プロローグ
全ての出来事には理由があるのだろうか? 運命とか予定調和とかではなく、俺たちが生きる中起きていく様々な「ドラマ」にはそれなりの納得いく理由があるのだろうか?
俺はそう思わない。勝手にいきなり問いかけておきながらいきなりの自己完結ではある事をお詫びするが、実際そうではないだろうか? 神様の悪戯であろうと運命に定められた道であろうと、納得いかない出来事ってのはあるもんだ。
ある大人に嘘を吐かれた。「全ての物には理由がある。この世に無駄なものなんてない。勉強もスポーツも、もし不運なことがあっても、、、、」こんな感じのことだった。その話を完璧に記憶していないのでだいぶ曖昧だ。
その大人は偉そうに一回り年下の俺たちにこれからの人生に邪魔にしかならんそんな嘘を吐いた。あいつの目の前にいた俺を含めた36人のガキは今どんな事を考えているのだろうか。 少なくとも、一人はあいつは嘘つきだと笑っている、、、、
いや笑っていないな。 引きつってるよ顔は。笑えねえよこんなの。笑えるわけねえ。全部が無くなった気分だ。全てが、自分が築き上げてきた物が、いや物ならよかったのにな。
冬の夜。雪は積もりに積もって俺のクッション。綺麗な鮮血で紅白。年末見てねえな紅白。赤が目の前を染めていて何にも見えねえ。涙がモザイクかけてて、目の前の男の顔も見えない。
いや見えなくてよかったかもな。今見てたら俺は一生、てめえの面忘れずに毎日呪ってただろうからな