197 フィフス占領の影響4
「貴方達はいったい何者なの?其の歳で有り得ない、有り得ないわ其の思考!聞いた事が無い事ばかり答えなさい貴方達は何者?」
「何者って?「そういや居たんだった」ただのヒューマンだけどそれ以上それ以下でもないよお姉さん」
「嘘よ。嘘!何か隠しているでしょ。教えなさい」
「別に隠して無いよただのヒューマンだよ。だよねセイ君。「ああ」まあ、セイ君は少し変わっているけど」
「これ、やめんかサージェ侯。セイ達は嘘は言っておらん。取り乱すでない。お主もまだまだじゃのぉ」
「ギルバート卿、この子達は絶対に何か隠しているわ」
「さっきも言ったはずじゃ。セイは貴族の常識を嫌っておると親である儂の前で面と向かって息子を批判しよるぐらいにの貴族の常識なら不敬極まり無い事じゃこやつらに貴族の常識は通用せん。一人の人間として対する事を薦める。そうでないとそれ以上の事は何も話さんじゃろうな。特にお前さんはセイ達にとって何も関係の無い初対面の人間だからな」
「ギル爺さん敬語辞めるよ。一応侯爵だしギル爺さんに恥をかかせる訳にいかないから失礼にならないように話していたけど面倒だからいつも通りで話す事にするよ「構わん」サージェ侯だったな。俺の事はある程度ギル爺さんから聞いているんだろ?俺達は貴族を単なる役職だとしか思っていない。敬うのは其の人の人間性に対してだけだ。「うん」敬う振りをするべき場所では相手の立場を思ってそう振る舞うが此処はプライベートの場だ。俺から見ればただの初対面の人間だ。そんな人間に普通何でもかんでも話す訳無いだろ。俺達はただの人間だ。後はさっきハルカの話から推測しな。何も考えず答えを問うのは思考停止でしかない。それに信用もしていない人間に何故こちらの情報を好んで与える必要があるんだ。サージェ侯がフィフスの件の全権委任された裁定者だからこれから起こりうる事への対策案をサージェ侯の前で話しただけだ。領地を広げようとする貴族もいるだろしそれぞれの思惑もあるだろうがこちらとしては諸侯へ牽制の意味を含め話しただけだ。辺境伯はフィフス周辺も統治出来る実力を持つと知らしめる為にな」
「無礼なそこに直れ、其の首即刻叩き落としてくれる!」
「やめんか!サージェ如何に侯爵と言えど此処は儂の屋敷ぞ狼藉は許さん!セイも煽るな。サージェ侯も落ち着け。ロルフ茶を持て「はっ」やれやれ、サージェ侯、自身の立場を良く思い出すんじゃ。セイはこの通りの性格じゃ貴族など歯牙にも掛けておらん。少しだけセイの事を話すが許してくれ。セイとハルカは同郷じゃと言っておったじゃろセイとハルカは普通の人間じゃただ育った環境が儂達と違うんじゃ。セイ達の故郷では子供達全て5歳から様々な教育を受けるそうじゃ5歳から18歳まで各分野基礎的知識を学ぶそうじゃそこから先は各自選択をして22歳まで各専門分野を学び社会に出るそうじゃ。セイ達の故郷は儂らの政治形態と大きく違い貴族はいるが形骸化されているようでのぉそんなところで育った人間に此方の常識を押し付けても反発されるだけじゃて」
「森で一人で生活していたって嘘なの?」
「正確には魔の森で半年間一人と仔犬達で暮らしていたが正解だな。ハルカとはフロントで偶然知り合った」
「魔の森?嘘、嘘でしょ人が住めない場所よ」
「嘘を言ってどうする。何のメリットもないし」
「詮索はもう良いじゃろ。儂も気を使って喋るのが面倒になってきた普段通りに喋るぞ。ヘンリエッタお主もまだまだじゃのぉ侯爵でなければセイはお前に取ってどういう立場だ。「平民のただの子供じゃない」バカ者!セイが使徒から委託を受けた商人だと言うこと忘れたか?セイ悪かったこやつも教育を間違っていたようじゃ「良いよ貴族ってこんなもんでしょ」ヘンリエッタ、どうするつもりじゃお前の返答如何で領地の運命も決まるのじゃがのぉ「なによたかだか平民の分際で何が出来ると言うのよ!」それがお前の返答か困ったもんじゃ」
「ハルカ、こいつ俺達に喧嘩吹っ掛けているけどどうする?」
「うーんそうだねゴーマン子爵のように直接襲ってきた訳でもないし今のところ頭に血が昇って冷静じゃないしこの様子だとギルバート様の親族の様だし無視すれば良いじゃないかな?私達も関わりたくないから今後一切取り引きしないで良いんじゃないかな?」
「そうだなそれで良いか。サージェ侯爵、喧嘩するなら何時でも買ってやるのが俺の信条だが今回だけはギル爺さんの顔に免じて特別にお前の領地に手を出さないでおいてやるが今後一切俺達に関わるな俺達も関わらないそれを守れ」
「なによ。立場をわきまえなさい確か商人だったわね。王国で商売を出来なくしてやる!」
「と、言っているけどどうするギル爺さん子供のヒステリーに付き合ってられないんだけど」
「取り引き停止もこやつに取って大きな痛手となるはずなんじゃがのぉセイお主の商会セコンドに支店があったはずじゃのぉ?」
「ああ、支店となっているけど事実上の本店だけどそれが何か?今、効率化を図っているけど」
「セコンドはサージェ侯爵領なんじゃよ」
「セコンドの支店引き上げたら良いだけで此方は困らないけどね経費はかかるけどフィフスに移しても構わないし今後フィフスには商会を置くことになるだろうしね」
「困るのはヘンリエッタの方じゃ「えぇっ!」セイは自覚しておらん様じゃがお前の持つ商会は影響力が大きいんじゃ何せ流通を一手に握っておるからのぉ王都、セコンド間等の主要都市間の流通にも関わっておるがそれ以上にセコンド周辺の村への行商を一手に握っておるセイが潰した盗賊団のせいでのぉ『赤き殲滅』は5年間フロント、セコンド、サード、フォースを転々と移動してその都市間を荒らし回った盗賊じゃったそのせいでセイの商会だけがフロントとセコンド周辺の行商を独占してしまった。その理由を一番知っているのはセイじゃろ「ああ」それがどう言う意味を持つのか解らないお前じゃあるまい」
「俺に言われてもなぁ行商人を育てなかった商業ギルドと領主の怠慢だろ流通なんかは独占させる方がおかしい流通は都市に取ってある意味生命線だからな。ギル爺さんもそうだけど諸事情があるとは思うが精神的に幼い子供に領主をさせるのはどうかと思うよ。王国の政治形態では領主は小さな国の王様なんだ領主の責任の重さを自覚出来ていない者にその座を譲るべきじゃ無い。王国宰相がギル爺さんに復帰させた理由がそれだよ。俺は別に口出しして無いから。息子さんの言動や諸侯の事も全て調べた上での判断だと思う。この侯爵も同じだよ感情に任せて発言する。たかが商人、たかが平民ねぇそれ、皇帝や国王に対して面と向かって言えれば大したもんだけどたかが国王、たかが皇帝とね差別意識がそうさせてると思うが驕りだね。ギル爺さんの事だから俺の事を予備知識として話したんじゃないないかな?特に俺が嫌う事なんかをでもそれが伝わっていない。俺が此処に来てからの会話での情報分析も出来ていない。わざと言ったんだ宰相の事も戦略の事もハルカに促したのも総て侯爵を測る為にギル爺さんならたぶん聞き流してその場では波風立てず後から徹底的に調べると思うもし興味を持ったら相手を怒らせる真似は絶対にしない。俺とギル爺さんが出会った時のようにね。おい侯爵閣下お前が俺の商会を潰すのは無理だぞ経済的にも物理的にもお前が手を出したとたんに自分の手でセコンドは経済封鎖される事になるだろうな。今の俺は商人だ商人として戦争してやるよ」
「そうだね。今は手の空いている仲間もいるし簡単に食料の経済封鎖出来そうだねセコンドに繋がる全て都市でセコンドに向かう食料を総て買い取り帝国で売りさばけば損害もそう多くは無いだろうし。帝国との戦争でどの都市も食料が不足してるみたいだからセコンドでは食料が高騰するだろうね貴族達の交渉では食料の返還要求が多かったもんね。と言ってもこの人ろくに理解出来ていないみたいだね。パンがなければ菓子を食べれば良いって感じかな?」
「不可能よ!絶対に不可能よそんな脅し聴かないわ」
「そうかのぉ残念じゃがセイなら可能じゃろうな。今、セイは十万の軍を支える物資を持っておる現金を含めてのぉフロントの流通はセイの手中にある。後はサードと王都、フォースの3つだけを押さえれば良いだけじゃからのぉ」
「他の都市から買えば良いわ」
「この人やっぱり解っていないわ。セイは1日で王都から帝都に移動出来るの物資だけならセイ君がいなくても王都帝都間を半日で運搬可能なのスカイ達が居るから近隣の都市以外での物資輸送って何日かかるの?10日?一月?その輸送費用は商人や貴方が負担するの?商人は当然負担はしない物資より高くつくからね。それにセコンドに食料が入って来ないとなると売り控えや買い占めも行われる。更に物価が高騰するのは容易に想像できる。その対策貴方が指揮できるのかしら経済の知識もろくに無い貴女が、当然戦争だから此方も他にも色々させて貰うけど干上がるのは貴女達よ。侯爵閣下は領地の物価高騰をどれだけ支えて商人達を従えさせれるのでしょうね」
「森が有るわ森で食料を確保できるわ」「セイ君出来ると思う?」
「無理だろうね魔の森ように深い森ならいざ知らずセコンド近隣の森でセコンドの食料を支えるのは無理だそれに俺が何もしないと思っているのか?あの程度の森ならそう時間を掛けず狩り尽くすさ帝都でもやっちまった事だしな。「酷いわ卑怯よ。森にお前達と入れなければ良いだけよ」好きにすれば良いさ森を閉鎖するのにどれだけの労力と人員がいるのか解って無い様だし会話するのもあきたし俺達が何故こんな会話をしているのかも解っていない。結論だけ言おう明日までに俺達に対する見下した発言に対して謝罪しろ。そしてもう俺達に絡んで来るなそれだけで許してやる。でなければ俺達に対して宣戦布告をしたと見なしセコンドの支店は引き上げて経済制裁を加える。貴族が如何に人に頼って生きているのか思い知れば良いさ某国の王妃様のように断頭台の露にならない様にな。帰ろうハルカ」




