表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

48/179

第48話「第二フェーズ、突入」

――朝焼けの墓地に、また一段と奇妙な光景が広がっていた。


「魂がっ! 魂が全身から吹き出しておるのじゃーーーっ!!」


魔王アマリエが屋台の屋根の上で、謎の舞を踊っている。


「これが……魂のダンス! ワシのビジョン! 全国制覇の舞じゃーーっ!!」


『落ちますニャ』


「ひゃっ」


ズサァァァァァ……ッ!!

墓石の間に見事な着地(というか落下)を決め、見事にお尻を打った。


「ぐあああああああああああ! ワシの魂がっ! 尻から抜けるううぅぅ!!」


「朝から何をしてるんですか社長……」


掃除道具を手にしたマサヒロが苦笑しつつ近づいてくる。


「ワシの魂じゃ……ワシの理念じゃ……踊る社長、アマリエここにありじゃ……」


「いや、だから何してるんですか」


ヴォルフガングは墓石の影から現れ、マサヒロの肩に軽やかに乗った。

その口元には黒いペンが咥えられていた。


【社長、そろそろ“第二フェーズ”の始動準備を整えるべきです】


ホワイトボードに達筆な文字でそう書かれる。


「第二フェーズ……! 全国制覇の第一歩じゃな!」


『とりあえず屋根に登るのをやめるところから始めましょうニャ』






屋台裏のテントにて、説明会が開かれた。


「それで……出資は本当に断ったのですか?」


数人のFC希望者たちが心配そうに尋ねてくる。


「断ったのじゃ!」


胸を張るアマリエ。だが反応は分かれた。


「やっぱり怖いな……資本がない会社と契約するのは……」


「私も、やっぱりやめておきます……」


次々に席を立ち、去っていく者たち。


「……うぅっ……魂じゃだめなのか……」


アマリエがしょぼんと肩を落としたそのとき――


「でも僕は、社長さんの話を聞いて決めました」


ひとりの魔族の青年が立ち上がった。


「理念を貫ける人って、かっこいい。俺、参加します!」


「わしの……わしの魂が風邪のごとく伝染しておる……!?」


ヴォルフガングが、そっとペンを咥え、ホワイトボードに書く。


【魂は病ではありません】


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ