217 冒険者ギルドの危機
セイはネットワークシステムを王都、帝都、フロント、アロンのみ回復させてフロントのギルマスを呼び出し、4都市のみネットワークシステムを回復させた事を告げカードの換金機能のみ使用不能にしたと告げた。
「セイお前の言う通りになったな」
「潰すのは簡単だと言った筈ですよ。暫くご迷惑を掛けます。本部が完全に犯罪者の集まりだったのは驚きでした」
「セイ、ネットワークシステムだけでもどうにかならないか?」
「1週間後には復旧させますが不満ですか?」
「このままでは冒険者ギルドが本当に潰れてしまう」
「自浄作用が無い組織なんて潰れれば良いと思いますよ。冒険者ギルドの変わりはいくらでもあるんです。自分達だけの縄張りを主張して冒険者を縛るからこうなっただけでしょ。売却なら薬師ギルドや商業ギルドで行えますよ依頼だって各ギルドが冒険者ギルドに依頼せず独自に出せば良いだけです。身分証となるカードだってそうでしょ。何種類か作れるのなら冒険者達の別のカードを作れば良いだけです」
「本気で冒険者ギルドを潰すつもりか?冒険者ギルドの成り立ちを知っているのか?」
「遺言なんです創設者からの創設者はシステムにデータを残していました。当時の冒険者は個人で商人と取り引きをして騙される者や素材を有り得ない額で買い叩かれ幾ら働いても貧困から抜け出せ無い者が多くいたそれが犯罪を助長する原因の一つとなっていたそうですね。見るに観かねた創設者は冒険者達の保護を目的に冒険者ギルドを創設して金融、ネットワーク、買い取りや依頼等のシステムを創った。「それが冒険者ギルドの成り立ちだ」創設者は一つの危惧を懸念していました。人は善では無いと創設者は教育まで手が及びませんでした。その為自分の死後メインの管理者権限を誰にも与えず限定的な管理者権限と維持する為の魔力供給のみ出来るようにしてこの世を去りました。最後の遺言を残して。「この文字を読める者に託す。私は冒険者の保護を目的に冒険者が自由にそして働いた分の正当な報酬を受け取り生活が出来き世間から差別され無いそんな世になる事を願い善意のもと組織やシステムを創った。だが私は知っている人は必ずしも善では無い事をこの部屋に入れる者は私の故国の人間だけだ。私の創った組織が悪意に満ちた組織になってしまったなら壊してくれその判断は同郷の者に委ねる」とありました。メイン管理者の登録方法とキーワード、各システムの操作マニュアルと共に俺は創設者の遺言に従うよ。冒険者ギルドの有用性は認めますがトップの連中が犯罪者で自浄作用も無い。そんな組織害悪でしかないんです。それとこれは戦争なんです。潰すか潰されるかでしょ?敵は排除するのが当たり前ですよね。俺を殺害しても無駄です。メイン管理者が死ぬとシステムが崩壊するように創設者はプログラムしていました。冒険者ギルドを存続させたいのなら少なくとも敗北を認めその後どうするのか提示して欲しいですね国が介入してくる前に。だからパイプを残して置いたんだけど。情に訴えても無駄ですよ」
セイは通信する時間を朝と夜に決め通信を切った。その後セイは捕虜収容施設を完成させ、キャロット達を呼び寄せてハルカ達に商会の実情を聞いた。内容はフロントとほぼ同じだったが救いは奴隷達が犯罪に関わっていなかった事であった。
「セイ君どうする?」
「フロントの商会のメンバーと新しく入った奴隷達をアロンに運んで商売を再開させるしか手は無いと思う」
「そうですね現状新しく雇うにしても教育が必要ですし」
「仕方ない商会と商会を繋いで奴隷達を移動させて事務の4人を魔法契約させる以外に方法が無いな取り敢えず商会の奴隷達と契約を結ぶ」
セイは奴隷達を一ヶ所に集め奴隷商人を呼び契約を済ませ商会の応接室にゲートを設置して主要メンバーを登録してフロントの商会に繋ぎアロンとフロントを行き来できるようにしてジュデイに人選を頼み事務の4人に魔法契約を結びアロンに移動してもらいシルビアとミーナを常駐させ、事務員には商会の帳簿を数字に置き換え、アロンの奴隷達に文字や数字、計算を教えるようにそして他の者には2つの商会の取り引きを一つに纏め明日から商売を再開出来るようにシルビアとミーナにそれぞれに時間停止の収納カードを4枚渡して商会に閉店時間まで常駐して問題点や不具合、不足分の洗い出しに努めるように指示しボルドとザイ、アップ、ラピにアロンで得た個人資産、屋敷や家等の現状を調査を指示、ジュデイとサバト、玉藻、華陽には一度戻ってもらい王都と帝国からのセイへの連絡はフロントのサーシャに集めるように頼んだ。それぞれがセイの指揮の元動き出した。
セイはシロと共に余剰物資と空の小樽を買い込む為に各街を周り、シルビアにアロンの商会法人子カードと飼い葉や寝藁、小樽以外の余剰物資全て渡して館に戻った。
「セイ様、捕虜が明日の朝到着すると先触れがありました」
「家屋は間に合ったがベッドはどうする?後、家屋の点検をしてくれ」
「ベッドも有るだけお願いします。家屋点検は直ぐに手配します」
「解った。ベッドを運び込む者を手配してくれ4人程で良い収納袋を貸し出す」
セイはスラムで収納した全てベッドを外壁部で取り出しインベントリに収納して一括で『修復』して収容施設の空き地部分に積み上げ各家屋の壁を取り払いベッドを運び込ませたが残念ながら3千程2万には届かなかった。
「3千程足り無い。商業ギルドに全ての空いている屋敷の使用人が使うベッドを借り受けて、町中の余っているベッドを買い取ればなんとかなるかなぁ。ところで家屋に不具合はなかったか?」
「雨が降れば地面が泥濘むでしょが屋内は問題ありませんでした。しかし収容施設の建物は本当にスラムの建物だったのですか?」
「使えそうな物を修復して壁を取り払って少しでも収容人員を多くしただけだ。キッチンも取り除いたから寝るだけの建物になったがな」
「実質、身代金が取れる貴族には空いている屋敷で収容するのでもう少し減る筈ですしベッドの件は警備隊に人員を回してもらい手配します。それで足らないようでしたら暫く待って貰うしかありません」
「後、必要なのは食堂と厨房だよな。これはどうする?」
「此処まですれば十分です。後は発注しましょう」
「取り敢えずは食堂は四阿に布を張って机を並べて椅子を配置すれば良いかそれなら俺が作れるから椅子は折り畳み式の椅子を作った方がいいかなぁ?取り敢えず食堂と厨房は軍と相談してから設置した方が良いな。それよりはトイレの方はどうだった?」
「各場所にスライムを捕獲してトイレに入れれば問題無いとの報告が入ってますし井戸に関しては解体せずに置いてありますから使えます。問題は外壁部ですね。門が出来たとたんに街中に入らず冒険者や商人達がテントを張って生活を始める者達がいます」
「商人達が勝手に商売を始めたら取り締まれ。もうすぐ捕虜達も来るし馬達も明日中には来るそれまでは放置しておけ。街全体の状態を把握したい。発注しても出来ないではでは話にならないし、スライムの住民に働いて金銭を持たせるにはどうすれば効率的か考える為にも守備隊の連隊長と各ギルマスを呼んでくれ話がしたい」
「承知しました。至急召集します」




