59 テーラー tailor テーラー
昼食後、キャロットも引き連れドレスメーカーと言う名の衣料品店に行った
そのお店は男性のオーダーメイドも女性のオーダーメイドも出来るお店だそうだ
「いらっしゃいませ」
「服を一揃え欲しい4人分だ」「「「えっ!」」」
「旦那俺たちには必要ない奴隷に服を仕立てるなんて身分不相応だ」
「良いんだよ護衛なんだろもしかしたら領主に呼ばれる可能性もあるしな」
「しかし····」「其に金を溜め込んでも仕方ないからな金は回すもんだ」
「この3人には似合いそうなのを見繕って欲しい」 「判りました」
「俺はこういうデザインで頼みます」2枚ラフ画を見せる
1枚は詰め襟とスラックスもう1枚は英国風スーツだ
「色は詰め襟が黒そしてスーツは紺色で頼みます出来ますか?」
「お任せ下さい其にしても変わったデザインですね」「ええ故郷の正装です」
「生地はどのような物にしますか」「麗人が見ても堪えられる物を」
「なるべく動き易いように仕立てて下さいそれとこれはコートです
これもよろしくお願いします色は紺かベージュで生地は厚目が良いんだけど
重く感じ無い物を」トレンチコートのデザインをみせた
「ズボンはこれを参考に作って欲しいのですが」ジーンズを見せる
「出来ればこれと同じ様な生地があればズボンだけ3本欲しい
セイの外見は黒髪で黒い瞳一目でこの国の者とは違うだったら異邦人として
振る舞えばいい服装ぐらい好きにさせて貰うと決めていた
「これは凄い 暫くお借りしてもいいですか是非参考にさせて頂きます
仮縫いに来て頂く事になりますがいいですか」
「構いませんよそれと普段着で着れるワイシャツ3着下着上下5着
あと靴下5足欲しいのですがそれとは別にこの3人にも下着上下3着
靴下3足欲しいのですが」
「ありがとうございます」上客と思い笑顔の店主
シルビアやミーナは困惑気味だが時折笑顔が見える
ボルドは緊張して固くなっている
「お代は幾らになりますか?」
「特殊な物もありますので金貨5枚でいかがでしょう」
「前金で払うよ参考に渡したズボンだが紛失や破損避けてくれ」
金貨5枚を渡す
「もちろんでございます」
全員採寸が終わり7日後に仮縫いに来ることになった
衣料店で靴屋を紹介してもらいブーツ2足と単靴2足
3人にもブーツ1足単靴1足づつ発注しこちらも7日後だった
靴屋の近くに革細工の店があり
ベルト3本を発注して7日後に取りに来ることした
次に向かったのは酒屋だミーナがスキップしている
「ミーナ今日は初クエスト達成祝いだから飲んでも良いが酒に呑まれるなよ」酒屋に着いた
「御免下さい」「いらっしゃいませ」
「すいません酒を見せて貰えませんか」「はいどうぞご覧下さい」
「ここはどういったお酒がありますか」「エールとワインです」
「ワインをと考えていますが種類ってありますか」
「ワインは一等と2等とありますがどうされますか」「違いは?」「味ですね」
「エール5樽とワイン1等が3樽2等が2樽下さい
少し訊きたい事があるんですが古くなったワインで
酸っぱくなった物って有りますか」「有りますがそれがどうしましたか」
「いえもし、あるなら試したい事があるので分けて貰えませんか」
「良いですよどうせ廃棄する物ですし要るだけ持っていってください
ただ樽の代金は頂きますますが」「助かります 廃棄するなら全部下さい」
「ありがとうございますエール5樽で大銀貨1枚ワイン1等3樽銀6枚
2等が2樽で銀貨3枚 樽の代金5樽で銀貨1枚でどうですか」
「大銀貨2枚ですねこれを」「どちらまでお届けしますか?」
「そのまま持って帰ります」並べられた酒樽を収納して驚かれた
インベントリの中で鑑定し『ワインビネガー食用』とでたので
酢が手に入ったと内心喜んだ
「毎度ありがとうございました」
様々な買い物をしてセイ達一行は屋敷に行き商業ギルドとのいきさつを
サーシャに話し入居は数日後となる事を説明し『銀の小鹿亭』に戻り
銀貨2枚分の祝杯を上げて眠りに着いた




