表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

OLD NAVY NEVER DIE

作者: 神無月 郁

今回は少し趣向を変えてみました。自分でも何を書いているか分からないので雰囲気だけでも感じてくれたら幸いです!



 "死は最後にやって来る"


 それは古来からの命ある生物に課せられた宿命である。人間は回避しようとするが必ず死神の鎌がその喉を捉える。生まれてくる時に既に死を運命付けられているのだ。


だが、


そんな人間が生まれてくる時は必ず受けとる物があるそれは……



  ─────"祈り"─────


 どれ程恨まれ口を言われようが、どれ程酷い目に遇わされても、『お前なんて生まなきゃよかった!』と言われようとも、人は新たに産まれてきた命に祈りを捧げる。"大きくなって欲しい""立派に生きて欲しい"。人は必ず祈るのだ。



 ……私は眠っている。二度とあの蒼空を見れないと自覚しながら私は眠っている。悲しくは無い。ここに横たわってどれ程の年月が経っただろうか?ここは何も変わらず、どれ程の年月が経ったか分からない。我々に死ぬと言うのは無く……ただ眠るのだ。


だが、私と言う存在が本来なら消えてしまってもおかしくない程の年月が経っているのは分かる。


 ここには数多くの同胞がいる。元敵だったり、元味方だったり、違ったり、同じだったり、古かったり、新しかったり、大きかったり、小さかったり、遠かったり、近かったり、色々だ。


 我々は各々好きな形………いや、大半が強制的に無理矢理この形となって横たわっている。不満がない訳では無いが長年このままなので慣れてしまった。


 時々上をご同輩が通る事は有るが私の所までは来ない……まあ、来ても困るのだが。彼女らにはまだ然るべき義務が有り、それを完遂しなければならない。そしてこんな所に来るべきではないのだ。彼女らはあの蒼空の本で然るべき処置をされるべきなのだ。そしたらまた彼女らは新たなモノとなりこの世界を往ける。


 我等はもう今は唯の墓標でしかない。あの戦争で人の為に同輩と身を削り、沈め、そして人と共に沈められた。悲しい事だが仕方がない。私はそして彼女達はその為に造られ、その為に研鑽を積んだ。


だが、我等は墓標だ。何も話さず何も聞かず。我等に価値は無い。いや、人は価値を見いだすかもしれない。人とはそう言う生き物だからだ。しかし我等はこの墓標となった我等に価値を見いだす事が出来ない。我等は蒼空の下で紺碧の海を往くの事のみ価値があるからだ。


 我等はこの、全てが闇に……いや、この世の青が全て集まっている世界。Deep Blueで永遠の眠りにつきそして祈る事しか出来ない。"せめて我等が朽ちし先でも我等の同胞……そして我等を造りし人類に幸あれ"とね。



どうでしたか?面白かったなら幸いです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ