プロローグ
プロローグ・w・
俺は魔王。ここ、魔界の最強であり、最凶である。
あまたの魔法を駆使し、力を振るいこの魔王という地位にまで上り詰めた。
だがしかし、何かが足りない。
この魔界は広い。東に位置するフィガール、西に位置するハルハール、南に位置するゴンドラ、北に位置するカタルゴス、そして中央に位置するここボシュロム。
そのすべてを淘汰し統一したが何かが足りない。
「おい、アラジン。」
「どうされましたか、魔王よ。」
こいつは、俺が幼少のころよりともに歩んできた俺の参謀のようなものだ。もう付き合いも3千年ほどになるだろうか。
「すべてを手に入れたが、何かが足りない、高揚感というものがない。俺はこんなつまらない生活をしたいがために魔王になったのではない。」
「魔王。。。。」
なんと、つまらない。
なにか、俺を、魔王を楽しませてくれる何かが、起きはしないだろうか。
魔王になろうと躍起になっていたころが一番楽しかった。
このようなつまらない生活を送っても無駄だねむっているほうがよい。
少し、休むとしよう。
「アラジンよ、俺は10年ほど眠りにつこう。俺が再び目を覚ました時、俺を楽しませてくれる何かが、起きていることを願うとしよう。」
「本当によろしいのですか。」
魔族の寿命は数千年、数万年とある。そのうちの10年など、すぐに過ぎ去る。
「不在の間、任せた。友よ。」
「、、、」
こうして俺は眠りについた。
はずだった。。。。
チュンチュンチュンチュン。
背中が痛い。目覚めの時か。
「、、、」
あたりを見渡す。見たことのない景色、光景。
「ここは、いったい。。。」