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スキルの活用方法 セイの日記  作者: 江戸の夜桜
アロン内政編
261/315

260  歌劇(オペラ)に剣舞

お久しぶりです。ちょっと思う事があって筆を止めていましたが4月1日より始動する事にしました。また読んで戴けたら幸いですm(__)m

尚、ストックは余り無いので週に1度か2度になる予定です。よろしくお願いします

「へーっ、花道ってよくわからないが邪魔にならないなら問題ありやせん」


「まあ本来なら舞台と客席の距離を縮める役目もあるんだけどな。舞台から遠い席からでも役者がこの道を通ることで身近に見る事が出来るだろ。今日のところはあまり関係無いけどな」


「おっと、こうしちゃいられねぇ。お客さんありがとよ♪後は、大道具を設置するだけだ。歌劇と剣舞を楽しんでくれ。主役の樟葉は美人だぜ♪」


「しかし、歌劇とはなぁ。大掛かり過ぎるだろ」


「実はお客様。それには訳が・・・とあるお貴族様のたっての希望で歌劇団を呼び寄せたのですが・・御予約された時間になっても来られないので使いをやってみたところ行方知れずでしてほとほと困っておりました。そんな訳でして劇団の者もこのままではおあしがいただけないと言われましてお客様に甘えさせてもらえたらと思いまして呼んだ次第です」


「まあ、良いけど・・・。で、かなり大掛かりみたいだけど費用はどれくらいになるんだ?」


「此処での代金を含め劇団の費用はお客様のレシピと卸して戴いた食材でロハと言うことでどうでしょうか?ぶしつけなお願いですが劇団の団長もほとほと困っておりましてどうかお願いします」


「キャンセル料は出ないのか?」


「そのお貴族様はどうやら警察隊員に連行されたとか半金は貰っていますが私共も料理等の準備等ので劇団と分け合ってもお互いに損害の方が多い次第でして・・・それに相手は他国のお貴族様ですので請求も出来るかどうか判りません」


「なるほどな。了解した。貴族に見せるような劇団なんだろ?だったら俺達だけで観るのはもったいないな。それにまだ舞台の準備も出来上がっていないし、代官のブラームと警察長官後は花街の顔役達を呼んでくれないか?」


「えっ!ブラーム様と警察長官様をお呼びになるんですか?お客様はいったい・・」


「それは後から判る。ブラームと長官には一筆書いておくから領主館に行ってセイが金封楼に招待すると言っていると伝えてくれ必ず来る筈だ。顔役達との会合を予定を繰り上げて行うと添えてくれ。それと、顔役達には同じ内容で遅れても構わないから必ず来るようにと来ない場合は後で後悔しても知らないと伝えろ。それと、後数人呼ぶことにするから離れにいるセイに呼ばれたと訪ねに来た者を通してくれ」


「わかりました。代官様と長官様には使いを出し、店の者にはそう伝えておきます」


「頼む」『フレイ、ダイヤと連絡を取って金封楼に来るように伝えてくれ。男性陣は自由』


『了解しました。お父様』


◆◇◆◇◆◇◆◇


そうこうしているうちに舞台の準備も出来上がり観客も集まりだし料理も準備された。ただ花街の顔役達の集まりは半数程しか集まっていなかった。ブラームと長官は慌てて駆け付けて来たようで息があがっていた。セイはブラームと長官を労い事情を説明して花街の顔役との会合の前倒しにこの場を設けた旨を説明して宴が終われば二人に折衝を行うように命じた。

それと宴はあくまでも私人の場であり節度を持った無礼講である事も伝えておいた。


「さて、準備は整ったしこれ以上待っても料理も冷める。そろそろ宴を始めるとしようか。

急な呼び出しにも関わらずこの宴に参加してくれて嬉しく思う。この宴に参加してくれたこの花街の顔役達には心から感謝する。俺の名はセイ·ワタヌキこの街の領主だ。たまたま他国の貴族が色々やらかしてくれたお陰で大掛かりな舞台を観る事になったが個人的な観劇にはちょっと大袈裟なんでなそれで場所が場所なんで近日の内にブラームと長官との会合があるとここの女将から聞かされそれなら舞台もあるしこの花街の顔役達も招待して会合の前倒しと考えた次第だ。宴を楽しんでくれたら嬉しいかな?」


「ちょっと待ってくれ「くれ?」いや待ってください。何故?俺達、この花街の顔役を呼んだんだ?理由を教えて欲しい」


「別に領主風を吹かしたい訳ではないが顔役なんだろ?最低限の節度は身に付けろ。一応プライベートな場として宴に招待したが此処には代官と警察長官、そして領主の身分を証したんだ最低限のマナーを持って言葉を選べ「へえ」宴そのものは思い付きだし宴は楽しんでくれたら良い。さっきも言ったが宴が終われば少し話し合いたい事があるその為に招待したんだ」


「話し合いですか?どう言った内容なんで?」


「内容は宴を楽しんでから代官であるブラームから話す事になる。良いな?ブラーム」


「はい。承知しました」


「まっ、取って喰おうって訳じゃない。女将。顔役達の護衛達も別室で適当に料理を振る舞ってやってくれ料金に足が出たら俺に請求してくれれば良い。但し、酒は出すな。護衛が酔っては職務が果たせないからな。

それと庭や屋根に潜んでいる者達に告げる。宴が始まる前に立ち去るか顔役達の護衛達と一緒居るかしろ興が削がれる。宴が始まっても潜んでいるなら敵対行動として排除、背後関係を徹底して調べあげ潰す。

お前達、配下者達を下げさせろ宴の邪魔だ。腹の探り合いは宴の後にしてくれ」


何も知らない者達は「へっ?」きょとんとしており、気配を消して護衛につかせた者は青ざめセイの言う事に従うようそれぞれ指示を出した。


「さて、勧告はしたからな!ただ今を持って宴を開催を宣言する!団長、始めてくれ」「へい!」


セイの宣言を合図に舞台に松明が灯り舞台が照らし出され音楽が流れ歌劇が始まった。題名は『勇者千本桜』簡単に説明すると勇者が魔王を討ち果たし王家の姫との別れの物語だ。

勇者が魔王を討ち果たし民衆からの絶大な人気を得てそれを妬ましく思った王が勇者を謀叛人に仕立て上げ王家と争いたく無い勇者は追い詰められとうとう一緒に逃げた恋仲の姫と別れを決断するという悲恋の物語だった。


『うーん。歌舞伎の『義経千本桜』だなぁ。勇者が義経、姫が静御前か』


ただ、この歌劇オペラ歌舞伎等と違っているのは映写機を使用している事だった。地球の技術で言うならプロジェクター?いわゆる無声映画だ。背景やエキストラ等をプロジェクターで映しだしナレーションや音楽で雰囲気を出す。地球の文化に慣れ親しんだセイやハルカでさえ楽しめた。


剣舞に至っては劇中の殺陣だった。セイが予想していた剣舞とは全く違っていた。『まっ、劇中で使うならそうなるよな?』一人が剣の技量を見せたって物語との繋がりを持たせるのには無理がある『シナリオ次第だけどね』


セイは観客達の反応を見ながら文化、行政、これからの在り方を漠然と考えさせられた。目指すのは学術、学舎マナビヤ『少なくとも俺はこの世界では異質な存在』だったら、現状俺は改革等の前面に立つべきではない。あくまでも内包的な異質な存在であるべきだと思ってしまった。


社会体制を変える?『面倒』この世界の住民はそこまで育ってはいない。奴隷解放を唱えて見ても恐らく生きるという意味での受け皿が無い。奴隷は主人のいう事を聞けば良いそれに反する事をしなければ良いだけなんだから思考を閉ざせば生きていける『向上心?』奴隷にとって無用だ主人に従うただそれだけで生きていける主人が間違っていてもそれを質すのは自分達ではない。その行い(主人の行いを質す事)が奴隷達の破滅に繋がるのだから。地球の某国がいい例だ奴隷解放をしても差別は根強く残り格差は広がる。一方的に悪いとは言えないが外から見える範囲では良いとも言えないと思ってしまう。


万民全てに受け入れられるもの等ありはしない。民主主義国家で育った人間は民主主義の良さは良く理解するが反面、民主主義の欠点も理解している人は少ないのかもしれない。独裁国家や社会主義国家も指導者が良ければ決して悪いとは言えない。結局、前提条件として指導者が良ければ政治的には問題が無い訳で腐敗が蔓延り易いかどうか、腐敗しても自浄作用が機能するかどうかの問題だと思われる。


人は生まれた時から不平等を虐げられるのだから。全ての者に平等なのは生と死だと思っていたがこの世界はどうなんだろう?スキルの中に『不老不死』があったならそれさえも平等では無くなるが一つの社会から外れる存在になるのは明確な事実で不老不死に近いハイエルフような存在が決して存在そのものが良いとは価値観の相違でなんとも言えない『無駄な考えだなぁ』


価値は創造するものという考え方には至らない。人は環境に大きな影響を受け同じ環境においても人の感じ方捉え方一つで千差万別に変化するその統一感を制御しようとするのが宗教というものかもしれないが画一的な型に嵌めてしまえば化学反応は起きにくいと想われそんな事を考えてしまう。行き着く先は『答えが出ない。答えを求めるだけ無駄』になってしまう。


この劇中の主人だってそうだ仮に義経としよう。九郎判官義経、平家との戦で数々の華々しい戦果を上げた英雄と評されるが評価されるのは戦働きのみ政治的に無頓着とも言える人物。(女性関係は置いておく)兄の頼朝の足元掬いかねない政敵達にちやほやされ兄の頼朝の帰還命令を無視し政敵達と好を結ぶこれでは頼朝としては義経を危険視せざるおえない。なまじ戦術に長けているだけに・・・この時点で一つの側面だが義経は他者に対して配慮が足りないと言える。義経がもっと野心家であり源氏の頭領の座を狙っていたのであれば武力等持たない朝廷等相手にせず他の有力な武家達と好を通じ自分の勢力を拡大させる事が出来れば史実に基づいた結果にはならなかったと想われる。兄頼朝との関係をもっと重視していれば・・尚更である。


所詮地球上、義経が生きていた時代では正面切っての戦いは普通数の戦いとなる。広範囲に於ける攻撃手段等無いのだから一対千の戦い等普通は無理な話だ。少数が多数に勝つ戦いは司令官が致命的な悪手を指示するか録に戦闘経験が無い者の集団ばかりで戦意を喪失して逃げ惑うか相手の意表突く奇襲、奇策の類いでしか有り得ない。正面から少数で打ち破る方法はあったとしても毒を用いた戦略しか無いと思われ武家の作法とは程遠く政治的には悪手でしかない。現代戦では何を使っても勝者は勝者であるが現代戦でABC兵器を使うようなものである。その点では義経は戦術は使えても戦略的思考は持ち合わせない武将だと言えるのかもしれない。タイマン勝負で腕自慢を配下に加え奇襲作戦で戦果を上げたゲーム的に云えば敏捷性が優れた遊撃手の様なのかもしれない。戦でしか役に立たない人物とも想われる(義経ファンの方ごめんなさい)


※ABC兵器    核兵器、生物兵器、化学兵器の事

核兵器  アトミック。原子、水素、中性子爆弾等

生物兵器 バイオ。ウイルス、病原菌等を兵器として使用する事

化学兵器 ケミカル。毒ガス等の兵器。日本ではサリンが有名

上記の頭文字を取ってABC兵器と言う。簡単に云えば大量虐殺兵器の事。バイオ、ケミカル兵器は多くの国が使用禁止条約に批准しているが核兵器に関しては核兵器保有国は野放し状態でBC兵器に関して北の某国はどうなのかは筆者は知らない


実際に戦場で成果を上げすぎた者は残念ながら悲惨な末路を辿る事が多い。それだけ戦で戦果を上げるという事はそれだけ人を殺しているという事でもある。つまり素行の悪い者や権力を脅かす者は権力者や統治者にとって平和な世には疎まれる存在だからだ。成果を上げた者でも世に讃えられた人物達は徳を持って人と接しており平和な世でも有益な事を統治者に示している。恐らく義経は生まれ育った経緯と奇襲による戦果、兄頼朝に疎まれたという事実のみ誇張され悲劇のヒーローに仕立てられたのかもしれない。ふとそんな事がセイの脳裏に過り歌劇の内容について考えさせられた。自分はどうなんだろうと・・・・・・




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