11 実験
取り敢えず住居と食料に関しては整ったとは言えないが、一段落ついたので
そうラノベにあるように魔力を使っての実験だ。
もしポーションと言う物がこの世界に存在するなら、
今の現状で必要不可欠な存在となる。
擦り傷やちょっとした怪我なら、今のところなんとかなっているが
それより大きな傷を追った場合。即、死につながりかねない。
この世界、いや今の現状は命の奪い合いで成り立っている。
少しでもリスクを減らす術を持たないと生き抜くことが難しい。
という事で実験してみる事にした
毎日、魔力循環させ体内の毛細血管まで魔力を行き渡る事が出来る様になって
手を前に魔力を集め体外に出すイメージを作り
放出を試みたが放出量を間違え大量に放出した為に気絶した。
時計を見ると4時間程意識を失っていたようだ。
魔力の放出は成功したのだからと、めげずに再度試みる。
今度はゆっくりじわじわとイメージしながらなんとかできた♪
しかし、体外から出た魔力はすぐに拡散して空気に溶け込んでしまう。
「上手くいかないな·····魔力を液体に注ぎ込み、融合させないと
いけないから空気中に、魔力を拡散させてしまうと意味がない····」
色々やって見て、魔力を循環させる事が出来るんなら押し出すだけでなく
ベクトルを付けてやれば良いのかと思って挑戦してみる。
指先に集中して1ミリのところで維持するイメージ。成功w
それをだんだん拡げ手のひら腕 肩 順に纏い魔力がつきてしまった
「薬草が乾燥するまで、数日掛かるから、明日から仔犬たちを遊ばせて
川原でモノになるまで魔力の訓練しますか!」
この時セイは知らなかった。自分がどれ程、短期間で魔力を増幅させ、
成長させているのかを。普通、この世界で魔力を扱うのに才能のある者でも
今のセイの域になるまで、数年は掛かることを。
その翌日から狩りをしながら採取、川原で魔力を身体に纏う訓練を毎日行い
夜は魔力が尽きるまで循環と放出を繰り返した。
その様子をじっと観ている仔犬たちだった。




