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スキルの活用方法 セイの日記  作者: 江戸の夜桜
フロント編
85/315

85  ハロルドの驕り


「サーシャ、ジュディの兄弟達はどうしてる」


「看病に疲れていたのか寝ています」


「そうか起こすもなんだしそのまま寝かせておこう、ザイとアロマはどう?」


「まだ目覚めていません」


「そっちも放置だな、ジュディが落ち着いたら、麦湯7人分作る様に

 言って置いて」「承知しました」


「みんな夕食はどうした?」「まだです」


「悪いことしたな··手が空いてる者は基本午後6時には夕食をとることにしよう喩え俺が食べてなくても俺を待つ必要はない。今日みたいな事もあるしな、もしかして夕食の支度出来て無いのかな?」


「はい、その通りです。誰も昨日のような料理ができないので特に····」


「仕方無い、クリス、カリーナ、シルビア手伝えクリスはパン焼けるか?」


「はい焼けます」


「カリーナは野菜を洗え、シルビアは馬鈴薯の土を落としてキレイに洗えサーシャは昨日と同じ油を作ってくれスープは昨日作ったこいつを使う。クリスこのパンは発酵に時間が掛かるが錬金術の応用で俺は『発酵』が

使える今日は時短の為『発酵』を使う良く見とけ小麦粉をエールで練り込む。良く練り込んだら此処で1次発酵させる普通は半日ほど濡れた布を被せ放置。発酵が進んだらバター塩を加え更に練り込むそして、適当な大きさにして1日常温で布を被せ置いておく生地が膨らんだらパンを焼くこんな感じだ。発酵は俺がやるから一次発酵までの工程をしてくれ。カリーナは洗った野菜を一口大の大きさに切れ、シルビアキャベツを一個昨日のように。ピーラーで千切りにしてくれ。俺はオーク肉を焼く」


そんなこんなで今日も厨房は戦場だった。ナンチャッテ料理とはいえ家庭では硬い黒パン薄い塩でしか味付けしてないスープ。セイの料理は宮廷で出される料理に劣らなかった。皆が味をしめるのは無理はない。餌付けしたセイが悪い。


なんとか夕食も終わりジュディの母には今日は食事をしないで下級ポーションを飲み明日の朝から軽い食事を取るよう指示しいつもの日課の魔法の訓練をして寝た。


 セイの訓練は最初は光をビーズの大きさで2個操るのが精一杯だった。だんだんと増やしていき10個同時に出せるようになると10個を維持しながら更に10個と数を増やしていった。今ではビー玉の大きさの光を100個作りだしイルミネーションのようにイメージしながら飛ばして遊んでいる。


 もともとセイはステータスをあまり信用していない。出来るようになったからスキルが附くと思っている才能もあるだろうがサバイバルでろくに何もない状態で生き抜く為に必要なことはやるしかない。できないと待っているのは魔獣の餌、そんな環境で生きて来たためセイはこの世界の人々と考え方が違った。この世界の人々はスキルの恩恵に預かりスキルを使う。スキルがあるからものが作れるスキルあるから戦闘ができるスキルの恩恵にすがり、溺れているとも言えた。しかしセイは逆だスキルがあろうとも無かろうとも関係無い、拙くてもモノは造れるスムーズに納得が出来たらスキルも枝の様に生えてくる。レベルがあがっても首を跳ねられたら死ぬ。セイのレベルは高いだが低レベルの人間に殴られても死なないだけで痛みやダメージは受ける。セイが此処半年でやったことは木登り不意討ちに奇襲。基礎体力は出来ているが近接戦闘は常人にも劣ると思っている次の課題はと何時も考えながら眠りにつくセイだった。


『『パパお休みなさい♪』』


『ねぇシータ、パパ光の玉ぐるぐるするの出来る?』


『真似してるけど3つが限界』『僕も5つが限界』


『『パパってすごいよね♪』』



◇◆◆◆♦♦◆◆



 朝、起きてジュディ一家以外集めた。


「今日の予定は俺は屋敷にいる

クリスとジュディは朝食後、布地とブーツと短靴を買って来ることお金はハロルドから受け取ってくれミーナはその護衛に着いてくれ。

カリーナ、ハルカ、シルビアは訓練午後からはカリーナはハルカの指示に従いタオルや雑巾の作成ハルカはクリスとジュディの衣服や下着作成の相談に乗ってくれあとは必要な材料が有るならクリスに頼んで買って来て貰え。

ボルドは午前中は訓練の監督と自主訓練、午後からは警備担当の者と話し合いローテーションや役割、訓練等話し合え。ミーナもそれに同行。ドランク、後で鍛治工房に行く。

リン、ターニャは午前中は門番。午後からはボルド達と話し合いをしてくれ、ロック一家は馬達の世話。後で行くからその時に話そう。以上ザイ、アロマ、ハロルド、ミリア以外は解散」


「ハロルドこれはさっき言ったクリスとジュディに渡す金だ。金貨20枚入れてあるシルクを3反別に買って来てくれ。クリス達に頼んでも良い任せる。後、昨日大量に食材を発注した。これは俺個人の物だから計算には入れるな。それと、飯は12時と午後6時には必ずや用意するように。昨日、俺がジュディの母親の手術をしている時間にお前とカリーナは何をしていた?軍にいたのなら食事の当番ぐらいあっただろ?野菜の皮剥き等出来た筈だ。カリーナもな一昨日言った筈だ。当番制にするとお前も入っていたんだがな執事の仕事は命令された事は出来て当たり前。主のサポートがお前の仕事だ主にわざと食事を作らせるのは言語道断だ。食事に関しては俺を当てにするな、二度とお前の食事は作らん。少なくとも見える形で働け役に立たないのなら部署変えするペットの遊び相手でもして貰おうか本気のアルファ達と毎日遊ぶか?アルファには死なない程度に本気でやれと言っとくから。言っとくが気配遮断も気配察知もお前程度のスキルじゃ役に立たんからな。かくれんぼしてくれ。

 俺で遊んだつもりか?この世界の使用人は主に食事を作らせるのが常識か?ましてや戦争奴隷の身分のものが!それと付け上がるな食事で外と屋敷内で差を出す積もりか少なくともお前のは認められて執事になった訳じゃない!仕方無く執事をさせているに過ぎない。奴隷達に待遇で優劣の差を付ける積りはない。見逃すのはこれが最後だ今日の昼飯はどうするつもりだ?俺は作らんぞどうするかはお前達で決めろ。30分やる。昨日を合わせれば十分な時間だそれまでに当番表を作って俺に見せろ出来ないなら配置替えだ。返事は?「はい」下がって良いぞ」


「ミリアも聞いていたな装備やドレスはお前が特別だから与えた訳じゃない。命の為だ達人がなまくらな武器を持つと武器は耐えられない。だから与えたそれだけだ。ドレスはパーティーに出席しなければならなくなった時の為だ。さて、本題に移ろうザイとアロマ、身体の調子はどうだ?不具合はないか」


「大丈夫です少しぎこちないですが直ぐに慣れると思います」「私も」


「そうか、ザイお前の前の身分と所属を教えてくれ」


「ガルシア帝国で『炎の剣』と言う傭兵団の副団長でした」


「これ重要な事だがお前戦争に乗じて民間人に対し略奪、暴行を加えた事はあるか?」「一度もありません」


「良かった、もしあったらお前もアルファ達の遊び相手になってもらうつもりだった。次にアロマ同じ質問だ」


「私はガルシア帝国で奴隷狩りにあって争い巻き込まれ逃げ遅れて敵だと勘違いされて捕まりました」


「それは災難だったな俺が求めているのは戦闘が出来ることだができるか?」


「小さな村でしたが狩りをしたこともあります魔法も初級ですが使えます」


「そっか俺は適材適所で配置するつもりだから無理にしなくても良いんだぞ」


「いえ大丈夫ですご恩は返さないといけませんから」


「二人に言っておくが欠損した部位を治した事に恩を感じる必要はない。欠損を治したのはこっち勝手な都合だ俺も恩を着せる積りはない。さて、ボルド達と午後からは仕事の打ち合わせをしてもらうがその前に得意武器を聞きたい」


「俺は剣と槍と盾ですいわゆるタンクの役割を担ってました」


「私は杖か弓と短剣です」


「すまんザイ盾持って無いんだドランクに言って作って貰うから暫く待って貰えるかな?」


「とんでもないわざわざ作って貰えるなんて・・・」


「じゃこれ、取り敢えず、槍と短剣2本、剣渡しておく。胸当てなんかの防具は盗賊の戦利品で悪いがサイズ合うやつ使ってくれ合わないならドランクと相談して買うか作るか決めるから。それと、今日寝るとこだけど厩舎の横に家あるからそこに住んでもらう」

 

急に20モノ防具が出てきてびっくりする二人だった


「今日の午前中はゆっくりしてくれ。ある程度軽く身体慣らすのもいい。朝食は確か麦粥を作って貰う様に言ってあるからサーシャに聞いて。では、二人は下がっていいよ」


「ミリア、アロマどう思うかなり魔力高いけど魔法使いの素質あると思わないか」


「まだまだ幼いですが魔力はシルビア並みにありますね磨いて見る価値はあるかと」


「シルビアとアロマの指導頼めるか」「仰せのままに」


「食事は食べたかい?」「いいえまだです」


「食事を取ってシルビア達の訓練頼む」


「あら今日は護衛だと思ったのですが・・残念です」


「敷地内は今のところ付きっきりの護衛は必要無いだろ。ドランクやロックのところ回ってジュディの母親の診察したら氷室と地下に酒蔵作る土木作業だ。さすがに土木作業は困るだろ。だから、ミリアはここまで」


「ハロルド出来たか?」「いいえまだ・・・・」








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