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希望と絶望

転生して6年。


無事、剣と魔法の異世界転生を果たした。

転生先は片田舎ではあるが一応貴族の領主の家だった。

要するに地方の貧乏貴族である。

とはいえ極貧という程ではなく、金持ちでは無いだけで領地の税収だけで十分に暮らせている。

今の俺は領主であるベイル・ファイ・スカーレット辺境伯を父に持つ、フェイル・ドミネ・スカーレットだ。


ちなみに三男である。

転生ものでよくある兄弟関係のギクシャクは今のところない...

表面上は兄2人とも末っ子である俺を溺愛してくれているので起こらないと思いたい。

長兄のグラム・アース・スカーレット12歳、次兄のウィルム・ウォム・スカーレット10歳。

二人ともとても優秀な兄である。


この世界では6歳になると教会で神の啓示を受ける儀式、天恵の儀を行う。

そこで個々の潜在スキルを教えてもらえるらしい。

スキルにはパッシブスキル、アクティブスキル、ユニークスキル、エンシェントスキルこの4種類が存在しているらしい。


パッシブスキルは常時発動スキル、いわゆる耐性スキルなどが挙げられる。

アクティブスキルは発動型スキル、魔法攻撃などの発動を介するスキル。

パッシブ、アクティブスキルに関しては後天的な取得が可能である。

ユニークスキルは個々のオリジナルスキル、これはパッシブやアクティブと違い後天的に得る事が出来ない先天性スキルになり天恵の儀にて開示されステータスで確認出来るようになる…と言われている。

ただこのユニークスキル、遺伝性は無いものの結構被るらしい。

ユニークスキルで最も一般的なものが属性強化系だからだ。ただ同じ属性強化系でも一点特化型や広範囲型など細々と違う部分はあるらしい。

エンシェントスキルに関しては、存在すると言われているだけで実際に確認出来たものはないらしい。

有名な話で聞いたのが七つの大罪のスキルだとか。


スキル自体に優劣はついてないが、使用用途により人間視点での有用性によるスキルの優劣は存在している。

パッシブ、アクティブスキルに関しては後天的に取得可能な為、そんなに重要視されないがユニークスキルに関しては話が変わってくる。

得られるスキルによっては、争奪戦争が起きてもおかしくない場合があるため、天恵の儀にて開示されるユニークスキルに関しては開示義務は存在しない。

しかしながら、平民ならそれでも構わないが、貴族はそうもいかない。

貴族は周囲に対する面子もあるため、大半がその場で公開される事が多い。

それによって有用なスキルでなかった場合、子供のせいで降爵ということにはならないが基本的に領地を持つような貴族はスキルに頼って領地繁栄している事が多いため、後継者問題がしばしば起きているようだ。

逆に言えば、平民からすれば一発大逆転のチャンスとも言える。

有用性の高いユニークスキルを開示されれば、一代貴族の成り上がりも夢ではない。

まぁ、そんな事は滅多に起きないが。


そんな話はさておき、話を戻そう。

天恵の儀だ。

俺も例に漏れず三男とはいえ貴族であるため、ユニークスキルは開示されるようだ。

(俺のプライバシーはどうなってるんだ!といったところで何も変わらないので何も言わないが。)

天恵の儀は教会にて一人ずつ呼ばれ教会の司教様に天恵の祈りを捧げてもらいステータスに反映されるようだ。

「フェイル・ドミネ・スカーレット、前へ」

「はい」

司教に呼ばれ前へ出る。

そして司教が祈りを捧げ暖かい光に包まれる。

基本的に合意がなければ相手のステータス表記は見れないがこの天恵の儀において取得したスキルにおいてのみ司教は確認が出来るらしい。

「フェイル・ドミネ・スカーレットのスキルは『支配』である」

教会内がざわめく。

「しは…い?」

とんでも物騒なフレーズが出てきた。


それはエンシェントスキルと言われる七つの大罪『強欲』の系譜スキル

そう呼ばれるものであった。


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