278 戦争準備9 セイsideその8 完了間近?
浮かぶ棒の為に無駄に睡眠を削ったセイであったがいつも時間に目覚めアルファ達と戯れ30頭の馬とシロを引き連れボーダー領にゲート開き移動して門の前に馬車を25台出して男爵に貸与した。
その後関所に行きフォースから進軍を確認次第抗戦せず関所を放棄して直ぐにボーダー領に逃げるように指示して5台の馬車と馬を貸与して予備の武器、備蓄していた食料を関所を護る兵士50人の10日分の食料以外全て回収して避難用の収納袋を5枚と普通の収納袋1枚を渡して普通の収納袋には軍の備品、避難袋には私物と残った食料を予め入れておき速やかに退避するように命じ再度ボーダー領に行きボーダー男爵に挨拶をして避難準備が完了して順次避難して行く避難民を見送った。
避難する人達を見送ったセイは人の居なくなった村の家屋を見て回り、詳細な村の地図を書き上げ各家のある場所に番号地図に書き番号と同数の収納カードを取り出し家屋を収納しては番号を書き記しバインダーに納め全てを更地にして残ったものは全てインベントリに収納した。
3箇所地下室があったので入って見るとひとつは兵士達の詰所の地下牢、後は商家と領主屋敷跡地にあり入って見ると領主屋敷の方は物置と備蓄倉庫になっていて備蓄倉庫には何も無かった。商家の地下室に入ってみると物置になっていた。男爵家と商家の物置はガラクタ置き場になっていたので全て収納したら収納できない鞄が2つと腕輪と指輪が出てきた。一応調べてセイはホッとした腕輪と2つ鞄は10m四方時間遅延1/8で何も入っていなかった。商家の家から出てきた指輪も5m四方だけで時間遅延はついていなかった。中身は見たことの無い黒いコインが5枚入っていた。
『まあ、確認して契約通りで構わないって言ったら貰おう』セイは馬鹿正直なお人好しではなかった。地上に出たセイはアロンで作った兵舎を7棟作って、食堂の代わりとなる100人を収用できる四阿を2棟にその横に小さな四阿を3つ作って釜戸を4つ、パン焼き窯を4つ作り昼になったのでアルファ達と昼食を取り少しの時間、ブラッシング等してモフモフタイムを楽しみ、一度、フロントに戻り、ボルドに馬車2台と馬具が入ったカードを渡した。
「ボーダーの避難した人達は全員馬車に乗せ出発した。冒険者の方は馬に騎乗出来る者は馬車2台の馭者以外全員騎乗して合流させてくれ。それと代理が利くならヴォルとニースでヴォバルバニーの登録と悠斗にも冒険者ギルドに行ってカーバンクルの登録をするように言ってくれ。それと今回の戦争悠斗にはボルドの雑用として強制参加させるように。和人に関しては基本的に生産職だからド人の生き死にを見せるのが良いかどうかわからないからドランクと相談して決めてくれ」
「悠斗は見せて良いんですかい?」
「正直、召喚者達をずっと手元に置く気はないよ。少なくとも悠斗はね。商人になるになるにせよ他の職業になるにせよ街の外に出たら盗賊と遭遇する確率は高いんだ。人の生き死にを必ず体験する筈だ。俺達の育った場所は平和過ぎて小さな虫ぐらいしか殺した事がないんだ。人が殺される事に遭遇する事は殆ど無いそんな世界の住人だったんだ。いざ襲われて躊躇したらどれだけスキルをあげても殺されるだろ。
わざわざ訓練のために盗賊を探して人を傷つけさせるのも違うと思うから今回は良い機会だと思う。人を殺すってことは自分も殺されるんだって知る機会にもなるしね。ゴブリンなんかの人形から始めるのが本当だけどそれって人を殺す事前提訓練だからどうかと思うんだ」
「冒険者になったら遅かれ早かれ、試されますし悠斗には良い機会かもですね。解りやした。時間を見て騎乗訓練もさせやしょう。トラウマになるようだったら違う道に行けば良いだけです」
「じゃ、頼んだ。俺はアレンさんの所に行くよ」
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「アレンさん、バカンの奴らどうだった?」
「セイ君の言う通りだったよ。バカンはフォースと内通してて家宰とメイドはフォースの暗部。団長は共犯副官2人も知っていながら従っていた。そんな感じだった」
「バカンの処理は任せるとして密偵に関しての情報は?」
「スライムに拠点があるらしいが今のところ公に捕まえるのは難しいな。フォースが宣戦布告していないからね。でも昨晩から監視はしているからギルバート様がどう判断するか連絡待ちだよ」
「まあ、游がすにしてもフォースが関所を突破したら即座に拠点は潰して欲しいかな?」
「了解。それとボーダーとバカンの守備隊との人選は終わってるので出発は明後日昼頃には出立出来るけどセイ君の準備はどう?」
「馬車は120台用意した。それで、ちょっと変更して欲しい所があって、移動はペガサス馬車にして貰おうって思ってそれなら6往復すれば2日で配備は完了できるでしょ。後は、騎士団を100騎準備させて欲しい。ボーダーを護り切ったら逆進行するのに必要だから」
「騎士団は愛馬でなくても大丈夫かな?」
「あはは、おかしな事を聞くね。戦場で愛馬が倒れたら敵の馬を奪うか空馬に乗れるように訓練してるよ」
「じゃ、今回は愛馬の使用は無しで騎士団もペガサスで輸送する。馬は100頭こちらで用意するから準備するのは15日分の食料と夜営するからその辺の備品。それから食料や備品は収納袋を貸与するから馬車は無しで」「了解しました」
「それと守備隊は関係無いけど逆進行する部隊は絶対に略奪やフォースの住民への横暴な行為は許さないって各小隊長に通達するように。フォースの住民に危害を加えたり略奪行為したら正当防衛で無い限り行った者は喩えアレンでも住民の前で首を跳ねるからそのつもりで」「えっ!」
「この世界の常識じゃ無いっていうのは知ってる。今後、フォースを統治しないで皆殺しにするのなら甘んじて許可するけど王家との決め事でねフロントとセコンドが勝ったらフォースは解体されて分割統治される事になるんだ。フロントには最低村1つ貰う事になっているし、あのサージェ侯爵の事だからそれ以外にも色々要求すると思う。セコンドが相手にするのは一応、王国軍だからね。
占領してフォースの住民達に怨みを持たれたら今後の統治にも影響が出るし焼き払って村や街を壊滅させたらまた1から開拓する事になるから非効率だろ。それにこっちは騎士団100騎と傭兵のみ一応、住民達は敵だ。俺達にとっても住民達にとっても良い感情はもともと持っていないから敵に占領されたら不安と不平や不満が出てくる。そんな時に家族や友人、愛する人が蹂躙されたらどう思う?
暴動が起きたらたった100人程の部隊で鎮圧出来るのか?ボルドにも言ったけど俺なら井戸や食事に毒を盛る致死に至る毒で無くて良いんだ体調を崩す程度で弱体化した兵士達を集団で襲えば簡単に全滅すると思うんだがどうかな?」
「住民達にそんな事ができますか?」
「体調を崩す程度の毒を手に入れるのは簡単だよ。そこら中に生えているんだからそれに住民達は蹂躙されるともう後がないんだ。どうせこの先ひどい仕打ちしか受けないなら自分は死んでも構わないから仇を討ちたいって思っても不思議はないし、武器だって木の棒や力があったら拳や蹴りで人は死ぬし鉄の鍋包丁、ナイフでも人を殺せるんだよ。人は不意を突かれて喉を切られたら簡単に死ぬ。それに何も考えないで闇雲に襲って来る者らが一番厄介だろ。
アレンでもいつ襲われるかわからない状態で何日耐えられる?強靭肉体を持っていても人間は寝ないと生きてはいけない住民を敵に回すと満足に食事も寝ることも出来なくなるんだ。そんな状況になったら撤退するしかなくなる。以上の理由で略奪や暴行は禁ずる。これは俺達の身を護る為でもあるから徹底させてくれ。それと此処だけの話だけどその分王家が出てくる前にフォースの貴族から財産をぶんどって皆に配るから」
「期待して良いですか?」
「約束するとは言えないけど爺さんとは別に報奨は出すよただ残った守備隊との兼ね合いもあるから金貨1枚程度だと思ってくれたらいいかな?」
「丁度良い額です」




