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スキルの活用方法 セイの日記  作者: 江戸の夜桜
アロン内政編
263/315

262  ブラームとの懇談

諸々の確認を行い金封楼を出たセイ達一行は領主館に戻りフロントの屋敷に移動してセイは自室に入り日課の訓練を行い就寝した。


翌朝目覚めると直ぐにミスリル鉱脈への道を整備して基本的な工事を完了させ、朝食を取る時間となったのでアロンの領主館に戻りブラームと懇談した。


「セイ様、昨日の件ですが花街の顔役達はこちらの要求を概ね承諾しました。「概ね?」はい概ねですね揉めたのは診療所の経費負担の割合と遊女達の薬の代金についてです」


「診療所に関してはこれからの折衝になるからまあ置いておくとして何故、遊女達の薬代で揉めたんだ?」


「顔役達が言うには遊女達は奴隷では無く奉公人だと申しまして店が薬代を負担する必要が無いと申しております」


「まあ、此処では従業員の福利厚生等求めても店側としても理解出来ないだろうな。此方が折れてやれば良いさ但し、感染症を患った遊女は完治する迄は客を取る事は禁止する旨徹底させろ。禁止事項に違反した店は営業許可を取り消して店を取り潰す。遊女に関しても奉公人であるなら年間契約なんだろ?取り潰した店の遊女の他の店への移転は本人の承諾及び第三者、下級官僚の立ち会い元契約を交わす事とするってのはどうだ?」


「セイ様、顔がにやけてますよ」


「遊女達には気の毒だが俺達の目的は感染症の撲滅であって遊女達の救済じゃ無い。感染症の薬代を無料にしたら横流しなんかが起きるだろ。それに公平性に欠けるから無料には出来ない。此方としては薬代をなるべく安く抑えて代金は店が負担するのが理想だが店が治療代を立て替えてもらい店から徴収するとしたいんだよなぁ。それとも制度としてギルド?相互扶助組合でも作って保険制度でも創るかだな」


「保険制度とは何ですか?」


「簡単に説明すると組合?まあ此処ではギルドだな。そのギルドを作って月々収入に応じた一定額を納めてもらい薬が必要になったらギルドメンバーは無料又は格安で薬を購入出来、差額の治療代や薬代はギルドへ請求して請求された差額をギルドが支払うってシステムの事だ。請求出来る診療所や薬屋はギルドの認可が必要となるが・・・」


「流石セイ様ですそのような事を思いつくとは」


「別に俺が思いついた訳じゃないさ俺達の故郷での国の医療システムだ。誰でも医療を受けやすくする為に創られたシステムなんだが本当は冒険者ギルドにこそ必要なシステムだと思う。遊女達に関しては客から税金として取るという手もあるが目的は感染症対策と診療所の維持そしてその制度の永続性をいかに持たせるかが大切だと思う。今、言った事を参考にしてくれ。後はいつ実施するかだ。なるべく早急に実施しないと街の住民の成人の殆どが感染する事になりかねないからLv3以上の鑑定持ちの確保も急いでくれ」


「承知しました。早急に手配します。それと例の暗殺者アサシンの事ですがどうも他国貴族がらみで長官か私をターゲットにして誘拐を企てたようでございます」


「あの貴族とブラーム達と交換って訳か「左様で」俺を暗殺しようとした例の5人奴隷契約は済んでいるか?「はい」じゃあ3人をブラームの護衛に2人を長官の護衛に回して誘拐を指示した奴らがアロンに居るなら捕縛、暗殺者アサシンの所属している裏組織があるならアジトを強襲してさっさと終わらせてしまえば良いんじゃない?アロンの官僚を狙うとどうなるか徹底的に教えてやれ。証拠固めは必要無いどうせ直ぐに出てくるだろうしブラームや長官も忙しい身だこう言う案件は素早く行動して片付けた方が良い」


「あの5人の事ですが本当に私が主人で良いのですか?本来でしたらセイ様の奴隷となった筈ですのに」


「何を今更、今後ブラーム独自の情報収集の為の部下がきっと必要となる筈だ。それと多分無いと思うがあの5人一般的な奴隷として扱うな。身分は奴隷だが扱いは情報収集担当の部下として扱え。特に待遇面では気を使え。情報収集を任せられる人材は」


「承知しています。特に食事に関しては一般の庶民と同等で依頼毎に報酬を渡す事になっています」


「それなら良い。5人の事は経費扱いして街の予算から捻出しろ。「ありがとうございます」それとその5人には任務が無い時は女性はメイドとして男性は適性に応じて何か館で従事するようにしろ。

それとメイドで思い出したが中央から停戦協定の時、官僚や重職が迎賓館を使う予定にしているんだろ?何人来るか知らんがメイドなんかの手配はしているのか?「あっ!」その表情から察すると失念していたみたいだな。

質素倹約も良いが最低限の人数は揃えおいておけよ。特に貴族に応対出来る使用人となるとなかなか居ないからな後数人は雇え」


「すっかり失念していました。至急手配します」


「人数が足らない時は俺の3つ屋敷の使用人で使えそうな者を臨時で来て貰えそれなりに使えると思うぞ。

それで、此方の家人の雇用方法ってどうなんだ?」


「帝国では官僚や各村の貴族や商人達の娘達が行儀見習いとして入って来る事が多いですね。私は周辺の貴族から一定の距離をおきたいので使用人を最低限に抑えましたが・・・」


「多分、アロンが発展して独立自治区となるなら外交の場としてもこの館が使用されると思う。建物はどうにでもなるが問題は中身だこの館と俺の3つの屋敷、領主館も万全に機能しているとは言えないし、3つの屋敷も遊ばせているのが現状だ。官僚達の育成とアロン配下の村の統治に関わる貴族達の掌握と家人の育成に手を付けてブラームの直近の部下を育ててくれ。俺自体もう手いっぱいだ。やることが多く苦労をかけるが頼んだ」


「セイ様が我々の仕事の何倍もの仕事を抱えてこなされている事を承知しています。今は忙しくともやりがいが有りますから大丈夫です」


「そう言ってくれるとありがたい。あと、ミスリル鉱脈の件だが先程、森林部への基本的な道は完成させた防衛省からの護衛と冒険者からの護衛で編成を組めるようになったら調査隊を派遣してくれ。これで自治区としてのかなりの財源は確保出来る筈だ」


「ミスリル鉱脈の大きさ次第ですが財源としては大きいですね。労働力としても王国の捕虜達もいますし。防壁以外でも何か出来そうですね」


「以前、アロンを学術、交易都市にしたいと言っていただろ。「ええ」取り敢えず実験農場を作って様々な植物を育てて産業を興したい。それとスライム牧場かなぁ」


「スライム牧場ですって?!スライム等育てなくてもそこら中にいますが・・」


「判っている。スライム粘膜、粘液って知ってるか?」


「はい。スライムの素材ですね。放置すれば直ぐに固まる物のようですが」


「俺達の故郷ではゴムって素材が有ってな。それが様々な用途で使われているんだそのゴムって素材とスライム粘液はとても近い。色んな物に加工できそうなんでな個人で作るのなら適当に捕獲して素材を確保すれば良いだけだが産業とするなら数が要るだから養殖してやるのさ」


「なるほどセイ様の考えは奇抜ですね。スライム等誰も養殖しようなど思いません」


「まあ、スライムの粘液や粘膜が直ぐに固まり易いってのもあるかな?それと雇用とスライムそのものもゴミ等の処分にも役立つからな。まだ構想段階だし何より使える人材と労働力も圧倒的に足りない上に経済その物も富める者に集中し過ぎて循環していないから貧富の格差が凄まじい。

貴族に富が集中しているが貴族そのものはなにも生産しないし領民から搾取するだけで富を溜め込み領民に還元しない。貴族が贅沢をするってのが領民への還元だと言えなくもないが地産地消するならまだしも王都や帝都で遊興や贅沢なアクセサリーで富を使えば還元とは思えないし領民からの理解は得られ無いだろうな。

今の所俺もアロンで富の還元を行っている訳じゃないがせめてアロンの街の住民には働く場の提供をと思っている」


「そんな事はありませんよ。少なくとも一万頭の馬の世話の費用はセイ様の個人資産から出ていますし余剰分の穀物の買い取りもそうです。街の外壁の事でも実際はセイ様からの税金で予算が確保できました。お陰様でかなりの金額が動いております」


「俺自身、金貨を直接渡して納めたものでもないし馬の世話に関しても働いてくれた人達に報酬を直接渡していないから実感がないがそれならそれで良い♪」








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