12 アルファとシータ
セイが夜な夜な魔力循環と魔力を纏う訓練をしているころ
アルファとシータはずっとセイの行動を観ていた。
「ねぇ お兄ちゃんパパは何をしているの?」
「シータ僕に聴かれても解らないよ」
「変わった事してるよね。 面白いのかな?」
「どうだろう? パパ時々嬉しそうにしてたり 頭抱えてたり
大きな声出して『失敗した』とか『やった♪』なんて叫んでいたからな」
「面白そうだから私たちも真似してみない? お兄ちゃん」
「ウーンどうしようかな?」
「ねねw やろうよ! 面白くなかったら止めれば良いじゃんw」
「ウーンとね めんどくさい」
「そんなこと言わずにねぇ お兄ちゃん!」
「しょうがないなぁ 判ったよシータ」
そんな訳で先ずはじっくりセイ観察する仔犬たち。
もともと魔石を体内に持ち気配に敏感な種族である仔犬たち。
魔力そのものに敏感であるセイの流れる魔力と放出させる魔力を
解らないなりに感じ取る事ができた。
「パパ、何か身体の中にあるモヤモヤっとしたもの廻してるねw」
「そうだねw 僕達にも有るかな? モヤモヤ」
「探してみよう お兄ちゃん♪」
「うん! 探そうw シータw」
寝転びながら魔力のもとになるものを探す仔犬たち暫くすると
「「見つけた!」」
「有ったねw お兄ちゃん♪」
「うんw 有ったねシータ♪」
「じゃ次はモヤモヤを動かすのねw」
「やってみようシータw」
元々本能で魔力を操る魔物と呼ばれる存在の仔犬達。本来、訓練等しないのだが
遊びと思ってセイを真似る
「少し動いたの~w」
「僕も動いた♪」
「「面白いっ!!!!!!」」
夢中になりすぎて疲れて眠る仔犬たちだった。
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ふと、いつもはじゃれ合っている仔犬達が、静かだから気になって
仔犬達を見て眠っていることに気づき、安堵の表情を見せ眠りつくセイだった。
毎日、主人の真似をする仔犬達w
その後セイは仔犬達に驚かされることになるとはまだ知らなかった♪




