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AIOライト  作者: 栗木下
10章:創門街・タイバン

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560/621

560:107-2

本日は二話更新です。

こちらは一話目です。

【AIOライト 107日目 08:22 (4/6・雨) 創門街・タイバン-ヘスペリデス】


「さてとだ」

 朝食後、俺はミデンが置かれている神殿へとやってくると、倉庫ボックスの前で現在ヘスペリデスに置かれている素材の一覧を片手に、ネクタールが居なくなる穴をどう埋めるかを考える。


「雨具と隠蔽、この二つの機能だけは欠かせないだろうな」

 ネクタールの能力は多岐に渡り、そのいずれもが強力な能力である。

 では、その中でも特に欠かせない能力は何か?

 そう問われれば、やはり悪天候でも行動できるようにしてくれる雨具としての能力と、無用な戦闘を避ける、あるいは危険な敵から逃げる事に使える隠蔽の能力だろう。


「隠蔽は特性:ハイドと……ああ、プレンカメレオンの皮を南東の森林で確保してたな」

 その二つの能力を持たせるのに都合のいい形は何かと問われれば、やはりネクタールと同じフード付きのマント型、雨具分類の装飾品がいいだろうな。

 となれば……プレンカメレオンの皮2枚からマントを造り出し、それからヘスペリデス内の素材で特性:ハイドと、出来れば特性:インクリスを付けるべきだろうな。

 こうすればプレンカメレオンの皮自身の性質と特性:ハイドが合わさって強力な隠蔽が出来るようになり、更に特性:インクリスでその効果が強まる事だろう。


「それじゃあ……っと」

『ChA3ae1eo2idAe no Hen5yoKuha toTemo sei3tude woNderna moNonano^|~』

 と言うわけで錬金開始。

 まずはプレンカメレオンの皮同士を合わせてマント型の雨具……プレンカメレオンマントを作り出す。


「次は……ん?レア度:4?ああ、丁度いいな」

 で、次はこのプレンカメレオンマントに撥水の為の樹脂を錬金するのだが、面白いものがヘスペリデス内で採取されていた。

 その名前は秘匿する樹脂であり、詳細はこんな物だった。



△△△△△

秘匿する樹脂

レア度:4

種別:素材

耐久度:100/100

特性:ハイド(認識しづらく、人目に付かない)

   オトガ(自動的に攻撃を防ぐ)


何かしらの植物から採れた天然樹脂。

加熱することによって溶け、様々な物に塗りつけることが出来る。

▽▽▽▽▽


「レア度:4が来たか」

 どうやら何処かで条件を満たしたらしく、レア度:4のアイテムが極僅かではあるが、ヘスペリデス内でも採れるようになったらしい。

 そんなわけで、折角だからこれを使う事にするとしよう。


「ふうん、じゃあこれに……ああ、あったな」

『jiM1ni j5efulna teKuw0 tukaTt3runYa tOkusEi HeNcougA uMakiKu Tecu2a』

 俺は秘匿する樹脂に、特性:ハイドと特性:インクリスを持った秘匿する小麦粉を付与することで、秘匿する樹脂の特性を変更、特性:ハイドと特性:インクリスを持たせる。

 なお、この際に特性:インクリスと他の何かしらの特性を持ったアイテムで付与しようとすると、特性:ハイドの方が消えてしまう可能性があるので、両方とも狙った特性のアイテムを使って付与するのが正解である、らしい。

 掲示板で聞きかじった方法だったのだが、上手くいって何よりである。


「それで、ここから……」

 では、準備が整ったところでプレンカメレオンマントと秘匿する樹脂での錬金である。


『nEctArha Hont02 yuSyu= dOuyale8A oma32O6kotu CalA aNnaMato30naNOga bOrnsul2A/ tteUwa ny2wo? spAce ga nOne dAna』

「む……」

 難易度的にはちょっと長いだけで特に変わりないが……微妙に魔力以外の物が吸われている感じがあるな。

 これはもしかしなくても久しぶりに来たか?

 いずれにしても、文字の打ち込みを行った以上は反応を待つしかないわけだが……ああうん、やっぱりそうなったみたいだな。



△△△△△

ハイドカメレオンマント

レア度:4

種別:装飾品-雨具

耐久度:100/100

特性:ハイド(認識しづらく、人目に付かない)

   インクリス(他の特性を強化する)

   『ヌル(存在しないはずの物質)』


ハイドカメレオンのマントから作られたフード付きのマント。

雨具として使えるだけでなく、所有者の意思と魔力に反応して色を変化させることが出来る。

▽▽▽▽▽



「んー、久しぶりに付いたな」

 久しぶりに特性:ヌルが付いてしまった。

 そして特性:ヌルが付いてしまった以上、使い終わったからと言って安易に売り払ったりは出来なくなってしまったな。

 こうなると……まあ、使い終わった後は倉庫ボックスで死蔵することになるか。

 性能的にはどう足掻いてもネクタールの下位互換にしかなり得ないわけだしな。


「まあ、いいか」

 いずれにしても必要となる装備自体は出来た。

 これで装備面では『黒錠の迷宮-初級』に挑む準備が出来たと言えるだろう。


「さて次は……」

 だが、その他の面ではまだ準備は整っていない。

 と言うわけで、俺は引き続き錬金を行っていく。

 シアが居なくなる分を補うのは、レア度:3のリジェネメディパウダーがメインで、緊急時用にエヴァンゲーリオを元にした丸薬も作っておく。

 それから、特性:ディスペルや特性:アブソーブを持った粉薬も幾つか作っておく。


「一応はこんな物か」

 そうして一通りのアイテムを作り上げ、持ち物を整頓する頃には、昼を迎えていた。

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