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ツイッタートレンド 複合偏

『うちの姫』

作者: 木尾方

2938ℊ母子ともに健康な娘を授かる。僕の姫。目に入れても痛くないとはこのことだ。


1歳、初めての誕生日、ハッピーバースデイの歌にビックリして泣いたね。


2歳、大熱を出して、病院で慌ててしまったよ。


3歳、入園式、たくさんの お友達ができて喜んでいたね。


4歳、反抗期かな?よく「イヤ。イヤ。」ってダダをこねたね。


5歳、ランドセルが嬉しくて、パパが仕事から帰って来ると、いつも見せてくれたね。


6歳、入学式、桜が満開で たくさん写真を撮ったね。


7歳、犬を飼い始めたて、すごく嬉しそうに抱っこしたね。


8歳、キャンプに行って満天の星を驚いて見たね。


9歳、すごく悲しい出来事があったね。大丈夫。大丈夫。


10歳、学校で男の子を殴ったって。ママ、焦っていたよ。


11歳、運動会のリレーでアンカー。ビリでバトンをもらって2位 くやしがっていたね。


12歳、卒業式、大きくなったね。


13歳、ママと大喧嘩、家を飛び出したね。


14歳、陸上部100m県大会優勝おめでとう。


15歳、頑張り屋の姫は、部活引退後、受験勉強もトップスピードだったね。


16歳、第一志望の公立高校に入学おめでとう。


17歳、結果は惜敗せきはいだったが、インターハイ出場頑張ったね。


18歳、陸上は高校までと決めてたね。お疲れ様 そして、卒業おめでとう。


19歳、看護師目指して専門学校入学。姫頑張れ。


20歳、彼氏が出来るも、半年持たなかったね。パパも あの彼氏はどうかと(笑)


21歳、愛犬のビーンが老衰で亡くなったね。あの日以来 泣かなかった姫が大粒の涙を流したね。


22歳、卒業したら家を出ていくと相談。ママ も おとうさん も おとうと も反対だよ。


23歳、卒業、国家資格合格おめでとう。さすが、僕の姫。


24歳、新社会人、何事も経験。姫なら大丈夫。


25歳、務め先の整形外科に運命の人が入院してきたね。(笑)


26歳、退院してから付き合っていた彼からのプロポーズ。パパは大賛成だよ。


27歳、今日は結婚式、明日から僕は居なくなるけど、姫なら大丈夫。大丈夫。



「・・・・・」

美姫みきどうしたの?」

「ねぇ、ママ。パパ来てる?」

「ぷぅ。あはははは。来てる、来てる。あの人絶対に居るよ。」

「何そんなに、笑ってるの?ママ」

「いえね。本当は黙っていようと思ったの。美姫が、おとうさん とヴァージン・ロードを歩くかも知れないと思って?」

「?」

「ほら、式の打ち合わせの時、美姫が『わたし、1人でヴァージン・ロードを歩く。』って言ったとき、パパの言葉を思い出したの。」

「どんな言葉?」

「それがね。美姫が生まれた日、初めて抱いたとき、パパったら『早く、この子とヴァージン・ロードを歩きたいなぁ』ですって。」

「はぁ?なにそれ?」

「でしょ。生まれたばかりの赤ちゃん見て言ったのよ。ほんと笑っちゃう。」

『あはははは。』


コンコン。控室の扉がノックされた。


「はい。どうぞ。」

「なんだい。やけに楽しそうにだね。」

「あ、おとうさん。健也けんや

「お姉ちゃん、馬子にも衣裳だね。」

「なんだと、コラ!」

「あはははは。」

「美姫ちゃん。本当に綺麗だ。おめでとう。」

「おとうさん。ごめんなさい。一緒に歩いてあげられなくて。」

「いや、いいんだ。一緒に歩くのは、亡くなったパパさん だからね。」

「・・・・はい。」

「ほら、美姫 泣かないの。新郎が待ってるわよ。」

「うん。」






礼拝堂に入る扉の前で、ブーケと幼い頃パパと一緒に撮った写真を持ち、ヴァージン・ロードの右側に立つ美姫がいた。

「パパ、今までありがとう。」少し左に顔を向け照れ笑いで言う。




そして、今礼拝堂の扉が開き、美しいウエディングドレスに身を包んだ花嫁は堂々と前を向き、新しい未来へ歩みだした。





読んで頂き誠にありがとうございます。


今日のTwitterトレンド『うちの姫』です。


早い時間帯に妄想できたから、よかった。よかった。


それでは、またお会いいたしましょう。( *´艸`)

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