213 アロンの工事
翌朝セイは何時もの時間に起きてアルファ達に近隣の森の魔物の殲滅を指示してアロンの防壁の1km先に高さ15m幅10mの壁を魔力が切れるまで延々と作り上げ、朝食の時間になったら館に戻ってミーシャに2通の手紙をガガに渡してくれるように頼みフロントに送った。そしてボルド達に収納カードを渡してスラムの解体を頼んで防壁を作っていった。街の住民や冒険者達や商人達は突如として現れた壁に驚きを隠せなかったが事前に各ギルドに通達していた事もあり騒ぎは少なかった。セイは切りのいいとこで作業を終えスラムの住民達の様子を見た。
「ハルカ様子はどうだった?」
「殆どの病人は栄養失調か脚気だね。中には癌の人もいるけど取り敢えずは体力の回復してから処置した方が良い感じかな。外傷や骨折をしていた人達はポーションを使って治療したよ。あとは変に繋がった手足で生活している人達の治療だけかなぁ。それと何人か失明している人がいるんだけどどうする?」
「先天的なものか?」
「違うよ戦争の被害者と貴族やられたみたい」
「聖女もいるし奇跡が起きた事にして明日の朝魔力が回復したらこっそり治療するから一つの天幕に集めて置いてくれないかな」
「うん。わかった。聖女で思い出したけどあの人使えなかった。5人治療したら魔力が切れて倒れて運ばれて帰っていったんだ別段重症患者でもないし、ただの栄養失調の患者だったのに中級魔法を使ってた。それに骨折患者にちゃんと繋ぎもせずにいきなりハイヒールかけて変に繋がったしマジで使えなかった」
「この分だと治療はポーションとハルカやサリナで十分だなぁ。それと欠損している者はいるのか?」
「うんいるよ20人程殆どが片足の欠損。住民の中に木工職人さんが居てね松葉杖を作って貰った」
「義手は形だけしか出来ないけど義足ならなんとかなるから暇を見て作って見るよ。それと読み書きと計算が出来る人がいたら子供達は強制的に大人は希望者に教える様にしてくれないか?出来たら数字も幾つか商会潰したから帳簿の翻訳と役所の会計処理もして欲しいかな。出来たら腕が欠損している人間が良いけど人選は任せるよ悪いな」
「別に良いよ私達も修行になるし」「そう言って貰うと助かるよ」
セイはハルカ達とともにボルドの元に向かった
「ボルドどんな感じだ?」
「もう殆ど終わりなんですが10箇所程地下室が見付かりまして鍵の掛かっていない5箇所を調べて見たら10人程の遺体が見付かりましてミリアと監督が冒険者ギルドに行っている最中でさぁ。旦那の方はどうなんですか?突然壁ができたって騒ぎになってましたぜ」
「周囲を囲んだだけだし後1日はかかるかなぁ。流石に何度も魔力が切れると疲れるね」
「えっもう周囲を囲む壁が出来たの?」
「アロンは円形の防壁だから楽だった。一応馬車が2台通れる穴は開けたが空堀をどうするかだなぁ空堀は簡単なんだけどね魔力を使わないから」
「チートも此処まで来たら凄いね」「流石ですね」
「おっ。旦那、戻って来たようですぜ」
ミリア達は冒険者ギルドの職員を伴いセイ達の元にやって来て地下室に入り職員が遺体を検分して地上に運んだ残りもセイが鍵を開けて中に入って見ると3箇所からは大量の食料や調味料等が見付かり2箇所からは盗品らしき剣や防具に現金やアクセサリー、宝石、バッグ等が山積みになっていた。セイはボルドから普通のバッグを2つもらい収納をだけを付与して食料、調味料とそうで無いものに分けて収納していきバッグやアクセサリーの7点程が収納出来なかった。アクセサリー5点をポケットに入れてバッグをボルドに渡してギルド職員に聞いた。
「これどうする?」職員は青い顔をしながら
「えーと自分はこういう事は初めてなんで良く解りません。冒険者ギルドに持って行き上司に聞きたいと思います」
「良く言った。その言葉後悔するかもしれないが、頑張ってくれ。じゃミリア、ハルカこの4つのマジックバッグを冒険者ギルドに持って行ってくれ。「うん♪」俺達は地下室を埋めてから冒険者ギルドにいくよ」
「あの~マジックバッグ2つじゃないんですか?「いいえ4つですよ」厚かましいお願いなんですが人員が不足したいまして遺体も運んで頂けませんか?」
「ザイそのバッグを貸してくれあれは入ってないんだろ」
「ええボルドに渡しました。どうぞ」
バッグに収納を付与して遺体を全てバッグに納め職員に手渡しセイは地下室を埋めていった。
作業が終わり官僚達と別れ冒険者ギルドで見た光景は先ほど職員がノースに叱られている光景だった。
「貴方は勉強が足りませんねあの土地は領主の土地です。解体現場で出たのでしたら契約によりますが解体業者の物です本来冒険者ギルドの管轄と違うのです。それを此処まで持って来るとは、それに遺体の数を聞きながら何も持たず1人で行くとは本当に情けない」「すみません、すみません」
「じゃあ、あの地下室であった物は持って帰って良いのかな?」
「おや、ワイバーンの時の確かセイ様でしたね。貴方達が解体工事をしたのですか?」
「ええ、そんなとこです」
「持ち帰って頂いて結構ですが、出来ましたら持ち主が判明しそうな物だけこの若い職員に選別させて頂けませんか?明日の朝には御返ししますからどうでしょうか?おや泣きそうな顔してどうしたのかな?ナン君」
「別に良いですが手伝います。訓練場を立ち入り禁止して貸して下さい。4つのうち1つは食料です。もう一つは盗品らしき物を入れました。後の2つは不明です。下手に要領が大きいのが気になります。所有者制限の登録がされていませんからいつの物か解りません食料の類いが入っていたら悲惨な事になります。本当は野外が良いんですが」
「わかりました訓練場は封鎖します。良かっですねナン君中身が判らないマジックバッグを扱う時の重要なポイントです。なかなかそういう機会はありませんから貴重な経験ですよ頑張って選別して下さい」
『うわー言葉丁寧だけど弩Sだ。目が笑っていない』
セイは2つのマジックバックに手を入れ浄化を掛けて3つのマジックバッグの中身をぶちまけた予想通り一部食料品が入っていたが小麦や保存食だったので傷んではいなかったが物が訓練場に溢れかえった。
「こんな量徹夜しても終わりませんよ」
「そんな事無いさマジックバッグに片っ端から入れてご覧。入れたら次にお金だったらお金全部って念じて取り出して分類して行くんだ。今回は持ち主が判る物だからお金や食料、宝石類は除外されるし細かく分類する必要がないからもう1つのマジックバッグに詰め込む後は武器、防具、アクセサリーに別けて調べていけば良い。調べ終わったら次は持ち主が特定できない物を収納して特定できそうな物をどけて最後に全部ぶちまけて箱や袋、カードや本、スクロール、テントや水筒や書類?があったね。箱や袋の中を確認して関係無いようだったら箱、袋、スクロール、テントや水筒を収納して本とカード書類を調べて目録2通書いて終わり」
「1時間で終わるとは思ってみませんでした。手慣れてますね。勉強になりました。ありがとうございました」
「応用として目録に細かく記載しなければならない時は宝石類ならダイヤとか細かく念じて取り出したら良いだけだよ。それとこの袋あげるよナン君のチャレンジ精神に敬意表して「えっとこれは?」収納袋容量は10m四方。使用者制限も時間遅延も付与されていないから食品の入れ忘れと盗難には気を付けて。それの利点は折り畳む事ができてポケットに入れる事が出来る事欠点は破れたら終わりってことかなぁ」
「そんなの貰えませんよ~」「じゃあ頑張ってね」
セイ達は冒険者ギルドを出てアルファ達と合流して館に向かった。
「ご主人様1つだけ教えませんでしたね」
「中身はどうか判らないけどあの箱の袋やバッグが全部収納アイテムだって教えたらナン君心が折れてしまうよエリナさんでも嫌がるからね」
「それだけじゃないでしょう。ポケットのアクセサリーと宝石箱」
「宝石箱は判らない入っているかもしれないけど殆ど中身が入っていたためしがないんだ。収納アイテムだと知らなかったんだと思うよ。ポケットのアクセサリーも同じ理由」




