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君に捧げる特製スイーツ~初恋はレシピ通りにはいかないけど~

作者: 星井 悠里
掲載日:2026/07/04

xで書いていた短編です。

 調理部所属は、男子はオレ一人。


 スイーツを作る率が超高い。

 女子の中でめちゃくちゃいじられながら、日々スイーツづくりに勤しんでいる。何でかと言うと。


「腹減ったー!」


 部活終わりにオレの作ったこれを狙ってくるこいつが居るから。


 サッカー部が終わるのを、グランドへ降りる階段で待ってると、解散してから走り寄ってくる。

 そもそも帰宅部でいいやーとやる気のなかったオレに、調理部入ってスイーツ作ってよ、と、こいつが言ったから、入ったんだし。



 ――大好き。会った時からずっと。


 甘党なのも昔から。



 「甘くないけど美味しいスイーツ」を研究してるという部だった。入部動機は全部こいつのため。



 ずっと大好きだけど、まさか言えないし、うまくいく訳ないし。

 だから、オレが作ったもの、おいしいって、食べてくれるだけで、嬉しいなと思ってる。



「家で作ってくれてもいいけどなー?」

「家で?」

「そう。一緒に暮らすとかさ」

「オレと? 一緒に?」

「そう」


 ……スイーツのために??

 うーん、もう、なんか。嬉しいような、好きすぎるから微妙なような。



「スイーツ作ってくれる女子と、付き合えばいいじゃん」


 あ。また言ってしまった。ついつい、思ってないこと、普通の友達ならこう言うだろうなと思うことを、言ってしまう。



 ――間違っても、好きなんて、バレないように、予防線。



「何でだよ。お前が作るのが、うまいのに」


 あ。また、この感じ。

 いっつも、オレの予防線に対して、すごくうれしい返事を返してくれる。


 本気にするわけじゃないけど。

 ……いつも嬉しいこと言ってくれる、優しいとこ、めちゃくちゃ好き。



「ごちそーさま」

「うん」

「帰ろっか」

「ん」


 立ち上がった瞬間、膝に乗せてたラップが落ちて、あ、と掴もうとした瞬間転びかけて。とっさに、抱き止められた。



 慌てて、ごめん、と、その腕の中から起き上がろうとすると。

 ふ、と笑われて、こころなしか、ぎゅ、と抱き締められた。


 ――ん?


「いーにおい、お前」


 至近距離で、微笑まれる。



「……え? ……???」

「甘い匂いする」


「……作って、たから??」



 ドキドキドキドキ。心臓が、速い。



「さあ。いつもいい匂いするけど」


 クスクス笑いながら、少し離される。




「帰ろ?」

 ちょっと照れたみたいな笑顔で、オレを見つめてくる。



「……いい匂いって……」




 もー。ドキドキしちゃうだろ。もうもう。困るんだよ、ほんとに、もう。




「ずーっと作って、ずーっと。オレのためにさ」

「……ずーっとって?」

「死ぬまで?」


「……考えとく」

「ん」



 クスクス笑うこいつに、何だかよく分かんないけど。



 ずーっと、作れたらいいなと思ったり、する。









Fin




◆◇◆



読んでくださってありがとうございます。

この二人に名前を付けて、1.2万文字のお話にしました(´∀`*)ウフフ


君に捧げる特製スイーツ

~初恋はレシピ通りにはいかないけど~


ノベマさんの第3回ずっと見守りたい♡BL短編コンテストに参加中です。

「星井悠里 ノベマ」で検索すると出てきます。


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ぽちぽち押してやって頂けるとありがたいです~(*'ω'*)




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