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AIOライト  作者: 栗木下
10章:創門街・タイバン

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562/621

562:108-1-S1

【AIOライト 108日目 07:12 (5/6・晴れ) 創門街・タイバン-ヘスペリデス】


「それじゃあマスター、行ってきますね」

「ああ、気を付けてな」

「ーーーーー」

「ネクタールもシアの事をよろしくな」

「もう、マスターってば……」

 翌日。

 ネクタールを身に着けたシアは転移ポータルを使ってヒタイへと移動した。

 当然二人とも単独行動許可のスイッチは入っている。

 で、事前に聞いた予定では、ガンカ湖やハナサキの海岸に向かい、シア専用の携帯錬金炉を作るつもりであるとの事だった。

 まあ、今のシアとネクタールがトウの地で行動するのであれば、怖いのはレア度:3の自動生成ダンジョン、アルカナボス、PKプレイヤーぐらいなもの。

 この内、前二つについてはそもそも触れなければよく、PKプレイヤーについては……いざとなればシアが身に着けているネクタール経由で俺の本体が干渉を行うだけである。

 シアを襲うのは『緋色の狩人(バルバロイ)』が一応掲げている大義名分からも外れているし、GMからも問題なしと言う太鼓判は貰っているからな、その時は容赦なくやらせてもらうとしよう。


「さて……」

「さてさて、上手くいきますかねぇ。ここは貴方が思っている以上にきついダンジョンですよー」

 シアたちが移動し、一人となった俺はホログラムの声を聞き流しつつ、『黒錠の迷宮-初級』の入り口前に立つ。

 ネクタールの代わりは昨日作ったハイドカメレオンマント。

 ギルドサポートはヘスペリデス産のレア度:3の薬草で、特性:リジェネと特性:インクリスが付いている物である。



△△△△△

ゾッタ レベル36/40

攻撃力955:475/480

防御力480:0/0/120/120/120/120


右手:『狂戦士の多頭蛇の王』の骨斧(状態異常:ポイズン・回復力+2・特性バーサーク・インクリス)

左手:『狂戦士の多頭蛇の王』の骨小剣(状態異常:ポイズン・イルネス・ペイン・ルスト・回復力+1・特性バーサーク・リジェネ)

頭:『狂戦士の多頭蛇の王』の仮面(被ダメージ時:状態異常:ポイズン付与・回復力+1・ヘイト集中+1・特性バーサーク・リジェネ)

胴:『狂戦士の多頭蛇の王』の軽鎧(被ダメージ時:状態異常:ポイズン付与・回復力+2・特性バーサーク・リジェネ)

腕:『狂戦士の多頭蛇の王』の籠手(被ダメージ時:状態異常:ポイズン付与・回復力+2・特性バーサーク・リジェネ)

脚:『狂戦士の多頭蛇の王』の脛当(被ダメージ時:状態異常:ポイズン付与・回復力+2・特性バーサーク・リジェネ)

装飾品1:グリスィナ・スィンバシ(ギルド『藤の契約(グリスィナ)』の象徴・『ティラノス・ミデン』『エンボリオ・エテル』『エファス・フォティア』『エクナック・アネモス』『リアフ・ネロ』『レウ・ギィ』『グリスィナ・スィンバシ』・特性:バーサーク・ワクチン・ブラッド・リジェネ・レイシュア・ナイトビュ・エンデュ・『ヌル』)

装飾品2:ハイドカメレオンマント(特性:ハイド・インクリス・『ヌル』)

▽▽▽▽▽



「いやー、貴方がどんな無様で情けない姿を晒すのか。今から楽しみで仕方がないですねぇ。あ、ちなみにこのダンジョン内での行動はこの錬金術師(アルケミスト)ギルド・タイバン支部他にて生中継されていますから、そこは予め認識しておくように。ま、聞いてはいないようですがね」

 そして俺は『黒錠の迷宮-初級』の入り口である壁の紋様に触れた。



----------



【AIOライト 108日目 07:20 (5/6・晴れ) BL1・『?草原の洞窟』】


「さて、最初のマップは草原の洞窟のようだな」

 『黒錠の迷宮-初級』第一階層。

 『黒錠の迷宮-初級』に入った俺の目の前に広がったのは、岩の天井の隙間から日光が射し込み、地面が草の絨毯に覆われた広間だった。

 ダンジョンの中でなければ、昼寝するのに適していそうな陽気と爽やかな風も吹いている。


「コンソールは……無いのか」

 俺は周囲を見渡す。

 だが、『還元の白枝』や『同盟の彩砂』に在ったようなコンソールは見当たらない。

 どうやら、特性に関する事前情報は一切得られないらしい。


「掲示板は……ギルドの物も含めて使用不可か」

 掲示板も使用不可。

 『藤の契約(グリスィナ)』の掲示板も使えなかったので、外部からの助力は一切禁止と言う事なのだろう。


「視線は……感じるな」

 だが、別の次元からの視線と言う繋がりは見えている。

 どうやらタイバン支部のホムンクルスが言っていた通り、何処かに向けて生放送をしているらしい。

 今の時点でもGMと『緋色の狩人』のギルマスのものを含めて20人程度の視線は感じるし、この分だと時間が経つほどに視線が増えて、鬱陶しくなりそうな気配がある。


「ま、いつも通りいくしかないな」

 しかし出し惜しみや秘匿をしている余裕はないだろう。

 俺がレア度:3の自動生成ダンジョンのソロ攻略をした事があると言っても、それはシアとネクタールの協力があった上に、特性が判明していたからこそ出来た事なのだから。

 本当に俺一人でレア度:3の自動生成ダンジョンに挑むのであれば……


「そう、いつも通りだ」

 とりあえず寝る時以外は特性:バーサークを常時全開にし、全身に赤黒い炎のような魔力を纏っておくぐらいでちょうどいいだろう。


「さて行くか」

 そうして俺は探索を始めた。

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