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【完結済み】妹が私の婚約者も立場も欲しいらしいので、全てあげようと思います  作者: 皇 翼
第一章:序章

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8.結果発表

村での穏やかな魔道具研究生活を送ること3カ月。

その日、完全に忘れかけていた魔道具大会の結果が発表された。


魔道具大会。私が応募したのは正確には、正式名称『第43回フィオレント魔法技術トーナメント~魔道具部門~』であるが、その正式名称などは興味がなく、完全に忘れていたりした。結果が発表されるとなってからやっと思い出したほどだ。


しかし私が認識していた以上にこの大会、全世界的に注目されている。なにせフィオレント帝国は大国であり、どの国よりも魔法が発展している国だ。それに加え、この大会は既に40年以上続いている由緒正しい大会なのだ。続いているだけ歴史も長く、格式高い。


ここでの優勝者は国内ではその部門の神のように扱われ、一生特許で稼ぎながら、悠々自適な研究生活を送るなんてことすらも出来てしまうのだ。魔法を学ぶ全ての人間のまさに『夢』。

……らしい。ここは村の人達から聞いた。


そんな大会に、自身の実力がどれだけ通じるか知りたいという理由で気楽に魔道具を出展した結果――私は最優秀賞と皇族賞という二つの賞を掻っ攫った。

実はこの大会でも表の最高峰である優秀賞と、裏の最高峰である皇族賞の二つを同時に受賞というのは、どの部門でも未だない、前代未聞なことだったりするらしい。

ここも村の人達からの受け売りだが。


そして、事の重大さが分かっていなかった私に、どれだけの偉業か数時間かけて伝えた村の職人たちは、最終的には疲労困憊していた。

何故か。あまりにも私が大金や名誉、地位と言ったものに興味がないからだと思う。

元々持っていた『聖女』という肩書や『貴族』という立場全てを元の国に打ち捨てて来たというのも大きいかもしれない。

当然のことながら地位や立場、名誉なんてものに興味はなく、今は対等な立場で議論が出来るポッシェ村の住人さえいれば、正直どうでもいいと考えている。それに加えて大金も今は、最低限の研究資金さえあればなんでも良いと思っている節がある。

私はなんだか自分ですら分かるほどに、『欲望』という部分に置いて、周りの何故か保護者を自称する大人たちから心配されていた。


もう一つ周囲に長時間をかけて説得されたのは、大会の表彰式への参加についてだった。

私は表彰式への参加のために数日間かけて王都に行かないといけないのが億劫かつ、その間に研究が滞るのが嫌だという理由で、賞の辞退をしようとした。

正直な言葉で表した私の「そんな時間があったら、少しでも皆さんの創った魔道具の設計書を見て勉強したいです」という言葉で周囲が何故か説得されかけていたので、押し通そうとしたのだが、それは見事に失敗した。


結局、流石に受賞辞退は皇族や魔法協会の不興を買うと、研究自体できなくなってしまう可能性があるからと説得されたのだ。なんとか止められはしたが、全ての話が終わった時には、皆が見たことない程に疲労困憊と言った様子だったのが印象的だった。

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