第五話 魔法?魔術?
冒険者登録を済ませ、コンビも結成したカイとソフィ。まずやるべきことはなんだろうと考えると、やはり冒険者としての活動の地盤固めじゃないだろうか。依頼によって入る資金で暮らしていくことにもなるだろうが、現時点で俺の持ち金は550カラー、食料だけで考えても2週間分あるか?という程度だ、そんな状態で装備を整えようと思ったらついさっき大見得切って返した金以上の借金をすることになる。ある程度のアテはある、ソフィには少しの間待ってもらうしかない……そういったことを説明すると、ソフィは納得した上で自分は自分の用意をすると言っていた。
さて、今日から10日間の間に装備を整え、不足がちな体力をつけ、資金を潤沢にする。そんな方法を実行するためにまず向かったのはギルドである。あ、ちょうどいい所にフランさんがいた。
「おはよう、フランさん」
「おはようございます、カイさん。今日も早いですね。早速依頼の受注ですか?」
「いや、その前に装備とか生活資金を整えようと思って、一つ質問があるんですが」
「なんでしょう?」
「新人登録の時に言った洞窟でサフラノ銀鉱石を採取してギルドで買い取ってもらいたいんですけど、やっぱり採掘限度ってありますよね?どのくらいなのかな、と思って」
「ああ、なるほど。それでしたら心配は要りませんよ」
「え、好きなだけ採取して構わないんですか?」
「まぁある程度の限度はないこともないんですけど、枯渇に関しては心配ありません。あそこの洞窟は銀の魔力で満ちている場所ですので、数日すると掘り尽くしても銀鉱石がまた育っていますから、洞窟の魔力の流れをせき止めたり、洞窟の魔力を吸いつくしたりしない限りは銀鉱石をいくつ取ってきていただいてもかまいませんよ」
「おお、それはよかった。じゃあ何の心配もなく資金稼ぎ出来ますね!」
「ふふ、がんばってくださいね」
魔力の流れをせき止めたり吸いつくしたりって、そんなこともしようと思えば出来るってことだろうか。魔力中心の生活ならそういうテロとかがあってもおかしくはないんだよな……俺がすることはないだろうけど、頭に入れておこう。
フランさんに今日も笑顔で見送られ気力十分だ。まずは道具屋で必要な物を買おう、今朝この10日間の食費としてソフィに100カラー渡してあるため残りは450カラーだ。230カラーで鶴嘴を買って、120カラーでたくさん鉱石が入るリュックサックを2つ、60カラーで簡単な水筒を購入した。これで準備は整った。
掘って掘って掘りまくっては袋に大量に銀鉱石を詰め込んで帰る作業を10日間、ただそれだけを繰り返した。本当にこの洞窟内が安全だとわかってからは、下り坂になっていた分岐を選び、そのなるべく再奥で採集をすることにしていた。なぜかと言われれば、それはもちろん奥のほうがいいものが出そうな気がしていたからだ。というのは半分冗談半分本気で、先週の登録の時のクエストを受けた時に、微量にステータスが上昇していたのが気になったので、炭鉱夫生活を開始した初日になるべく多くの銀鉱石をひぃひぃ言いながら持ち帰った所、やはり筋力と体力が上昇していたため、なるべくキツくなるように一番深くまで潜れる(距離があり高低差のある)場所を選んで採掘をしていた。これからの冒険者生活を考えれば、自分の体を鍛えることは急務であったし、いつかは武器を自分で扱い格好良く戦ってみたいと思っていた部分もあって、厳しい修行を乗り越えた先に習得した必殺技的なモノに対するあこがれが多少の労働も厭わない精神力をついでに培っていた。この世界の不思議なところは、ステータスの数値が上昇すると、元の世界にいた時よりもはるかにそれが実感できることと、元の世界よりもステータスが上昇しやすいところだ。といっても元の世界にはステータスの数値化などなかったために、おおよその体感でしかないが、筋力値が上がると銀鉱石の持ち上げが楽になり、体力値が上がると行き帰りの移動や採掘作業で疲れにくくなった。それも数値が3~5程度変化しただけでもわりと実感できるほどに。
そして今日を区切りに溜め込んだお金で冒険者としての身なりを整え、炭鉱夫からのジョブチェンジを果たそうと考えている。明日はソフィと買い物に行く予定のためいつもより更に気合を入れて、限界まで採取しすべてを持って帰ろうと考えていた。時間にして朝から既に4時間は掘っている。最初はいつも通りの量が採れていたが、流石に一箇所で掘るには限度があったのか、しばらくは岩と土くればかりが掘れていた。余談ではあるが、カイのせいでこの洞窟の最深部は10日で20mほど奥に伸びてしまった。
いい加減何の収穫もないところを掘り続けても時間の無駄かとは思いながらも、あとなにか一つでたら終わりにしようという自分ルールのせいでなかなか止め時が見つからずにいた。もうそろそろ腕に力が入らなくなってきたところで、最後の一撃を壁に打ち込んだ。その時に響いた音は、今までの瓦解音とはなにか違う音だった気がした。その一撃で崩れ落ちた壁を見ると、ほんの、ほんの若干ではあるが岩でも土くれでもない薄緑の何かが見えていた。明らかに銀ではない。カイは気だるさを押してツルハシを握り、その何かを掘り出した。おそらくは宝石の原石だろう鉱石を手に入れたカイは、その日掘り出した銀鉱石と一緒に袋に入れ、サフラノへ戻った。
サフラノに戻り、ギルドに今日の採掘分を売った際についでに鑑定を頼んでおいた。鑑定を待っている間、フランさんとおしゃべりを楽しむ。
「この10日間でなんか……たくましくなりましたね!」
「けっこうな時間鶴嘴を振り回して、かなりの回数鉱石持って往復してましたしねー」
ガテン系兄ちゃんな生活をしていたカイはこの10日で筋力と体力、それに若干の精神力のステータスを伸ばしていた。一般的な冒険者としての体作りには成功したといえよう。むろんこんな程度でモンスターをなぎ倒したりは出来ないが、レベルに対してはそこそこなステータスになった。
今日の分の銀鉱石の換金が終わり、同時に鑑定も終了していた。鑑定の結果、カイが掘り出したのはジェイド鉱石(翡翠の原石)だった。ここら一帯で掘れることは珍しいが、石単独の希少度で見ればさほどでもないそうだ。レアリティで言えばアンコモンといったところか。高く売れるわけでもないので、せっかくだから引き取って持って帰ることにした。帰るときにフランさんの助言で、街の中には宝石を加工する店もあるから、そこに持っていくのもひとつの手段だということを教えてもらった。
翌日、ためにためたカラーを持ってソフィと買い物にやってきた。そのカラー総額8240カラー。駆け出しの冒険者の予算としてはかなり潤沢な部類に入るだろう。まずギルドで依頼にこなれてきた冒険者が買うような魔法のカバンを買った。これがよくあるRPGのカバンか……入口が狭いのにわりとなんでも入る。先端が入ると飲み込まれるようにカバンに吸い込まれていく鶴嘴を見るとなんとも不思議な気分になった。そのうち慣れるだろうがなんか……なんか不思議だ。出すときに引っかかったりもしないので安心してなんでも突っ込めるし、中に入れたものの重さが100分の1程度にしか感じないのも便利だ。これが一つで3500カラー。
次に武器屋、防具屋をソフィに紹介してもらいそこでは短刀を二本とバトルピッケル。防具屋では軽い鱗の軽鎧と手甲、頑丈な靴を買った。少なくとも今のカイのレベルでは必要になることはないのだが……武器と防具を合わせて1800カラーだ。無駄遣いではない、初期投資だ初期投資……そう言い聞かせながら支払いを済ませた。やはり10日間がっつり作業をして手に入れた金が1日で吹っ飛ぶのはしんどいものがある。それに見合った価値のものを手に入れたとしてもだ。これが貧乏性か……
買い物を済ませ、ひと通りの荷物をカバンに突っ込んだ後、二人はまた街へ繰り出した。今度はカイの掘ってきたジェイド鉱石を加工してもらいに行くためだ、工房に行きガイに鉱石を渡した。ジェイド鉱石は加工された後大きめのものが1つ、小さめのものが2つのジェイドマテリアルになった、加工代は150カラー。このままでも割と綺麗なのだが、せっかくなのでフランさんに教わった店に行ってみることにした。ソフィはそこの常連らしく久々に寄るのが楽しみらしい、どことなく足取りが軽く見える。サフラノ魔法商店 と書いてあった看板のある店は魔法を取り扱っている割にはおどろおどろしい雰囲気はなく(偏見)さらに言えばこざっぱりしていてどちらかと言えば宝石店のような様相だった。もちろんソフィにそのイメージを話すと魔法と呪いも違うものだと笑われてしまった。うーむ、奥が深いぜ……
この店の看板店員であるフレイアさんはえらく美人な店員だった。チャイナ服とローブを融合させたような服がえらく扇情的にみえる。気を抜くとすぐにシルエットや綺麗な足に視線が、うーむ眼福。
「そういえばカイ、なんで魔法の店で宝石がいっぱい売ってるかわかる?」
と、唐突に腕を引かれながら聞かれた。まだチュートリアルは続くんだなぁと感じられ。
「なんでだろう。まぁ魔法の補助とかに使うとかかな?」
「だいたいそれでオッケーだよ。魔法と魔術の違いについて、説明するにはちょうどいいタイミングだね。」
魔法と魔術が違うという話は前にソフィから聞いていた、今度説明すると言ってたなと思い返す。
「今回もよろしくお願いします先生」
「よろしい、それではお勉強です。魔法っていうのは、そこら中に漂う魔力から必要な分をもらって、詠唱したり、考えたりすることで魔力を望む形に変えるものでね、使う人や魔物によって威力も違うし、他人と同じ効果の魔法を発揮するのはちょっと難しいの。そのかわり使う人が熟練の魔法使いなら、魔力さえ整っていれば使用者の裁量で割りと自由に結果を生み出せるっていうのが強みかな」
「なるほど」
「逆に魔術っていうのは魔法が使えない人や、修練を積んでいない人でもある程度の高度な魔法のようなものを使えるようにするために生産された術式で、基本的には宝石を媒体として魔力を集めたり、解き放ったりするの。これは材料や完成品に刻まれる術式も必要だから誰でも作れるものじゃないんだけど、その代わりに使い方さえ知っていれば誰でも発動できるし、効果は周囲の魔力さえ足りていれば一定なのが強みだね」
「はー……なるほど」
よく出来ているもんだ。魔術によって魔法を補助することも出来るため、魔法が生活の基盤である国は一気に豊かになったそうだ。魔法が基盤でない国ももちろんあるらしく、機械が生活の中心である国もあるらしい。ロボとかいるかなロボとか。
さて、ジェイドマテリアルの加工だが、これをどうするかフレイアさんに相談した所、大きい一つは男性用装飾品に、小さい二つは女性向け装飾品に加工するのがちょうど良さそうだということだ。ジェイドマテリアルは主に魔力収集補助としての効果に長けている(と言っても程度は低めなのだが)ため、3つともその効果を負荷できるように加工してもらうことにした、総価格2,200カラー 結構大きい出費だが、あらかたの買い物は終わっているため思い切ってお願いした。その際ソフィがついでにと提案したのだが、最初にソフィにもらった翻訳用の魔法石も、もっと身に着けやすいように加工してもらい、さらに魔力が流れやすいようにグレードアップしてもらうことにした。少しの間周りが何を言っているのか全くわからなくなった、せっかくなのでこのままソフィと会話しようと試みるたびに店内は爆笑の渦に巻き込まれることとなった。なにがそんなにおかしいのだろうか……まぁなにかツボに入るものがあるんだろう。気にしないでおく
出来上がった装飾品は、翻訳用の魔法石がネックレス。ジェイドマテリアルのアクセサリーが3つ。女性向けがネックレスとイヤリング、男性向けがアンクレットだった。とりあえず翻訳用のネックレスをかけ、左足首にアンクレットをつけてみる、不思議とつけている感覚があまりなく、邪魔になることも無さそうだ。ネックレスとイヤリングはそれぞれ箱に入れてもらった。渡された時に頑張ってねとウインクされたが、そのあとフレイアさんがチラッっとソフィを見ていた。いやいや、そういう関係じゃないからね……? とはいえ、女性向けのアクセが二つも出来るのならどっちかはソフィにあげようとは思っていた、魔法使い見習いだとソフィは言っていたので、魔力収集補助の効果付きならそこそこ仕事をしてくれるだろう。問題はどっちをあげるかだが……悩んだ末にイヤリングを渡すことにした。ネックレスだとつけながら走った時などにチャラチャラして邪魔かなと思ったからだ。
「ソフィ、これプレゼント」
「ん?え、いいの?ありがとう」
意外とすんなり受け取ってくれたな。かといって素っ気ないわけでもない、個人的には上々のお返しだ。
「うーん」
ソフィが宝石店でうんうん唸りながら商品を見比べているが、何を探しているのか聞いても生返事だ。ずっと眺めていても手持ち無沙汰だということで、カイはギルドに行ってなにか手頃な依頼がないかどうか探しておくことにした。ソフィに許可を得ようとしたらむしろ時間が掛かるから何処かで暇をつぶしてきてくれと言われた。
ギルドに行き冒険者向けの依頼を見に行くと、今までニュアンスでしかわからなかった文字が読めるようになっていたのには驚いた。魔法っていうのは本当になんでもありなんだな……いや、この場合は道具だから魔術か。便利すぎて困る。早く自分でも使えるようになりたいと思わざるにはいられないな。しかし文字が読めるようになったからと言って書いてあることが分かるようになったわけじゃない。
野良ミールの討伐依頼
小さな群れ7頭の討伐部位を持ち帰ること、それ以外は自由に取得。
報酬 150カラー
と書いてあるものがレベル3向けにあった。カイのレベルは現在3で妥当な線だろう。 しかし野良ミールが何なのかわからない、野良なのはいい、ミールって……肉? 走る生肉って感じだろうか、イノシシなんだろうか……その上に討伐部位の持ち帰り?それ以外は自由取得?なんとなくわからないでもないが合っているとも確信できないふわふわ感に首を傾げながら依頼書を眺めていると、フランさんがやってきて声をかけてくれた。
「何かお困りですか?」
「あ、フランさん。いやそれが、魔法石のおかげで文字を読むことが出来るようにはなったんですけど、読めたところで書いてある生き物が何なのかわかんなかったり、討伐部位とか自由取得とか……なんとなく予想はつくけど自信がないって感じです」
「なるほど、依頼は初めてですもんね」
「また教えてもらってもいいですか?」
「ええ、喜んで。まずは依頼書全般の記述方式についてのご説明から初めますね」
「お願いします」
「まずは依頼書の上に書いてあるのが討伐や採取の標的ですね。ここに書いてある物を規定数狩る、もしくは取ってくることで依頼は完了となります。その他にも依頼者のお手伝いなど変則的なものもありますが、いずれもこちらに大まかな達成目標のようなものが記入されることになります。そして討伐の場合、討伐を完了した証としてその獲物の体の一部を取ってきていただくことになります。野良ミールの場合は牙か、本体の肉になります。持ち運びが大変な冒険者はほとんど牙を取ってくるみたいですね」
「なるほどなるほど」
「そしてこの自由取得と書いてある部分ですが、ここには他に、完了後分配や全素材納品などが書かれる場合があります。いずれも対象の討伐目標から取れる部位などを指しますが、自由取得の場合は目標の素材を自由に持ち帰っていただいて構いません。牙や爪、鱗や毛皮など、素材として扱えるものは持ち帰ったほうがその後の役に立つことも多いでしょう。また、ここが完了後分配の場合、依頼主を含めて山分けという形になりますし、全素材納品になればその対象から取れる部位はすべて依頼主に渡すのが決まりになっています」
「だいたい予想通りでした。ありがとうございます」
「この依頼のミールというのは、生体でこのくらい(イノシシをもう少し大きくしたくらい)の大きさの獣です。魔物ではありません、ミールの肉は一般的に食料として扱われています。」
このくらい、の時に手振りを加えて説明してくれる、なんともほっこりとした気分になってしまうぞ……。そしてミールはやっぱり肉だった。走る生肉だな。
「なるほど、大体わかりました。ありがとうございます」
「いえいえ、お役に立てたらなによりです」
フランさんマジ天使……あ、そうだ
「フランさん、これ良かったらもらってくれませんか」
そう言ってネックレスになったジェイド鉱石をプレゼントする。
「これ……あ、あのジェイド鉱石ですね。でもこれカイさんがせっかく掘り当てたものですし私がいただくのは勿体無いです」
そう言って遠慮をするフラン。正直返されても使い道がない……が売るのはさらに勿体無い。
「これはいろいろな説明をしてくれたフランさんのためのネックレスになったんです。俺からの感謝の気持ちですし、まぁ……よければ今後もわからないことを教えてくれると嬉しいなー……とか。それにこれ、作ったはいいんですけど付ける人がいないんですよ。ソフィには別の物を渡してありますし、俺は俺で作りましたし」
そう言ってアンクレットを見せる
「じゃあ……もらっちゃいますね?」
「はい!もらっちゃってください」
「お、兄ちゃんじゃねーか。久しぶりだな」
声がした方を振り返るとデニスさんがいた。にこやかにこちらに近づいてくる
「お久しぶりですデニスさん」
「おお、なんかたくましくなったな」
「ええ、この10日間ずっとサフラノ銀鉱石掘ってましたから」
そんな風にここ数日の経緯を話して、それで今フランさんにネックレスをお礼に渡したところだというところまで話をした。するとデニスさんはおもむろに肩に腕を回し牽制を始めた。
「おいおい兄ちゃん、マメな姿勢は評価するがよ、フランを物で釣ろうとするのはいけねぇな」
「いや、そんなつもりでは」
「お父さん!」
フランさんがすごい剣幕で睨んでいる。おおこわいこわい
「フ……フラン……」
「もうお父さんそればっかり!バカ!」
そう言うとフランさんは踵を返し奥に引っ込んでしまった。
ギルド的にはいつもの光景なのか、視線は感じるがそんなに気にした様子もない、娘からの一撃を受けたデニスさんはと言うと……固まっていた。俺はなんとか拘束を抜け目の前で手を振ってみたが反応がない。ただのしかばねのようだ
そんな一悶着が終わった頃にソフィがギルドにやってきた。
「いやー、おまたせ。だいぶ待たせちゃったね」
「いや、いいよ。フランさんに依頼書の読み方教えてもらってた」
「勉強熱心だねぇ……そんで?なにかいいのあった?」
と、デニスさんは完全に無視の方向で話は進む、本当に日常的な光景らしい。
「野良ミールの討伐依頼はどうかな?」
「あ、これね、うん。ちょうどいいんじゃないかな」
「じゃあこれで決まりだな。活動は……明日で大丈夫なのかな?」
「大丈夫だと思うよ。期日も書いてないし」
「明日は初依頼、初討伐だね!」
そうして依頼書を壁から取り、二人でカウンターへ行って依頼を受注した。
序章はまだ続きます。
説明が多くて申し訳ないですが、もうしばらくお付き合いください。
ひよっこを過ぎてから物語は加速する……予定です。