表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキルの活用方法 セイの日記  作者: 江戸の夜桜
神々の依頼
199/315

198  フィフス占領の影響5


「待つんじゃセイ。儂の用件がまだ終わっておらん。それにこのまま返してしまっては最悪セコンドが悲惨な事になる。ロルフ、アルフとヘンリエッタの従者達を呼べ。アルフと一緒に入室させろ」


「畏まりました。セイ様ギルバート様に免じてもう暫くお待ち下さい」


「わかりました。俺達からはもうそこの侯爵に話す事はないんですが、ギル爺さんの用件って何ですか?それと何故アルフを呼んだんですか?」


「私と態度も言葉使いも違う!」


「これ以上事態を悪化させるなヘンリエッタ。もう黙っておれ。用件と言うのは儂を王都迄運んで欲しいんじゃ今回の裁定で下された事を息子に伝えねばならん。フィフスの件もあるから急ぐのじゃ。聴くところによると王都迄1日かからず行けるのじゃろ運んでくれぬかのぉ」


「出来なくはないけどあれはお勧めしない。身体に負荷が掛かるし決して安全とは言えないから。明日8時に俺の屋敷に準備をして来て欲しい運ぶのはギル爺さんとロルフさんしか認めないいけど良いかな?その時説明するから。馬は此方で預かって返すから」


「わかったそれで良い「私も運びなさい。命令よ!」ヘンリエッタ、黙るんじゃ!アルフが来るまで黙っておれ。セイ、アルフはサージェ侯爵家の筆頭執事じゃったが知っての通り身体を病んで引退したんじゃ。その時ヘンリエッタの教育係りでもあった。じゃから呼んだんじゃ」


「へー奇遇だね。でも俺やハルカは此処に居る必要は無いんじゃ無いの?これでも忙しいんだけど」


「もう1つ相談がある。息子の事じゃ今回の裁定で領主を解任された嫡子も実績を出さねば認められないんじゃどうすれば良いのかわからんのじゃなんとかならんか?」


「貴族の事はよく解らないんだよな。それに王国の教育システムも知らないし俺やハルカが受けた教育をそのまま当て嵌める訳にいかないし、会った事も無いし俺にも解らないよ」


「息子の教育は高名な家庭教師に任せて教育した。そこのヘンリエッタも同じじゃ普通貴族は家庭教師を雇って教育を行うのが慣例じゃ」


「そもそもの教育システムが無い訳ね高名なってところが怖いわね。集団で学ぶ事も無いし家庭教師は親に雇われているから強く出れ無い場合もあるし思想や意識が偏りがちになったりもする。良い面は学習に関してはその子供に合った学習レベルに沿って行われるけど家庭教師の質によるところが大きいわね。幼いころから特権意識を持ってしまう温床になるわ」


「18歳か普通に教育しても無理だギル爺さん息子さん軍隊経験は有るの?」


「いや無い。今回の遠征が初めての経験じゃ」


「領軍の最高指揮官として参戦させたの?」


「そうじゃ領主じゃからのぉ」


「率直に言うね参戦させたのは大きな間違い。集団での教育も受けていない上に特権意識だけ持って夢見がち周囲が気を使いおそらく何も出来ない。命令するだけ下手をすると上手くいかなかったら人のせいにする。自らのいたらなさを顧みず反省しない。そんな様子が浮かんだんだけど」


「そこまでは酷く無いぞ。素直な良い子なんじゃよ」


「素直なってところが怖いわね。家庭教師が煽てて現実を見せず育ってしまった姿が思い浮かんだんだけど。息子さんの近習はどう育てたの?「近習?どう育てたとは?」えぇもしかするとそんなシステムも無いの?私達が受けた教育とは違うずっと昔の話だけどね此処に似ているから分かり易く言うと

 貴族達が国の覇権を争っていた時代が有ったのその時その貴族達は子供を多く造って女性は外交の道具や家臣の妻に男性は一応嫡子は決めているけど競わせ子供達の才能を見極めたの。その時に近習と言って家臣の中から歳の近い男子を数人選び貴族達の息子と共に教育を施し一緒に学ばせた目的は子供の時から息子に忠誠心を植え付け育てる事と集団と言うものを学ばせる事その近習の中から特に優秀な忠誠心溢れる者に特別な教育を施すの主君が間違っている時は間違いを正して諫言出来るの人物に育てるの。総ての貴族達がそういう教育をした訳じゃ無いけど傑出した人物を排出した家以外ちゃんとした教育を代々受け継いだ家は生き残り、そうでない家は潰れたわ。

 教育って大事なの今回のゴーマン子爵の件も前提条件が間違っていなければ成功した可能性は高いものたまたまセイ君がいたしボンクラークが少し足りなかったから嗤えたけどギルバート様の所も教育を間違っていた様ですね。領主にする前に本当の現実を見せないと駄目だと思います。想像や机上は現実とかけ離れいる場合が多いですから。

 そこの侯爵閣下のように発想は有るけど現実ではどうなるか解っていませんから荷馬車一台の食料に金貨10枚の輸送費がかかればどうなるかお金の無い人は飢えてしまう。森で狩りが出来なくなったら冒険者は町から離れてしまう。森の閉鎖も言ってたけど費用は?兵士の食料は?どのくらい日数でどのくらいの人員を揃えるの?思い付きのアイデアだけで組織は動かせ無いのよ特に軍隊はね。

 ギルバート様、息子さんを冒険者にするか軍隊なら最下級兵士にすべきですね身分を剥奪してお金も大銀貨1枚だけ渡して供は付けずに一人で生活させれば良いのでは?もちろん監視を付けて数日で結果が出ますよ。見込みが無いようなら養子縁組みを進言します」


「ハルカお主もキツイのぉ」


「基本的な大事なところが出来ていないんです。息子さんは王都に帰還して息子さんから報告や領地の事等の問い合わせは無いでしょ。本来なら連絡を取り合うとか情報収集をするとか王家に働きかけるとかするものですが帰還パーティーを開催していましたよ。貴族達を招いてね。兵士達の労いも無いようで敵は卑怯な手で襲ってきたが次はそうはいかない自分は正々堂々と打ち破って見せるとスピーチされていました。襲った相手が使徒と言う事も知らない様子でした。周囲の者も領主を煽てる事ばかりに心砕いて最重要事項であるフロントの情報も伝えて無いようですね。庇いようがありません。区画整備もそうです。長期的に見てギルバート様は街の発展に繋がるし財政的にも苦しいけれどなんとかなるから了承したのでしょうが実情は違う様ですね。バブルと関係の深い官僚達に言い含められろくに考えもなく行ったようですよ。軍事、政務、経済全て失格ですね」


「どうしてそのような事が判るんじゃ?」


「情報収集の方法はいくらギル爺さんでも教えられないよ。以前息子さんの事聞いて気になったというよりは不安になってね調べたんだ。領主として真剣に努力しているかどうか軍事の才能が無くても内政や人として魅力があるなら見込みが有るけど内政に関しては丸投げ。部下にも嘗められている煽てていれば機嫌が良いから扱い易いって言われている様だし何もしなかったから表面上は無事平穏に見えたけど内情はクーデターが計画されていた。子供とか以前の問題だった」


「正直、王家の力が強かったら辺境伯も潰され無いまでも領地を召し上げられていてもおかしくない事案ですよ。領地の管理が出来ていない事を理由でね」


「いずれにしても王家の裁定は下されたんだ。それを覆す力は有るの?王家の裁定に逆らうの?その時は俺達はギル爺さんの敵になるよ。領主としての最大の義務を放棄したんだ王家の判断は正しい。それに異議を唱えて従わないのは王家に反逆する事になる。領地領民を巻き込むつもりかな?王家は温情までも出しているんだ。フィフスはくれてやるから息子をどうにかしろ今のままではまた紛争が起きる。責務を全うしない辺境伯等王家は認めないと言うメッセージが込められていると思うよ。それを踏まえて息子さんが王家に反逆して自滅するのを望むなら俺が王家より先に引導を渡してやるし、素直に裁定に従うのか態度を見て決めれば良い」


「しかし、息子は何も知らないんじゃ。どうして罰が下されるんじゃ。納得がいかん」


「無知とは罪なんだよ。特に上に立つ者とっては。王や皇帝、領主は領地や領民を護る為にあらゆる手段を取って護るのが最大の義務だそれを安易に考えて人任せにして知らなかったでは領主の座にいる必要は無いし領主の資格すら無いよ。ギル爺さんも勘違いして無いかな。王や皇帝は護られるんじゃ無い家臣や民を護る立場なんだよね。税は民をその財産を護って貰う為に民から支払われる一種の契約だよ。近衛は王家や皇族を護る為に恩賞を持って忠誠と言う契約をする。騎士や兵士達は王や皇帝が民を護る為に税や私財を払い雇い入れた者達だよね。領主はそれを小さくしたものだ。王や皇帝は民を護るから崇め畏怖されるんだ。そのことちゃんと教えた?領主は偉いから崇め従えではなく人々から崇められる様に努力して導くから偉いんだ。家臣は主君を護るのが務めと思っているのは間違い。主君を第一とするのは近衛等の一部のみ宰相及び官僚も含め他の家臣は国や民を護るのが最大の義務であり契約なんだ。この事をしっかり教え込まないと帝国の前皇帝のようになる」


「失礼します。ギルバート様、兄が到着しました」「通せ」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ