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AIOライト  作者: 栗木下
7章:マイホーム

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389/621

389:71-7-D4

本日は二話更新になります。

こちらは二話目です。

【素材とホムンクルスの核、どちらを入手するか選択してください】

「墓場マップとネクロマンサー種のシナジーについては知っていたけど、まさかこれほどの物とは思わなかったわね」

「本当だねー、まさかこのメンバーでこんなギリギリになるとは思わなかったよ」

 グランギニョルたちが俺たちの下に近づいてくる中、俺は画面を操作して、ボス討伐の報酬として素材を手に入れる。

 そして、手に入れたアイテムの詳細を表示する。



△△△△△

『手加減する死霊術師の王』の髪

レア度:2

種別:素材

耐久度:100/100

特性:オロワンス(有効打を受けやすく与えづらい)


『手加減する死霊術師の王』の長い黒髪。

持ち主の魔力が籠っており、様々な用途が存在する。

通常個体であるオロワンスネクロマンサーのものよりも質が良い。

▽▽▽▽▽



「うん、間違いないな」

「目的のアイテムですか?」

「ああ、はっきりと繋がりが見えている」

 手に入れたアイテムの名前は『手加減する死霊術師の王』の髪。

 繋がりははっきりと見えており、後足りない素材は……まあ、二つと言う所か。

 尤も、その二つの在り処も何となく感じ取れるが。


「お疲れ様。それにありがとうゾッタ兄、おかげで何とかなったわ」

「それはこっちの台詞だ。俺たちじゃどうしようもなかった」

「師匠、謙遜するのは良いけど、過ぎると害にしかならないよ。最後にボスの動きが一瞬遅れたのは師匠の仕業でしょ。アレのおかげで僕たち勝てたんだから、もっと誇ってよ」

「キュイキュイ」

「カアカア」

「……」

「あ、やっぱりマスターが何かしたんですね。私の位置からじゃよく見えてなかったんですけど」

 シアがグランギニョルたちに『癒しをもたらせ』をかける横で、俺は二人の指摘に微妙に視線を逸らす。

 まあ、この二人なら気づいていない事はないと思っていたが、こうしてはっきりと言われると少し恥ずかしいな。


【ゾッタの戦闘レベルが29に上昇した。戦闘ステータスの中から上げたい項目を一つ選んでください】

「いやまあ、でもそれを言うなら、お前らだって色々とやっていただろ。それにそんなHPがギリギリになるまで攻めてくれたわけだし」

「そうね。色々とやっていたわ。でもそれはゾッタ兄も同じでしょ。それも私たち以上に特別な何かを。ま、この戦闘で私が何をやっていたのかに関しては秘匿させてもらうから、ゾッタ兄にから詳細を聞く気はないわ」

「そうだね。僕もとっておきは幾つか切ったけど、詳細は秘密にしておきたいかな。後、HPについては僕に関しては案外大丈夫だよ。ちゃんと計算してるから」

「そうか、ならまあ、俺も詳細は伏せておくか」

 二人が何をやっていたのかについては……まあ、本人たちが訊かないでほしいと言っているなら、俺もそれに倣うべきだろう。

 何となく何をやっているのかは分かっているが。

 後、レベルが上がったので、回復力をまた伸ばしておく。

 此処まで来たら持久力の無さは高速回復で補ってしまった方が早いだろうしな。



△△△△△

ゾッタ レベル29/32


戦闘ステータス

肉体-生命力20・攻撃力10・防御力10+3・持久力9・瞬発力10・体幹力10

精神-魔法力10・撃魔力10・抗魔力7+6・回復力34+15・感知力10・精神力11


錬金ステータス

属性-火属性10・水属性10・風属性10・地属性10・光属性7・闇属性10

分類-武器類20・防具類15・装飾品15・助道具17・撃道具15・素材類15

▽▽▽▽▽



【自動生成ダンジョン『手加減する森の墓場』をクリアしました。以下の選択肢からお選びください】

「とりあえず街に帰りましょう。流石に疲れたわ」

「そうだね。帰ろうか」

「だな」

「分かりました、マスター」

 そうして『手加減する森の墓場』は錬金術師(アルケミスト)ギルド『巌の開拓者』のヒタイ本部に移動。

 『手加減する森の墓場』を後にした。



----------



【AIOライト 71日目 15:12 (4/6・雨) 始まりの街・ヒタイ-ヘスペリデス】


 で、此処までは俺の想像通りだったのだが……


「何で荷物を置いた後もヘスペリデスに居るんだ?グランギニョル、シュヴァリエ」

 何故かヒタイに帰ってきた後もグランギニョルたちは俺と同行。

 こうして一緒にヘスペリデスの中にまで来ていて、おまけに和室の一つでシアと一緒にホムンクルスたちも含めて、全員で思いっきりくつろいでいた。

 おまけに厨房で作って来たのか、湯気のたっているお茶と冷ましたてっぽい煎餅まで用意されている。

 これはもう帰る気がないな、うん。


「いやだって、今日の予定はもうないし……」

「ここなら急な来訪者とかもないし……」

「煎餅って美味しいんですね。マスター」

「……」

 そう言いながら、グランギニョルとシュヴァリエは全身の筋肉を弛緩させている。

 後、ヘスペリデスには米が無いので、この煎餅の素材の出所はGMと言う事になるだろう。

 俺が『手加減する森の墓場』を攻略している間なのか、ヘスペリデスの黒葉を採りに行っている間なのかは分からないが、いつの間にか入り込んでいたようだ。

 まあ、シアが美味しそうにしているので、この点についてはとやかく言うまい。


「はぁ、俺は回収した木材の一部を加工して、家具を作ってるぞ」

「あ、ゾッタ兄、今後の為に私たちも一部屋くらい貰っていい?家具とかは自分で用意するからさ」

「好きにしろ。ああでも部屋を決めたら報告に来いよ。許可なく他人が入れないように設定を書き換えるから」

「ありがとう師匠!もう少しまったりしたら僕たちも動くねー!」

 必要となる時期はまだまだ先ではあるが、とりあえずこの先何があっても炬燵は作るまい。

 俺は内心でそう決心しつつ、部屋を後にしたのだった。

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