表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/17

出会い、そして遭遇戦

まずはレッサーウルフ探しからだ。

レッサーウルフは意外と見つからない。

ゴブリンと違って嗅覚が鋭い上に知能もそこそこ高い。

なので自分より強いと思う場合は絶対に一頭で近付いてこない。

スキルを試すなら一頭のが都合が良いが大体群れでしか見つからないし、倒していって残り1、2頭になると逃げてしまう、とても厄介だ。

おかげで無駄にゴブリン狩りばかりで一向にウルフに出会えない。

氾濫抑止という点においてゴブリン狩りも決して無駄ではないのだが…


それから数時間経ったが…

「さて、参ったな」

ウルフ一頭と対峙出来ないでいた。

陽も落ちそうだし、これは仕切り直しになりそうかな。

そう思っていた時、森の奥の方から人の声らしきものが聞こえた。

声の雰囲気的に幼い、そして襲われているようだ。


急いで声の元に向かう。

割と奥の方へ入っていく事になりそうだ。

(これは気を引き締めていかないとだな)

だんだん声が良く聞こえてくる。

戦っている感じではなさそうだ。

声が近付いてきているな。

そう思った瞬間、目の前の大木の横から少女が飛び出してきた。

「!?」

「わっ、あぶなっ」

勢い良過ぎてぶつかりそうになった。

すんでのところで体を逸らし腕で囲い回転しながら受け止める。

受け止めた少女は銀髪の少女だった。

身なりはボロボロで手錠と首輪も付いている。

どうも訳アリのようだ。


だがしかし、そんな悠長にはしていられない。

この少女がここにいるということは、この少女を追ってきた魔物もここにきているということだ。

すぐさま、振り返り相手を確認する。

追ってきていたのはレッサーウルフの上位種、アースウルフだ。

以前戦った時は、父にサポートしてもらって倒したことはあるがソロ討伐はまだだ。

ちょっと厳しいかもしれないがいけなくはないはず。


アースウルフと正面を構える。

獲物だと思って追いかけていた相手に戦えそうな相手が増えたためアースウルフは警戒しているようだ。

すぐに飛びかかってくる気配はない。

俺は冷静にアースウルフを捉える。

その時ふと直感が働いた。

ユニークスキルは直感的に使い方が思い浮かぶことがあると聞いたことがあった。

魔力制御のスキルに支配のスキルを相乗させてみる。

魔力制御とは自分の持つ魔力の制御であり、魔法を行使するには必須である。

それを支配スキルを使って魔力制御を行使する。

すると自分以外の魔力にも干渉出来る事に気が付いた。

これなら戦えそうだ。


痺れを切らしたアースウルフが飛び掛かろうとしてくる。

その瞬間に俺はアースウルフの纏っている魔力を掻き乱す。

魔物は基本的に自身の魔力を纏い戦う。

強い魔物程その強大な魔力を纏い身体能力などを底上げするため、非常に討伐が困難になっていく。

しかし、逆に言えば纏っている魔力が無くなれば討伐難易度はかなり下がるはずだ。

案の定、飛び掛かろうとしたアースウルフは魔力を掻き乱され飛び方にキレがない。

(これならイケる)

そう思い飛びかかってくるアースウルフを横にかわし、ナイフを刺しありったけの火魔法を込める。

魔法付与はまだ未習得だが真似事なら出来る。

ナイフ越しに火魔法を注ぎ込む。

キャウゥン

情けない声を出しアースウルフが転がり悶えている。

それもそうだろう、ナイフ越しに内臓を焼かれたのだから。

俺はその隙を逃さず帯剣していた剣でアースウルフの首を刎ねる。

無事、討伐完了だ。

しかし、警戒は怠らない。

討伐終わりの気の緩みが一番危険だと父に教わった。

数瞬警戒したのち、増援などがないことを確認しやっと一息吐く。

「ふぅ、終わったか」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ