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スキルの活用方法 セイの日記  作者: 江戸の夜桜
神々の依頼
203/315

202  事の顛末2


「ただ今、ギルバート様よりご紹介に与りました。フロント周辺と帝都で食料等を中心に商いを営んでおりますセイと申します。あと連れのハルカとミリアでございます。宜しくお願い致します」


「ラインリヒトだ。父上と懇意だそうだがお前何が目的だ父上にすり寄り商売をする気か?気に喰わぬ」


「とんでもございません。ギルバート様とは商売の話はした事はございません。「ふん、どうだか」それよりも私は王都へは委託された物の交渉に詣った次第で道中ギルバート様がラインリヒト様の事を自慢されて帝国遠征に参加されたと聞き是非私めもラインリヒト様の武勇を聞きたい思いましてギルバート様に御無理言って同行させて頂きました」


「そう言う事じゃ遠征の事を聴かせてくれラインリヒト」


「わかりました。遠征は酷いものでした。食事は不味くベッドも無い夜営が続きました。私は王国の為に我慢して行軍を続けたのです。帝国領への道半ばで盗賊に襲われ奮戦したのですが盗賊は卑怯な手を使い気づいた時には王国軍はそう崩れとなり撤退を余儀なくされました。私はその盗賊団と合間見える事があったら正々堂々と撃ち破ります。あんな卑怯者の盗賊等一捻りにして見せます」


「ふむ、よくわからんのじゃが、盗賊団と言ったのぉ何人に襲われたんじゃ?それと卑怯な手とはどんな手段を用いられたんじゃ?」


「それは・・・・数は解りません。いきなり襲い掛かって来られたので。卑怯な手とは将軍閣下を人質」


「もうよい!だそうじゃセイお主の言う通りじゃったな。奮戦したと云うのも嘘じゃな何も出来ず呆然としていたと聞いおる」「誰がそのような事を!」


「俺だよ。面倒だから敬語使わないよギル爺さん」「構わん」


「お前が何を知っていると言うんだ。不敬な」


「盗賊団と言うのがまずおかしいんだよ。お前達王国軍は帝国と女神クロノスの使徒に戦争を仕掛けたんだ10万もの軍を編成してな。お前がいたのは後続の5万だ5万もの軍隊を襲う盗賊団等まずいないお前は戦う相手すら知らなかったんだ。人質って言い掛けてたが何が起こったか解らず呆然として武器や防具を奪われ撤退とは聞こえが良いが敗走したんだよな「見ていたような口を利くな!私は戦った」見ていたんだよ「なに」一部始終見ていたんだよ。お前達が無様に呆然として何も出来ず裸にされる所も残された下着を奪いあう様も逃げ惑う姿も全て見てたんだよ。お前、指揮官失格だよ兵士すら失格だ。食事は不味い?ベッドが無いだと我慢していただと笑わせてくれる。ミリアどう思う」


「戦争というものをまるで解っていませんねこの坊やは「何を言う」夜営の経験さえ無いのですか?そんなのでよく指揮官になれましたね。兵士ですらありませんね。それに次ですか笑ってしまいました。運が良かった生きていられたと言うのであればまだましですが次ですかあはは」


「何がおかしい!無礼なそこに直れ打ち捨ててくれる」「出来ますか?このミリア相手に」


「ミリア止めろそれは俺の役目だ。お前が戦ったと言う相手が目の前にいるぜあれでもハンデを付けてやったんだ更にハンデをやるよ坊や正々堂々捻り潰すんだろ好きな武器を使いな俺は素手で良い庭に来な相手してやるよ」


「後悔するな切り刻んでくれる」「御託は良いから掛かってこい坊や」


「くそ!」ラインリヒトはセイに斬りかかるが「遅い!」半身開き剣をかわしながらラインリヒトの額に指を弾くそれだけでラインリヒトは頭部を支えきれず顎を無防備に晒すセイは晒された顎に軽く掌手を当て脳を揺らすラインリヒトは立ってられず膝をつき剣を支えに立とうとするが立てなかった。


「お前はこれで一度死んだ待ってやるから掛かってこい!坊や」

同じ事を3度繰り返しラインリヒトは立つ事を諦めてしまった。


「もう終わりか情けない。氷よ弾丸となりて敵穿て『アイスブリッド』」

空中に氷の弾丸が形成されてラインリヒトの顔面すれすれに着弾して地面を穿つ「ひっ」ラインリヒトの股間が濡れ逃げ出そうとする。


「アルファ!」ラインリヒトの前に突如狼が現れ逃げ場を失いラインリヒトは失神してしまった。アルファはラインリヒトの襟を咥えセイの元に引き摺り連れて行きつまらない物を見るような眼でラインリヒトを見て姿消した


「おい起きろ!意識が戻っているのは解っているんだ起きないと殺すぞ!「ひっ」これがお前の実力だ根性も立ち向かう精神力も戦闘技術も無い基礎体力でさえ一般兵に劣る。お前が帰還してからの数日何をしていた?兵士達を労う事もフロントに帰還させる事もせずギル爺さんの目付が居ない事を良いことにパーティーを開催して宴会三昧で夜通し飲みあかして散財する。フロントで何が起こったか知らないようだが父親が王都に来てもフロントの事を気にもしない。今王都で何が行われているのかそれすら知らない。知っていたらパーティーなんか出来ない筈だ。ギル爺さんこれ知らないから可哀想なのか?」


「これ程酷いとは思わなんだ。我が子ながら情けない。ラインリヒト何故直ぐにフロントに帰らなんだ?」


「それはフロントに居ては作れ無い人脈を築く為です父上。兵士達も王都にいた方が良いと思った故の事です。」


「ほー人脈作りか、ではそのパーティーで何を得た?」「気の良い友人が出来ました」


「楽しかったもっと友好を深めようと言われ帰還してから何回パーティーを開いたんだろうな同じ人間ばかり集めてそれも下級貴族の三男以下を人脈作りが聞いて呆れる」


「嘘です。こいつの言ってる事は出鱈目です。私を陥れる為に嘘ついているんです父上」


「俺から話そうかギル爺さん。「ああ頼む」俺が嘘をついて何になる全部本当の事だろ俺が住んでる街の領主だからどんな人物か気になって調べたんだ。取り巻きにちやほやされて煽てられて女を宛がわれさぞ気分が良かっただろうな。兵士達を還さなかったのはお前の行動をギル爺さんに報告されたくなかったからだ取り巻きの思惑は別に有ったようだけどお前の取り巻き連中はわざとフロントの事も使徒の戦利品返還交渉が行われる事もお前に伝えなかった。お前の取り巻き連中はバブルと繋がっていてゴーマン達の手先なんだよ「えっ」パーティーに来た連中もな。王家はその情報を掴んでいたんだだから王家は今回の裁定を下したんだよギル爺さん」


「王家の裁定って何ですか?フロントって?使徒の戦利品の返還って?」


「無知は罪だろギル爺さん「そうじゃのぉ」「無知は罪ってどういう事?」フロントでテロが起きたクーデターの計画が進行していたんだよ首謀者はゴーマン大元の原因はお前だゴーマン曰く無能な領主に成り代わり俺達がフロントを統治してやると言うのが建前だった。結果フィフスとフロントが戦争になりフロントが勝って王家裁定が下された。お前に関係のある事だけ言う。

 フロントの領主は解任する王家はお前を辺境伯とは認めないギルバート・フォン・エリックが辺境伯として復帰せよ。ラインリヒトは5年の猶予持って実績を示せば嫡子として認める。だそうだ」


「嘘だ嘘だ!私は何も知らない知らなかったんだ。私に咎等無い!嘘ですよね父上」


「君は重罪を犯しているんだよ。君のせいでフロントとフィフスが戦争になった王家が動かなかったら諸侯も動き戦禍は拡大していた。知らない。知らなかったで済む話じゃないでしょ。領主としての最大の義務領地を護り、領民を護る事を放棄して遊興に耽っていたんだから。諸侯に嘗められている者は辺境伯の資格は無いし領主の資格も無いの本当に人脈を作っていたらまだましだったけどパーティーは顔繋ぎだけの場だよ。貴族の人脈は婚姻や利害関係によって成り立っているのこの時期にパーティーを何度も開催する意味はあるの?使徒の戦利品の返還交渉が既に始まっているのに諸侯特に上級貴族は寄り子達の面倒を見なければならない財政は大丈夫なの?」


「王家に異議を申し上げましょう父上私は知らなかったんです」


「既に下った裁定に異議を唱える意味をお前は解っていて言っているのか?「へっ?」王家に逆らうつまり反逆するって事だ。今、王都には辺境伯の兵士達が何日も駐留しているそこに裁定の異議を申し立てて見ろそれだけで反逆の意思があると見なされギル爺さん共々処刑されるぞ本来ならお前は全てを剥奪されて処分されて当然の事を仕出かしたんだよ。それを5年の間に王家に認めてもらえる実績を上げれば嫡子に戻れる恩情まで出されている。お前は知らない。知らなかったと言うがお前自身罪を認めているんだよ。領主として義務を全て放棄していると言っているんだよ。無知は罪の意味を履き違えるな無知は頭が悪いという意味じゃない。知らない事が罪そのものなんだよ。領地の事しかり部下の管理、王都の現状全て知ろうと思えば知る事が出来た筈だギル爺さんの優秀な側近達を邪魔に思って今回の遠征失敗の責任として遠ざけ自分にちやほやしてくれる人間を侍らせるだけでなく敵を重用する始末いつ寝首かかれるかわからない状況を自分で作ったんだよ。お前がまだ領地の現状を知って動いていたらこのような裁定は下らなかった筈だ領地の危機際し遊興に耽って王国に戦禍をまくこれほど罪は無いだろ」


「良かれと思いラインリヒトお前を領主に据えたが思慮が足らず領主の自覚も無い余りにも愚かじゃ儂は王家の裁定に従う。この者はもはや領主ではなく嫡子でも無い色んな意味での無知なる者じゃおって沙汰するまで牢に入れろ。こやつの側近達全て捕縛して牢に入れろ罪状は辺境伯家に対する反逆罪じゃ」


その後ラインリヒトはいくつかの選択肢を与えられ貴族の称号の剥奪の上金貨1枚を与えられ領外追放の道を選んだ「僕は特別なんだフロントの領主だったんだ好を通じた者が僕を比護してくれる筈だ」と言って王都の屋敷を追放されたそうな。去り行くラインリヒトの言葉を聞いて


「なあギル爺さんセコンドに預けるという選択肢も提示したんだよなどう違うんだ?」


「さて、儂にもわからんセコンドでは貴族の身分は保証され有能な所を示せば引き立てられて辺境伯嫡子に戻れる可能性も僅かに有ったのじゃが一番険しく危険な道を選びおった。言わばラインリヒトは罪人じゃ諸侯も誰も相手にはせんじゃろうな。比護する事は王家の下した罪人を庇うと言うことじゃ王家は何も言わぬであろうがマークはされるじゃろうな。あやつは火種じゃからな儂が後継決めず死んだとしても一族から誰かが選ばれるであろうな本当はセイを養子にしたいんじゃがお主は断るであろう」


「別になっても良いけどあくまでも防波堤の意味でだ嫡子は困るかなぁ嫡子を見つける間の防波堤ならかまわないさ。一応俺帝国アロンの領主だから嫡子にはなれないアロンは帝国領の特別独立自治区になるんだ。さすがに王国の辺境伯を継ぐ訳にいかないでしょどちらの国とも揉める事になるからなそれにアロンは実験都市にするんだ教育と交易都市として機能させる予定だよ。今回のことでこの世界の教育システムがいかに遅れて片寄っていた事が解ったからね。家庭教師が悪いとは思わないが思想や教育方針と習熟度の把握。何より社会を正しく学ばせるそのチェック機能が必要なんだよ。専門分野だけなら家庭教師は良いと思うけど社会を学ぶ為には貴族から見て異質なものも基礎知識として学ばせる必要性があると俺は思う子供の多様性を狭めてしまうから。俺達がそうだから俺達の故郷はスキルやステータスは見えないんだ。だから子供の多様性を引き出す為に様々な知識を学ばせ競わせる俺自身自分のステータスは滅多に見ないスキルは努力して勝手に身に付くものだと思っているから自分が何か始めて巧くいかないけど試行錯誤の上で努力すれば勝手にスキルはあとからついてくると思っている。持って生まれた才能や個性も有るから伸び方は様々だけど努力と好奇心と発想と考える力に尽きると思う。貴族も平民も異世界人も元来なにも変わらない筈だ。異世界人はスタート地点がこの世界の人間と違うから神様が生き延びて貰うため加護を与えて成長力を上げただけで努力しなければただの人間だよ。王国は特権階級が知識を独占していると思っていたけどシステムそのものがなかったのは驚いたよ。話は脱線したけど王国と帝国に配慮してくれるなら養子の件はギル爺さんの好きなようにして良いよ」


セイがギルバートと別れたあと

「ロルフよ儂は老いたのかのぉ。セイの言う事が半分も理解出来なんだ」


「私もですが要約すると養子の件は置いておきます。帝国領アロンに独立自治区が出来る事とどのような赤子でも能力の差はほとんどなくどう育て上げるかが肝要でそれは親がしっかりと把握すべきで他者と競わせ社会全体がどのようなものか学ばせる事が必要だと言っておられたと理解しました」







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