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スキルの活用方法 セイの日記  作者: 江戸の夜桜
異世界に迷い込みました
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4   野生生活

 なんとかこの夜も無事に遣り過ごしセイは朝を迎えた。


「今日はどうすっかな···無断欠勤···会社··首だろうな··

元の世界の事を考えても仕方ない···取り敢えず生きる!

水は確保出来たので、周辺を見て回り食料確保といきますか」


 周りを警戒しつつ地面に着地、川原に出る太陽の位置を確認して

適当に腕時計アナログの針を進め時間を合わせる。

太陽の位置を東側と定め現在地の地形をメモに記録する。

(所謂マッピングってやつだ)

 

 適当に方角を決め植物を鑑定しながら静かに周囲を警戒しつつ

歩みを進める。その時に木々に目印をつけ、メモするのは忘れない。

途中、獣にも度々遭遇したが息を潜め、なんとか遣り過ごし

2時間程歩くと一本の木を見つけた。

その周りだけ少し開け実がなっていた。赤い手のひら大の実がなっていた。


 手を伸ばせば取れそうなので一つその実をもぎ取り鑑定すると


 《林檎の実    食可能》とでたので一口囓って咀嚼する。


「美味いw」一気にムシャブリつき食べきる。

「フウw」と一息ついて急いで採れるだけ取って

インベントリに収納した。その数10個

「まだまだたくさん有るけど、このままでは取れそうもないし

今のままでは傷むとまずいし川原に戻るか」

(結構一人言が多いセイであった)


 川原に戻る途中枯れ木を見付けては、インベントリに放り込み

インベトリの容量を量っていた。鑑定レベルが低い為に能力はレベルに

依存するとしか判らなかったからだ。


 川原に戻ると細い枝で串を作り、インベントリの中に入っていた。

兎を取り出し腐敗具合を調べて観ると腐敗はほとんどなかった。


「良かったw腐ってなかった。もしかしたら時間経過しないか、遅延それとも

真空?細菌が住めない状態なのかな?調べる必要があるな」


 再度、兎を収納し適当な大きさの石を探し釜戸を作り、形になった時点で

水辺に赴き兎を取り出し洗う。近くの平べったい石の上に兎を置き皮を剥ぐ。


「爺ちゃんに教えてもらって助かったw 

こんなこと役に立つとは思わないもんな 爺ちゃん感謝」

マタギであった亡き祖父に手を合わせるセイであった


 といっても解体は素人の域を脱していないため時間もかかり

結構、悪戦苦闘しながらの作業であった。

頭と骨は良く洗いインベントリーの中に入れて

肉は食べやすい大きさに切り分けて今、食べる分だけを串に差して収納する


 釜戸に戻り細い枯れ木を適当に折り、隙間を作りつつ放り込む

一本の枯れ木にオイルライターで火を付け種火として使う。

釜戸に火を灯し火の勢いが強くなった時点で太めの枯れ木を投入する。


「これで準備は出来たから焼くぞ!」


 串を打った肉を火に近づけ炙り表面を焦がさない用にまんべんなく焼く。

良い焼き加減になったところで、口に運ぼうとして「はっ!」と気づく


「ヤバい!鑑定かけてなかった」

ラノベに毒され兎の肉は食せると思ってしまった。

所謂、先入観ってやつだ、先入観ってやつは曲者で、そのせいで痛い目に合う

ことが真間にある。


 鑑定をかけた結果


《焼けた肉    食可能》とでた


「フウ、やっと食べられる」


苦労して手に入れた肉なので考え深さもありその上空腹も手伝い

一気に食べ切ってしまった。


 腹も満たされこの世界に来て初めて煙草を吸う

緊張感が一気に緩む。付近に引火する心配はなさそうなので

水は掛けずに鎮火させた。


「もう一度、森に入って一仕事するか!」


 再度、森に入り蔓草と倒木の採取を行い、

手で握れるサイズで、なるべく等身大程の長めな物と

80センチ程の物を選ぶ。そして、なるべく太めの蔦も採取した。


 腕時計が3時を示したので川原に戻り、

昨晩眠った木に登り、身体を固定しリンゴを齧る。

食べ終わった後に腕時計を外し、インベントリーに入れる。

インベントリー内の時間経過を見る為だ。


「日も傾いてきたし、慣れない作業で疲れた····」









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