112 商会4
まもなく衛兵が駆けつけ盗賊達を引っ立てて行った簡単な事情聴取を終え
エリナも部下と冒険者ギルドに戻って行った。セイは念のため寮の各部屋を
周り番頭の部屋らしき天井裏で嫌な物を見つけた見た目薄汚れた袋だった
中身を確認すると金貸しとほぼ同額の貨幣が入っており違いは土地、家屋の
権利書5件と宝石箱が4箱、鉱山等の権利書が2件盗賊達の個人名義の
商業ギルドのカードが15枚入っていた。それとは別にベッドの下から金貨
10枚が出てきた。恐らくこの金貨10枚が冒険者ギルドマスターの言う
お祝いなのだろう。そのまま申告するとエリナが怒りそうなので土地家屋の
権利書5件と宝石箱1つ鉱山等の権利書2件と15枚の商業ギルドカードと
金貨100枚を袋に詰め収納袋が見付かったとマチルダに告げ、
収納袋の中を確認してもらい、エリナの負担を減らすため15枚の個人名義の
預貯金を調べてもらうように依頼したが宝石を商業ギルド主宰の競売出すなら
という条件が出たのでセイは承諾してマチルダが居ないうちにハルカに
宝石を鑑定してもらいシルビアがメモ書きをする最中にミリアに適当に選んだ
物とマジックアイテムをメモ書きから外して抜き取りシルビアとハルカに
ミリアが選んだ物のなかで好きな物を選んでもらい1個づつ渡した
マチルダが戻ると冒険者ギルドに行き、エリナに事情を話し減なりしていたが
冒険者ギルドに5%を渡すことを約束しメモ書きと15通の封書渡した
宝石は今回、商業ギルドの競売にすることを話すと更に喜んだ。
商業ギルドは冒険者ギルドの競売でかなりの量の宝石が競売にかけられる
ことを踏まえ少し時間を置き値崩れを防ぐとのことだ。
冒険者ギルドから帰って来るとミーナが待っており、事務員2人と
雑用の2名も含めみんなで昼食を取り、今日明日は馬達の世話は食事だけで
済まして、寮や店の清掃と食料や調味料の補充を指示して事務員には
自分達が食事をするなら雑用の2名にだけ調理を任せず、手伝うように
指示して、もし何もしないのなら一食につきパン2個だけの支給とする旨を
伝えた。また、事務の仕事は夕方5時迄に終らせ、其以降の仕事を禁じた
残念ながら、手紙の原文書いた事務員は有能な所を見せたがもう一人の事務員
は、ほぼ何も出来ない、しないの類いだった。昼食の時セイに妙に猫なで声で
絡んで来てミーナやミリアに威圧された所を見ると番頭当たりの愛人?だった
のかも知れない。一応訓練と称して4人を鑑定させたが不審な点はなかったが
商会にとって無能な彼女は計算が出来ないらしい。『ある種OLの鏡?かも··』
明日は仕事を与え様子を見ようと思うセイだった。封筒の裏に差出人を書き
封筒にコピーを施し、宛名を書き、手紙の宛名と送り先を間違っていないか
確認して封筒に手紙を入れるように指示して、フォレストウルフの牙で日本語で
四月一日の印鑑を作り、無能な彼女に蝋燭と印鑑を渡して封を
するよう指示したが封の意味がわからないのか質問もせずに同僚に仕事を
押し付けた『意味がわからないのなら聞け』と思いながらわざとらしく
ミリアを見ながら「仕事を頑張っている女性は綺麗だよね」と言って見たら
ミリアは頬を染めミーナは全身にオーラを纏った。 解せぬ。
この商会、仕入れ伝票がほとんど無い恐らく盗賊達が奪った品物を金品に
変えるために作られた商会なんだと思う仕入れがただだから売れば経費を
差し引いた金額がそのまま純利益となるその上競争相手を襲い潰す。
盗賊達に襲われ無いから護衛も最小限で済むし市場は独占、濡れ手で粟
である。金貸し業は商会と独立しており、あの5人が何かの目的で始めた
と思われる。
しかし、もう思いつく仕事が無い、仕方なく今日の仕事は終わりと宣言し
事務員を店から追い出して、マチルダさんをミリアに任せ千両箱のような
物を作り、各硬貨ごとに1000枚づつ入れて端数のある箱には紙を入れ
枚数を書き事務所にあるお金と合わせて合計を記入、事務所の片隅に
『アース ウォール』で金庫を作り扉の開閉を確かめ箱を入れる
次に200枚入る箱を5個作り何も入れず金庫にしまった。
金庫、地下室に『施錠』を掛け、マチルダと商業ギルドに
行き、個人名義のカードの作成と会計事務所の開設の手続きを行い
金貨1枚と帝国白金貨10枚、帝国金貨1000枚、帝国銀貨1000枚
を渡して、商会の募集要項と会計事務所の募集要項を書き、植物紙を
1000枚購入して、商会に戻った。そしてハルカが作った家計簿を
300枚コピーして内100枚をハルカに渡して、翻訳途中のものを見る
「この帳簿酷いな。支払いは宿代と飲み食いそして、冒険者ギルドか
買い付けは無い。商会の入金は金額だけ。ハルカ、シルビアもういいよ。
ここではこの帳簿が普通みたいだから最後の残金だけ教えてそれに
合わせるから。これはバイト代、銀貨1枚づつな。
あと、宿と年間契約を結んだ方が効率的だな。ハルカ、明日もバイトするか?
「するw」納品書作ってくれ。はっきり言って村や街の情報が全く無い。
たぶん塩と塩漬け肉場所によって小麦ってところだろうけど、買い付けも
しないから特産品がわからないのが致命的だな。それとこれからは
仕入れ先の開拓も必要だし、倉庫も要るな。全ては明日の人材で決まるな。
シルビアは、数字覚えたか?「はい」明日、事務員と雑用2名に数字を教えて
やってくれ、ハルカは納品書?在庫管理?だけなら時間余るだろう?「確かに」
加減算と掛け算と割算のドリル、三桁迄で良いから作ってくれ、10問程で
良いからと九九の表も頼む。
それとハルカ、此処にも綿があった『コットン』と言うみたいだ数年かかるが
農地所得して実験栽培するつもりだ綿の生地が出来ればハルカのやりたいこと
出来るだろ。連れ廻して悪いが、協力して欲しい。「仕方ないね」
今日はもう帰ろう。ここに居てもやる事がない」
「そうね。私も屋敷で出来るからセイ君、紙をちょうだい。ドリルの問題2種類
作るわ。加減算6問と文字での計算2問そしてクローネを使っての計算
もう1つは、お釣りの計算と商品を売る時の計算の計算問題。これを出来ないと
行商に行けないでしょう」
「確かにそうだな店やカードは数字で対応できるけど現実は貨幣だもんな。
了解した。これ、100枚ある。数だけ書かないで飛ばして書いた物も
作ってくれたらありがたい」
「わかったwそれと鉛筆作ってセイ君なら作れるでしょ。原料は炭と鉛それと木
本当はゴムも欲しいけど、原料が有るかわからないからね」
「石板黒くして黒板がわりにしょうか?チョークなら石灰石見つけて収納してる
から作れるぞ。あと、考えられる物は砂鉄に磁気を着けて浮かび上がらすかだな
でも布だと耐久性がな」
「布で良いんじゃない。セイ君『硬化』使えるんでしょ?薄い布に硬化させて
フィルムの代わりにしたらどう?ガラスでも良いけど磨りガラスが作れる
ならの話しだけどねwそれにセイ君って地球の技術広める気は無いでしょw
限定して必要なら作るか依頼するって感じだよね」
「まあ、そんな感じだ。食に関しては知りたきゃ教える。ただし秘匿しない事が
条件だけど、その条件も意味がないんだけどね。情報を無料で公開すれば
秘匿の意味無いし、受け入れられれば勝手に広まる「だよねw」此処に来て
思ったんだ。みんな現状以上の事はしないって、この世界、技術が停滞してると
思わないか?食だけ見ても保存食は塩漬け肉、乾物は?ソーセージも見て無い
首都ならまだ貿易量が多いから有るかも知れないが・・」
「帝国と此処しか知らないけど見たこと無いよ」「そっか・・」
「この商会を足がかりにして、食に教育と繊維、服飾やれば良いでしょ
それにこの商会、行商の振りしてるだけだから、行商したい人に委託やレンタル
すれば良いんじゃないw独占事業なんだから一人で抱え込むと大変だよね
今までの従業員いないから特にねwそれと帳簿を見ると支店もあるみたいだから
此処は総合商社、支店は卸売りか店舗だね。実態はわからないけどね」
「それもあった。暫くは実態調査と此処を稼働させることに専念して行商は
委託するか俺がやるかだな。マチルダさんと相談するよ。ハルカ達は午前の訓練の
あと此処にミーナと来てくれ。半日あればドリルと九九は出来るだろ」「うん♪」
「ミーナ、明日の訓練、俺は早朝の自主練で9時頃商業ギルドを回って此処にくる
ハルカ達は午前中は訓練で午後からは此処に来てバイトしてもらう。道中の護衛
を頼む。「はっ」それと、明日のランチ20人分『銀の小鹿亭』に注文しといて
くれ。それと近いうちに相談に行きますともオヤジさんに伝えてくれ」
ハルカ達を屋敷に返して寮の食堂に行くと4人がいた。雑用の2名を中心に
食事の支度をしていたが一人だけ不服そうにしていた。
少し代わってもらいキャベツと人参、玉ねぎ、薄くスライスしたウサギ肉を炒めて
塩胡椒で味付けして食卓に出して、スープも塩胡椒で味を整えた
「調味料は売るほどあるから必要なら使いなさい。それと明日は10時くらいに
くるから、雑用の2名は自分たちの食事と馬達の餌を頼む。この箱に銀貨2枚
入っているから必要な物があったら買うようにこの箱に紙とペンとインクも
入っているから何を買ったか値段と個数を書くこといいね?文字を知らないなら
そこの事務員に書いてもらって、あと、店のなかのお金は君たちが勝手に取り出せ
無い様にした帳簿を合わせるためだ。明日、支払いで誰か来たら俺が来る迄待って
もらうか、出直してもらってくれ。「はい」じゃ今日は帰るよ。またね」
そう言ってセイは屋敷に戻りボルドに明日の予定を伝えアルフの容態と屋敷での
出来事を聞いた。
「旦那、服の仮縫いの問い合わせが来ました。それと靴もそろそろです。」
「すっかり、忘れてた。明後日の朝9時なら全員いるだろ。その時、アルフ達の
服も注文するからそのつもりでいるように伝えてくれ。靴は各自、取りに行く
以外に無いな。俺は近くに行った時にでも行くよ」「わかりやした」




