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スキルの活用方法 セイの日記  作者: 江戸の夜桜
アロン内政編
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283  つかの間の休日

結局、傭兵部隊は本体が森への侵入が無い限り暇を持て余し気が緩むので奇襲をかける事になり、森の中に罠を仕掛けたりして準備した。セイはサリナから麻痺毒の製法を聞き人間相手なら一番簡単なワイバーンの尾の毒を1/1000に薄めると言う方法を採用してエルフ部隊と傭兵部隊の人数分を作成してクリスとボルドに渡した。「奇襲の際なるべく殺さずに捕虜にしてくれ。捕虜にしたら金になるから分け前が増えるとみんなには伝えてくれ」


◆◇◆◇◆◇◆◆◇◇


翌日、セイはセコンドの事が気になったのとちょっとした気晴らしをしたかったのでミリアと共にセコンド付近で駐留しているフロント主力の司令を連れてセコンドのサージェ侯爵を訪問した。


「しばらくぶりですサージェ侯爵閣下。本日は急な来訪にも関わらずご尊顔を拝し恐縮至極であります」


「ちょっとセイ君。なにを改まって格下の商人のような挨拶してるの。気持ち悪い」


「一応、侯爵閣下の配下や寄り子の貴族様の前ですから」


「なに言ってるの。身分は私と同格で個人資産は王家以上その上、セイ君の参謀であるハルカちゃんがセコンド軍を掌握しちゃったから砕けた口調でも誰も咎め無いわ。呼び名もエリアと呼んでちょうだい。お兄様以外親しい友人はそう呼ぶから」


「そうですか。では、エリア姉さんと呼ばせて頂きます。まずはこれを」


「あら弓?」


「ええ、素材はエルダートレントで作成した長弓で『風刃』を付与してます。それともうひとつの弓はコンポジットボウと言いまして複合弓、僕やハルカの故郷で開発された弓ですそれにも同じく『風刃』と『火矢』を付与しているので魔力を流してキーワード『風刃』は『ウインドカッター』『火矢』は『ファイアアロー』と言葉で呟くか念じれば発動します。

それとこの矢筒ですが5m四方のアイテムボックスになっていて大量の矢を装備できます。時間遅延は1/72なので食料も入れても1年は大丈夫かと腰に装備すれば問題なく使えますが出し入れ際少量魔力を消費しますので注意して下さい。キーワードは『ストレージ』『排出』です。無骨なままで申し訳ありません。装飾の方はエリア姉さんの方で好みに合わせて職人にやらせれば良いかと思って今日持参しました。受け取って貰えると嬉しいです」


「まあ、エルダートレントですって!とても貴重な素材を使った弓を私に♪ありがと。とても嬉しいわ。ところでセイ君これを私にくれる為だけに来た訳じゃないでしょ」


「ええ、やっとフロントの準備整ったので、ハ、いえセコンドの事が気になって様子をと思ったのとフロントの主力部隊をセコンド付近に待機させていますのでその了承とまあ連携できればいいかなって思いまして。参上した次第です」


「主力をフロントの守備に回さなくって良いの?フォースは全軍フロントに向かっているんでしょ」


「ええ、此方は大丈夫です。主力部隊は後程、追撃戦で頑張ってもらいますからそれにちょっと気になる点も有りますから」


「あら、何かしら気になる点って」


「フォースからの進行は俺が受け持ちましたがハルカが王国騎士団と近衛しか念頭においていないんじゃ無いかと思って」


「えっ、どういう事?」


「王国騎士団と近衛が独断で動いているのを知っているのは俺達だけです。宰相が事前に周知させている訳でも無いですから王国騎士団が演習と言う名目で動くのなら騎士団のみ動くのが普通で近衛まで一緒というのはおかしいと思います。近衛は王家の私兵で王国騎士団とは全く性質の違う別組織です。それが一緒になって行動するって何かあると思う貴族はいる筈で近衛が居るから王家の命令でって勘違いして領軍を動かそうとする貴族もいるのではと・・・・

これは、全くの老婆心なので杞憂であれば良いのですが」


「いいえ、あり得るわ。政治的な事は私の仕事すっかり失念していたわ。ハルカちゃんを至急呼んで。もし、そうなった場合どうなるの?」


「ハルカの作戦次第で変わります。籠城戦なら数日持ちこたえてくれたらフォースの追撃は最小限で此方は行いフロントの戦力の大半をセコンドに回しますがセコンドに被害は出ると思います。恐らくハルカなら守備と攻撃を別けて野戦を選ぶと思います。そこで問題なのが各個撃破出来る時間差があれば良いのですがそれが出来ない場合は同時に2方向から攻撃を受けて大敗するでしょうね。想定外の所から奇襲を受けるのですから。その場合のハルカ命令ひとつで軍の損耗が変わってきますし、奇襲されるタイミングでも変わって来るのでなんとも言えません」


「セイ君なら今の現状でもしそうなった場合どうするかしら?」


「2正面作戦は下策ですがセコンドの場合、フォースからは来ないし来たとしても関所を越えた時点で対処可能ですがサード方面から来られた場合、現状フロントの主力部隊で抑えて貰って各個撃破を狙いますが問題はフロント軍がセコンドの領内で他領の軍と衝突する事です。フロント軍はセコンドではなんの権限も持っていませんから。司令、主力の倍の兵力を押し留める事が出来るか?」


「正面切っての戦いでは無理ですね。それにフロント領でも無いのに奇襲をかけたらこっちが宣戦布告した事になります。非難の的となりますね」


「司令、退職願いを書け。主力部隊全員の退職願いも書いて貰う。そしてセコンドには傭兵契約を結べ宣戦布告無しには進軍した他領の軍には危険だがセコンドの正規の誰かに対応してもらいセコンドから宣戦布告をしてもらい司令率いる傭兵が奇襲を掛けろ。それならフロントは関係無い言い切る事が出来る。屁理屈だけどな。宣戦布告して来た場合はさっさと奇襲を掛けて反撃されそうになったら逃げて夜襲でも何でもして時間を稼ぐ事が出来たらハルカがなんとかするさ」


「ちょっと、私がなんだって。閣下ら呼び出しを受けて来てみたらどうしたの?」


「ハルカちゃんごめんなさい今回の事で私が失念した事があったの「えっ」攻めて来るのが王国騎士団と近衛だけって決めつけていたの。王家がセコンドやフロントに兵を向けたって勘違いして進軍する貴族がいる可能性を全く考えてなかったのよ」


「それで、私がなんとかするって?言うのはどういう事かな?作戦を根本から変えないと悲惨な結果になるんだけど」


「それでだな。一応、応援でフロントの主力部隊をセコンドの近くに待機させてたんだがセコンドで2正面作戦出来るのか?」


「そんな兵力は無いわ力押ししか出来ない指揮官ばかりだから少数で突撃しかね無いわ。相手の兵力がわからないけど3千から5千と想定してせいぜいこっちは500がいいとこよ10倍の差を埋める事が出来る指揮官なんてこのセコンドにいる訳ないでしょ!」


「何気にセコンドの指揮官ディスっているけど。ハルカが指揮して各個撃破なら出来るだろ」


「まあ戦況次第だけど、此方の損害が軽微なら出来るわね」


「そこでフロント主力部隊を使う。方法は2通りセコンドとフロントが軍事同盟を結び正式に条約を認め今回のような事案に対応出来るようにする。でもこれって問題あるんだ。セコンドかフロントが勝手に何処かと戦争始めたら片方は強制参戦させられる事になりかねない。


日米安全保障条約のような例もあるけどあれは日本が恒久平和を謳い表向きは軍を持たないそして他国を侵略しないって宣言してるからアメリカが日本を守ってやる。その代わりにアメリカの軍事基地を日本に置かせろって例だ普通の軍事同盟とは違う。


今回の場合司令も言ったけどセコンドで他領の軍どうしが戦闘を行う事が問題でフロント軍は名目もなく勝手に奇襲も出来ない。やってしまえばその貴族とフロントとの全面戦争になってしまうその上爺さんの信用は地に落ちる。そこでまあ、こじつけだがさっきの話なんだがフロント主力部隊全員を希望退職してもらい傭兵にジョブチェンジして貰えば表向きはフロントは関係無い。主力部隊の騎士道精神に反するかもしれないけど体面を保つ為にはこれしか無いと思う。傭兵になった彼らを今回の戦争に限りセコンドが雇う。司令達には徹底したゲリラ戦を仕掛けてもらい時間を稼ぐ事に専念して貰って後はハルカがなんとかするだろって話した時にハルカが現れたんだ。他にも方法は有るけどセコンド領内だからやりたく無い」


「そんな事をしなくても金と銀の狐と私達で殲滅出来ますわ御主人様」


「うん解ってる。ミリア達に頼まなくてもシータに指揮して貰ってクロス達を参戦させれば10万でも勝てるそれはわかってる。後始末が大変だからしたくないんだ。エリア姉さん、どうしますか?」







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