19 廃村
森から旅立ったセイ達は川に沿って下流へ歩みを進めた
夜は『アースウォール』で四方を囲み屋根だけ木ノ上の屋根を流用し野宿した
一人と2匹、寄り添って寝た
「アルファとシータの毛皮の手触りはたまらないなw」
食事は朝は林檎と干し肉、昼間は適当w仔犬たちには干し肉を与え
夜は串に刺した肉を焼いて食べ仔犬たちにはレバーを少し与えた
気配探知と気配遮断は常に発動させ3日程歩くと
木の柵のような物のが見えて来て村かなと思い訪ねる事にした
近づくにつれ期待が不安に変わっていく
柵らしき物は所々壊れ人の気配はない
畑らしきものは荒らされて獣の足跡がそこらじゅうにあった
入り口にも人は居らず中に入って見ると思わず息を呑んだ
建物は壊れ一部倒壊している物もあった
「これはひどいな······誰かいませんかぁ~!」
何度も呼び掛けて見るも返事は無く自分の声が虚しく響く
周囲を警戒しつつ村のなかを見て廻ると獣の足跡がそこらじゅう見付かる
まだ無事な建物の中に入ってみたが誰もいない
再度呼び掛けても応答は無くどうも無人のようだった
色々見て廻り数人の人骨を発見した
「さてどうしたものか? 悩む·····」
そのまま放って置くわけにもいかないので少し開けた場所があったので
土魔法で穴を掘り一人ひとり埋葬させてもらった
倒壊した建物は収納で撤去し遺体が無いか調べる幾人か発見したので
他の遺体と同じ様に埋葬し最後の遺体を埋葬し終わったら合掌して冥福を祈る
「悪いな····この世界の神様ってよく解らないんだ
元の世界のやり方で弔わせてくれ·····南無····· 」
日も暮れそうだったので無事だった建物で一夜を過ごす事にした
夜になるとなにやら変な気配がして仔犬たちも警戒を露にしだした
槍とナイフを取り出し気配を消す仔犬たちも真似をしてくれる
じっと息を殺し遣り過ごそうとしたら仔犬たちが急に暴れだした
原因は匂いだとにかく臭い!
仕方ないのでタオルをマスク代わりにして外に飛び出し『ライト』を使用
子供位の身長に緑色の肌顔は醜く歪んで笑っているどう見ても人では無い
獲物を見付けたと思っているのか
『Gyaaa Gyaaa Goooo』と騒ぎながらこっち向かってくる
よっぽど嫌だったのだろうかシータがいきなり『エアカッター』をぶち咬まし
ズタズタに引き裂く。その騒ぎを聞き付けたのかぞろぞろと10匹程出てきて
取り囲もうとするしかし取り囲まれるのは不味いし仔犬たちはご立腹だ
近付けさせたくない!当然、俺も嫌だ!『近づくな!!』
『アースバレット』を連射し5匹を戦闘不能にするアルファも負けじと
『エアカッター』で応戦シータはシータで『アクアジェット』で胴を薙いで
数匹を血祭りにあげる戦闘は数秒にも満たなかったがかなり疲れた
他に敵がいないか気配を探り嫌々仕方なく死体を収納する
また襲われるのは勘弁だし何より匂いが······
『ウインド』を使って匂いを飛ばし元のところで寝た
その夜はもう襲撃は無く眠れた
目覚めて林檎と干し肉を食べ仔犬たちには少しのレバーと干し肉を与え
村のなかをゆっくり見て廻る事にした
この村が廃村になった理由は想像がつく恐らく獣の群れに
襲われたのだと思う死者がかなり出て村を捨てる事になったのだろう
昨夜襲って来たのは『ゴブリン』だった
集落を見回り倒壊した建物の廃材とその中にあった使えそうな物
錆びた鍋や包丁の類い折れた剣他に道具関係と針等の裁縫道具と
この世界のお金らしき物銀色のコイン10枚と銅貨らしきコイン
大きな銅貨20枚と小さな銅貨10枚を頂く事にした
「悪い埋葬費用って事で貰うよホントゴメン」
そう言って合掌して頭を下げるセイであった




