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超短編(不運の一日)
「ひぎゃ!?」突然ミカエラが大声をあげて飛び起きた
「なんだよ…..うわっ!?」龍平が起きたのもつかの間……目に入ったのは……
雨の粒だった…..ミカエラは首筋に冷たい水が当たり、龍平の目には雨が直撃したのだ
すぐ足元でうずくまっている龍平よりも少し早く災厄が降り注いだミカエラは龍平よりも平常運転に戻っていた
「ロリコンに天罰が下ったのかもねwww」そう笑ったのもつかの間今度はすぐ近くを通って行った馬車に泥水を吹っ掛けられ自慢のふさふさのきれいなピンクの羽が一瞬にしてごわごわの汚い薄汚れた羽に返信したのだった。
「行こっか…..」
「おう………..」
どことなく元気のないミカエラさんと中二病らしく片目を左手で抑えながら目を必死でつぶっている龍平くんが何もなかったかのように一歩を踏み出そうとしていた。しかし、そこに、とある一つの馬車が近づくのに、誰も気づいていなかった。
「ベチャッ」
「ねえ、私何かしたかな?」
「俺を馬鹿にした。それと俺も何かしたっけ?」
二人の馬車は今までにない速さで宿場街へと急いでいった。
・次回:「龍平。人生初めての。」