあり得るわけがない。怪しまれておしまいだ。

「あぁ16歳だ。」

とても怪しい顔、不審な目で俺を見ないでくれ。

「ま、いっか。じゃあ手続きとかしておくね」

「苅羽」

そうだ不思議に、思うことがずっとあった。

「親とかは、どこにいるんだ。」

朝から親の姿が見えない。

それどころか、家にあるものに親の影をみることがない。

親がいれば親の服や写真、なにかしら、あるはずなのに、この家にはそれが存在しない。

そんなことはありえないはずなのに。

「あぁ。わたしの親は、居ないんだ。私がもの心着く前に行方不明になっちゃったんだって。そう聞いたよ。」

そう、か。

「まぁそんなに暗くならないでよ。ひとりでもさみしくなかったよ。」

こいつは、強いやつなんだな。きっと。

「高校が始まるまでの2週間!世界のこと、私が知ってる限りのことだけ、教えるね。これから、よろしくね」

「あぁ。よろしく頼む。」


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