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三十一 幕間 日本では(完)

 ――場面は笹川涼子が豚田によって奴隷から解放されたところに移る。


 日本に還してやると言った豚田に手を引かれてワープした場所は真っ白い空間、そして目の前には巨大な化け物。


 これで終わりかと私――笹川涼子は思った。

 私は豚田に騙されたのだ。


 しかし、死を前にして不思議と私の心は落ち着いていた。

 いや、この達観した気持ちは死を前にしたからこそのものだろう。


 豚田への恨みつらみはなかった。

 何もかも身から出た錆。

 豚田に対するいじめを一度でも止めていれば、結果は変わっていたかもしれない。


 でも、最後に豚田の金玉を蹴り上げるくらいはしてもいいよね。


 そう思って、豚田に狙いを定めた時、私はまばゆい光に包まれた。

 そして次の瞬間、私が見た景色は見覚えのあるものだった。


「教室……?」


 机や椅子はない。けれど、掲示してある物がに教えてくれる。

 そこはかつて私が……私達が授業を受けていた教室だった。


「おお!」

「本当にテレポートしてきたぞ!」


 なにやら騒がしいのは廊下にいる男達、鼻息は荒くかなり危ない人間に見える。


 しかし、彼らが着ている作業服は、向こうの世界では決して見ることができないもの。

 それは彼らが日本人であることの証であり、私の心に安心感を与えた。


「きみ! まだ人はくるのか!?

 我々は部屋の中に入っても平気なのか!?」


「え? ああ、私以外には来ないと思いますけど……」


「では、入っても平気なんだな!」


「た、多分……」


 廊下より叫ばれる大声に、私は圧倒されながら適当に言葉を返す。

 彼らが教室に入ることに慎重なのは、新たな転移者が自身に重なるようにワープしてくることを恐れていたからである――というのは後日に気付いたことだ。

 もしそんなことが起きれば、とてもグロテスク光景が教室内に広がっていただろう。


「オーケーだそうだ! すぐに作業にかかれ!」


 私の返事を聞いた作業服の男達は、手に測定器のようなものを持って、教室内に入ってくる。

 それを唖然として見つめていると、白衣を着た若い男が私に近寄ってきた。


「お疲れさま。

 これから君には身体検査を受けてもらう。申し訳ないが、家族の下に帰るのはそれからだ。

 未知のウィルスに感染していた、なんてことがあったら冗談じゃ済まないからね」


 こちらを安心させるよう、微笑みながら今後の予定を話す男。

 これに対し、私は「はぁ」と気の抜けた答えを返した。


 あまりの状況の変化に思考がうまく働いていなかったせいであろう。

 私は言われるがまま男の車に乗って、検査を受ける病院へと向かった。


 そこからは隔離された病室で、日々を過ごした。

 初日に一通りの検査を終わらせて、現在はその結果を待っているところだ。

 私は部屋のベッドに寝転がって、支給された何十冊もの漫画を読んで時間を潰す。

 部屋にはテレビなど外の情報を収集できるものはなく、何故かと係りの者に聞けば「規則だから」という言葉が返ってきた。

 そういうものか、と私は文句を言っても始まらぬ現状を受け入れた。


 日数が経つに連れ、もはや日本に帰ってきた喜びやら、感動などはどこへやら。

 ただ流されるままに時が進んでいくばかりである。

 でも一つだけいいこともあった。


 それは看護婦が部屋に食事を運んで来てくれたある日のこと。


「あの、私の他に豚田って奴は帰ってきてませんか?」


「残念ながら豚田くんはまだ帰ってきてないわ。

 でも、遠藤佳代さんともう一人。名前は公表されてないけど、帰ってきてるわよ。

 早く会えるといいわね」


 遠藤佳代ともう一人、間違いなく森下知恵のことだろう。

 私より先に奴隷になった者は、遠藤を除けば森下だけなのだから。


「あいつらが……よかった……」


 私はホロリと涙を一滴床に垂らした。

 奴隷にされた二人。

 どちらも特に仲がよかったわけじゃないけど、それでも心配していたのだ。

 そして検査入院から一週間後、漸く私は家に帰ることになる。


 退院の日、警察官に連れられて父と母が病院に迎えに来た。

 父と母は私を抱き締めてくれたが、正直なところなんの感慨も浮かばなかった。

 感動の対面というには、少々日本に来てからの時間が長過ぎたのだ。

 今では修学旅行から帰ってきたような気分である。

 我ながら太い精神をしているなあ、と自分で自分に感心してしまった。


 家に帰ると、すぐに警察から事情聴取を受けた。


「向こうに行ってからのことを一から順に話してくれ」


 そう話す警察官に、私はどうしたものかと頭を悩ませる。


「えっと他の二人はなんて言ってるんですか」


 他の二人とはもちろん遠藤佳代と森下知恵のこと。

 そして、私の発言に警察官がわずかに眉をひそめた。


「ありのままを話してもらっているよ。今は、それ以上のことは言えないね」


 どうするべきか。

 その迷いの正体は、豚田を殺そうとしたことを言うべきか言わざるべきか、である。


 私自身は豚田を殺そうとしてはいない。

 でも見殺しにしようとしたのは確かだ。


 握った手に汗が滲む。

 相手は法の番人である警察官。

 遠藤と森下の二人がなんと答えたのか、と気にするのは当然のことであった。


「涼子、言いたくないんなら言わなくていいんだぞ」


 隣のソファーに座る父のやさしい声が聞こえ、私は意を決した。


「お父さん、大丈夫。言うよ」


 そして私は真実を語った。


 男神官に召喚されたあの日のこと。

 豚田を殺そうとしたクラスメイトと、それを黙認した自分。

 そして奴隷に落ち、豚田に助けられた。


「――以上です」


 両親に顔向けできないほどの最低な行い。

 犯罪者を逮捕する警察官に対し、本来ならば顔を上げられないほどの罪深い行為。

 それでも嘘偽りなく話し、顔をまっすぐに警察官へと向けているのは、自らの行いを悔いていたから。

 あの真っ白い部屋で死を覚悟した時、自分の間違いに気づいたからだ。

 後は審判を受けるだけ。

 私は警察官の言葉を待った。

 しかし――。


「そうか……彼はまた誰かを助けたんだな……」


 警察官は、ぎゅっと拳を握り、どこか遠い目をしていた。

 なにかがおかしいと、私は思った。


 そして事情聴取が終わり警察官を見送ると、私はすぐに電話台の棚部より緊急連絡網を取り出して、遠藤と森下に電話をしようとした。

 しかし――。


「涼子、何をしているんだ!」


「え? いや、帰ってきた二人に電話しようかと」


「やめなさい!」


 物凄い剣幕でにじり寄った父は、私から受話器をひったっくって電話機に戻す。


「な、なんで……?」


「……座りなさい。今から重要な話をお前にする」


 父は私達がいなくなってからこれまでのことを語った。


 警察やマスコミが豚田に行った非道の数々。

 遠藤佳代が自身を含めたクラスメイトの罪を告白し、それにより失踪被害者の家族までもが非難される破目になったこと。

 森下知恵が、心無い者達からの攻撃により引きこもってしまったこと。


「そんなことが……」


 私は言葉を失った。

 あの時と変わりない日本に帰ってきたと思えば、私の周りの環境は大きく変化していたのだ。

 まるで浦島太郎にでもなった気分である。


「大丈夫だ。あとは全部、父さん達に任せておけ」


 だが、そんな状況にあっても、父の頼もしい笑顔は昔と変わらなかった。




 翌日、両親は私が帰ってきたという報告会見をするために出掛けていった。

 家は鍵を閉め、誰が来ても開けるなと言われてある。


 昼になり、私はあらかじめ用意されていた食事を温め直すと、テレビを観ながらの昼食とした。


『これより緊急記者会見! 新たな帰還者について、失踪被害者の父母会が語ります』


 今からか。

 私はモシャモシャと口を動かしながら、テレビに視線を向ける。


 記者会見は失踪被害者の父母会代表の挨拶に始まり、私が帰ってきたことの報告がなされた。

 そして私の現況ということで両親にカメラが向けられる。


 両親がテレビに映ることにどうにも奇妙な感覚を覚えながら、私は白米を頬張った。


『娘はとても憔悴しており、食事も喉を通らない有り様で……』


「ブホッ!」


 私は白米を噴き出した。


「ゴホッ! ゴホッ!」


 今まさにご飯をかっくらっていたところに、その発言はないだろう。

 嘘も方便というやつだろうが、全く勘弁してほしい。


『うぅ……』


 父の隣で涙を拭く母。

 私としては正直、『えぇー……』という感想である。


 父の言葉は続く。


『ネットには、今もまだ批判の声が! 心無い言葉が溢れています!

 どうか、私達を助けてください!』


 なんだこれ……。

 そこには今までみたこともない父の姿があった。


『私達に平穏を! 元の幸せだった暮らしを返してください!』


 母に続き、父までも頬を涙で濡らしながら訴えていたのだ。


 やがて記者らの質問となったところで、私はプツリとテレビを消した。



◇◆



 失踪被害者の父母会の勢いは止まらない。

 ワイドショーにゲストとして参加し、ネットによる被害を訴え続け、さらにネットの書き込みを規制せよという運動まで始めた。


「ネットで好き勝手言うのはいいんですけど、その事に対して誰も責任をとらないですからね」


 などと、ネットの台頭で大きく業績を落としている全てのマスメディアがこれに賛同した。


 さらにこの問題は国会まで波及。

 与野党共に、各マスメディアとはただならぬ仲であるからして、ネットを規制することに否応はない。

 いやむしろ、『世論が味方についている今こそ、それを為すべき時!』と言わんばかりに鼻息を荒くしていた。

 言論の統制は、権力者にとって最も都合がいいものであるからして。


 何もかもが父母会の思い通りに進んだ。

 何もかもが父母会に味方した。


 与野党からは、既に先の選挙を見据えて多数の接触があった。

 マスメディアも媚びへつらうようにおべっかを使う。

 インターネットという巨大な魔物ですら規制という剣を前に、父母会に膝を屈しようとしていた。

 まさに絶頂。

 父母会の前に立ち塞がる者はおらず、無人の野を行くがごとし。

 もはや彼らに逆らう者は誰もいなかったのである。


 父母会の者達は笑いが止まらない。

 最近では『豚田はなぜ帰ってこないのか。豚田が帰ってきて色々と説明すれば、無用の混乱も起こらなかったのに』という論調すら通じるようになっている。

 そこまで、父母会の力は強まっていた。


 あとは現状をどうやって維持するか。

 簡単なことだ。

 彼らの頭には政界進出という文字が浮かんでいた。


 子が失われたのは悲しい。

 だが権力を手にすれば、帰ってきた子供達を受け入れる環境を整えてやれる。

 そんな建前を基軸に、彼らは、国政すら手中に収めようという巨大な野望を正当化させていたのである。


 更なる輝かしい未来。

 それを疑う者は父母会の者の中にいなかった、といえよう。


 しかし、彼らが高笑いをあげるのもそこまでだった。



◆◇



 それは突然のことであった。


『生中継! あのB少年の母がその心中を語る!』


 失踪被害者の父母会にも入っておらず、これまで沈黙を通してきた豚田の家族。

 その母親が公民館の一室を借り受けて、会見を行おうというのである。


 当然のごとく、国民はテレビに釘付けになった。


 なにせ、かつては聖人と持て囃されていた男の母だ。

 今でこそ父母会の手により豚田の評判は陰りを見せていたが、それでも豚田を称賛する者はまだまだ多く、その母の会見ともなれば日本中が注目せずにはいられなかった。


 ある者は車を停めて、カーナビゲーションをテレビチャンネルに変更した。

 またある者は電車を一度降りて、携帯電話にて会見映像を視聴しようとする。


 食事中の者も仕事中の者も、誰もが等しくテレビ映像に目を向けたのであった。


『皆さん、今日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます』


 深々と頭を下げるその女性は、どこにでもいる母親といった風貌。

 こんな人があの豚田の母なのかと視聴者は少々拍子抜けにさせられる。


 再び顔を上げた豚田の母は言う。


『本日は息子が悪く言われることに我慢できず、会見の席を設けさせていただきました』


 そこからは豚田の母の独壇場であった。

 豚田がいかに心優しい人間であったかを、幼少の頃からのエピソードを交えて涙ながらに語った。


 そして、豚田がいじめられていたことにも言及する。


『息子はとても優しい子なんです。

 だから私たち家族にも、そんな、いじめられているそぶりなんて見せなくて……。

 息子は……息子はいつも笑っていました。

 それが……こんな……う、うぅ……』


 テレビを観ていた者は思った。

 やはり豚田は誰よりも優しい心の持ち主だったのだと。


 それから一通り豚田の母が話し終えると、記者の質問が会見場に飛び交った。

 それに一つ一つ誠実に言葉を返す豚田の母。

 やがて、会見も終わりに差し掛かったところで、ある質問が放たれる。


『ネットによる誹謗中傷がとりだたされていますが、これについてどう思われますか』


 これがいけなかった。

 その質問は、まさに現在の日本社会の有り様を示すもの。

 ならばそれを逆転させるにはどうすべきか。

 始まりが失踪被害者の家族であるならば、それを逆転させるのも失踪被害者である。


 豚田の母は言う。


『私には難しいことはわかりません。

 ですが、もしインターネットが規制されていたなら、息子の手紙は公表されていたでしょうか。

 息子がいじめられていたという事実は?

 私は、息子の名誉と誇りを守ってくれたものは言論の自由とインターネットであったと思います』


 現在の社会的風潮の真逆をいく発言が、聖人の母から放たれたのである。

 その風潮を作り上げてきたマスコミは、しまったと思ったがもう遅い。

 生中継であったがために、彼らに打つ手はなかった。


 豚田の母の発言は一瞬にして日本中に伝搬する。

 すると、これまで肩身の狭い思いをしていたインターネット界は、水を得た魚のように豚田の母を支持した。

 いやインターネット上だけではない。

 勘違いしがちではあるが、インターネット上にいる人々は、そもそもが日本社会に生きる国民――現実を生きている者達なのである。


 豚田の母の会見後、数日も経たぬうちに人々はデモを開始した。

 合言葉は『言論の自由を守れ』。


 デモはインターネットを介して全国へと広がり、瞬く間にその数を増やしていく。

 ある休日に行われたデモでは、なんと全国合わせて一千万人を超えるという数を叩きだしたほどである。


 それだけではない。

 笹川涼子と森下知恵が、両親に内緒で会見に望んだ。

 これは涼子が、引きこもる知恵の下を訪れて説得したものだ。

 そして彼女達は自らの罪を告白し豚田への謝罪を行い、さらにカメラの向こうにいるであろう豚田の母への謝罪と共に、先頃の彼女の発言を支持すると発表した。


「借りは返したぜ、豚田……」


 青空に向かって呟かれたその言葉は涼子のもの。

 佳代や知恵だけではない、なんだかんだで涼子も豚田には恩義を感じていたのだ。


 すると、これに動転したのは父母会である。

 思いもよらない涼子・知恵の裏切り。

 それは新たに発足させた『失踪被害者の人権守ろう会』の大義名分が失われることを意味していた。

 これに伴い、失踪被害者の父母会は急速に発言力を失うことになる。





 豚田の母を支持する声は尽きることなく、その数を増やしていった。


 こんなこともあった。

 豚田の母の預かり知らぬところで、豚田を救うための募金が開始されたのだ。

 募金は瞬く間に何十億もの額の金が集まることになるのだが、豚田の母は受け取りを拒否。

 とはいえ、募金をしてくれた人に返却するわけもいかない。

 ならばと、豚田の母は世界でも実績のある慈善団体への寄付を提案した。

 これには世界中の人々が感動した。

 聖人の母はやはり聖人であったのだ。


 なお、唯一これにケチをつけたのは父母会。

 彼らは、豚田以外にも被害者がいるのだからそちらに金を回すべきだと発言した。


 けれども、豚田の母は全く取り合おうともしない。

 それどころか、『失踪被害者の人権を守ろう会』に集まっている募金の使途が、あいまいであることを指摘。

 さらには、「息子をいじめた者達の親であり、それを反省もせずに人権を口にするあなたたちが憎い」という言葉まで発信した。


 こうなっては、失踪被害者の父母会に味方する者は誰もいない。

 マスメディアは手のひらを返したかのように父母会から離れ、ネット規制を進めていた世の政治家達も、分が悪いとばかりにその口を閉ざしている。


 こうして失踪被害者の父母会という組織は、もう二度と飛び立つことができないほどに翼をもがれて、地に伏したのである。

 かつての隆盛は見る影もなく、彼らには再び罵声を浴びる日々が始まるのであった。


 一ヶ月、二ヶ月、三ヶ月と過ぎて行く。

 豚田の母はテレビなどに連日出演し、言論の自由とインターネットの保護を武器にその活動域を広げていった。


 そして、ポツリポツリと帰ってくる生徒達。

 その全員が豚田が救ってくれたと口を揃えた。


 聖人豚田。そして豚田の母は聖母であると讃えられた。


 さらにその年は選挙の年である。

 豚田の母は、なんと選挙への出馬を表明した。


 これに際し、既存の政党からの入党打診はあったが、豚田の母は拒否。

 彼女は無所属にて出馬したのである。


 父母会が今更ながらにすり寄ってきたが、豚田の母は当然のようにこれを無視した。

 その強硬な態度はいまだ崩してはいない。


 選挙特番にも呼ばれ、与野党の議員からの政策に関する厳しい質問が豚田の母に飛んだ。

 しかし豚田の母はなんの後ろ楯もない、いわば身軽な状態である。

 しがらみのある与野党には決してできない、それでいて国民からすれば当たり前の政策を、豚田の母は次々に口にした。


 国民の大多数は、利権とは全く関係のない場所にいる者達である。

 豚田の母は世論から喝采を浴びた。

 そして選挙では、史上最多得票数で当選。

 おまけに、その地区の投票率は九十八パーセントを超えるという快挙を達成した。


 投票率の低さが取りざたされる現代の選挙においても、豚田の母は新風を巻き起こしたのである。




 人々が寝静まった住宅街の夜更け。

 家々はどこもかしこも光が消え、街を照らすのは月明かりと街灯ばかりである。


 しかし、とある家の一室だけは煌々と灯りが点っていた。

 その部屋の中では、カタカタ、ターンッ! というキーボードの音が途切れることなく響いている。


【神か】豚田さんについて語るスレ【神の子か】part138

1:名無しさん 2015/-/- ID:NAT5A5nKAT

実名は禁止

節度ある語り合いをしましょう


2:名無しさん 2015/-/- ID:SHOSE45K2I

こいつなんなの?


3:名無しさん 2015/-/- ID:S8H5I24TAI

>>2

聖人


4:名無しさん 2015/-/- ID:48INZ45E2I

>>2


5:名無しさん 2015/-/- ID:G4ap88poga

>>2

英雄


11:名無しさん 2015/-/- ID:hogosha01

>>2

勇者


13:名無しさん 2015/-/- ID:5Nande54KT

>>2

ブタ


14:名無しさん 2015/-/- ID:So1ud5A5n2

>>13

しね


19:名無しさん 2015/-/- ID:Zang11hanT

>>13

しね


21:名無しさん 2015/-/- ID:GATAsa2ter

ここまでテンプレ


22:名無しさん 2015/-/- ID:4sanay2ata

つうか正直、もう語り尽くしたよな


23:名無しさん 2015/-/- ID:tey4a54tei

だな


24:名無しさん 2015/-/- ID:descrk3whn

は? 豚田さんの偉大さを語り尽くしたとか

お前、豚田さんディスってんの?


26:名無しさん 2015/-/- ID:BUTAKACHAN

つーか、いいかげん豚田豚田うぜえんだけど

あいつがさっさと帰ってきて説明すれば、日本がここまで混乱することなかったし


27:名無しさん 2015/-/- ID:Zang11hanT

>>26

さん、をつけろデコ助やろう


33:名無しさん 2015/-/- ID:4DayaR6OMO

>>26

まだそんなこといってんのかよ

被害者家族ならぬ加害者家族のくせして


34:名無しさん 2015/-/- ID:GATA51motO

>>26

おやぁ?また加害者家族の工作員ですかぁ?


36:名無しさん 2015/-/- ID:ENDOKAYO11

>>26

しんでくださいおねがいします


39:名無しさん 2015/-/- ID:RYOKO12121

>>36

ちょっと、確かに失踪被害者の家族にも問題はあるけど、そこまで言う必要はないでしょ


41:名無しさん 2015/-/- ID:T2anata2ka

>>39

新たな工作員登場〜


43:名無しさん 2015/-/- ID:BUTAKACHAN

>>39

ですよね

消えるべきは常識知らずの豚田信者なのに

人に死ねとか、それこそいじめ加害者でしょ

お前らが死ねよ


46:名無しさん 2015/-/- ID:RYOKO12121

>>43

いいかげん、あんたも黙れよ


49:名無しさん 2015/-/- ID:GjtMA3Dnat

ぷっ、内紛ですか?


55:名無しさん 2015/-/- ID:BUTAKACHAN

ていうか豚田の母とか調子乗りすぎ

あのゴミが余計なことしたせいで、ネットがいまだに無法地帯なんだけど

マジであのBBA死なねえかな


57:名無しさん 2015/-/- ID:RYOKO12121

>>55

いいかげんにしろよ


60:名無しさん 2015/-/- ID:ENDOKAYO11

>>55

しね

地獄に落ちろ

父母会工作員


61:名無しさん 2015/-/- ID:Na3t3aCma2

>>55

しね


64:名無しさん 2015/-/- ID:BUTAKACHAN

>>55

禿同!

確かにあのおばさんはちょっと調子に乗りすぎですよね。


67:名無しさん 2015/-/- ID:MORISHITA3

>>55>>64

おいID変え忘れてんぞw




「くくく、光あるところに影ありとはよくいったものね。

 ……豚田しね、っと」


 そこにいた女性は、どこにでもいる母親といった風貌。


「でももう十分かしら」


 ニヤリと笑う。


「影が色を濃くすれば、光はより煌めく。

 でも、もう完全に力を失っちゃったものね、父母会」


 彼女は、父母会工作員を装いネットを炎上させていた犯人であった。

 そして、父母会を巨悪にすることで誰よりも彼女は輝いてみせた。


 全ては彼女の手のひらの上であったのだ。


「次は、ふふ。与党か野党か。どっちをターゲットにしようかしら」


 彼女は立ち上がりよりいっそう笑みを深くした。

 天井の蛍光灯が、彼女を照らす。


 そこにいたのは――


「日本を牛耳るのは他の誰でもない、この私よ!」


 ――なんと豚田の母であった。


 豚田の母は高笑いを上げながら部屋を出る。

 するとその時、同じく廊下に顔を出したのはパジャマ姿の豚田の妹。

 豚田とは似てもにつかぬ可愛らしい姿である。


「お母さん、うるさい! もう夜中なんだから静かにしてよ!」


「あら、ごめんあそばせ」


 娘の小言に対し、あんまり反省の色のない謝罪を口にする母。

 彼らはどこにでもいる家族であり、彼女はどこにでもいる母親。

 ――そんな豚田の母のサクセスストーリーは続いていく。



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