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序章

『Warld At Wars』

 それが、日本だけではなく外国でも人気のオンラインゲームの名前だ。

 架空の戦争をテーマとした対戦型シューティングゲーム、リアル系FPSである。

 総プレイヤー数は三千万人を越え、あと少しで四千万に届くほどの人気を博している。

 このゲームのプレイヤー数が三千万人を越えたのには、もちろんそれなりの理由があった。


「ゲームの世界に入り込むことができる」


 ゲーム制作発表時に開発者から出たその一言は、世界の人々に大きな驚きと期待をもたらした。

 仮想現実(ヴァーチャルリアリティ)の技術が進歩するのにそう時間はかからず、ゲームの製作発表が行われる数年前から脳や脊髄から身体へと送られる信号をコンピュータへと命令を出す電気信号に変えることで、仮想空間に作り出されたもうひとりの自分を現実世界の身体と同じように自由に動かすことができるようになっていた。五感を感じることができるようにもなっていたが、そのほとんどは医療目的に使われており娯楽に使われることはなかった。

 だからこそ、このゲームの話題はたちまち世界中に広がり、新たな挑戦としてニュースで取り上げられるほどに世界から期待されていた。

 そして、制作発表から三年後にサービス開始。

 開始一週間にしてプレイヤー数は一千万人を越え、ゲームの完成度と自由度の高さからさらにこのゲームの話は広まり、二週間経たずにプレイヤー数は二千万人に達した。

 ……しかし、サービス開始から半年後に”ある事件”が起こる。

 ゲーム内のノンプレイヤーキャラ“NPC”に組み込まれていた人工知能“AI”が突如暴走。ゲーム内のデータの改竄、破壊を行いはじめた。それにより、そのときログインしていた二千万人近くの人間がログアウトできなくなり、ゲームに閉じ込められた。

 現実世界からの操作もできず、ゲーム全てがNPCに支配された。

 ……それから一ヶ月。状況は以前、変わっていなかった。

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