EP3.絶望
「…か…ぶか…大丈夫か!」
金髪の男の声が微かに聞こえる。
「今これは…どうゆう状況…なんだ?」
俺は金髪の男に聞いた。
「……取り敢えず、家の中を見せてもらって
いい…かな?」
俺は頷いただけだった…
家の前には、サイレンが鳴り響いていた。
そして周りには、金髪の男と同じ服を着た隊員らしき人が4人立っており、横長に青と黄色のラインの模様がはいった救急車っぽいハイオク車くらいの大きさの車が止まっていた。
金髪の男に続いて、背が190cm以上もある巨大な黒人の男も入っていった。
家の周りは鉄板の様な物で覆われており、近所の人が駆けつけているのかどうかも周りの様子も分からなかった。
ただ俺は震えたっているだけだった…
10分後2人が出てきた。
「かなり…悲惨な状態だったよ…」
「もう…助からないのか?」俺は金髪の男に
食糧を求めるかのように服を掴んで言った。
「……病院へ急ごう…」
「倒れていたのはお母さんだけで大丈夫か?」
……!?…
「どういう事だ!?…確かに父も倒れている
はずだ!」
俺は自分の耳を疑った…あれは幻覚だったのか?
…怪物の何かだったのか? 電気をつけなかったせいで、はっきり分からなかった…
「まぁ…詳しくは鑑定で分かると思うから…
とにかく今は病院へ急ごう!」
「我々の組織が運営してる総合病院へ今から
向かうから…」
「ちょ、ちょっと待てよ、お前ら何なんだよ!」
俺は話に割り込んで、大人相手にタメ口で発した。
「……詳しくは病院についてから話す…
今は大人しく車に乗れ…」
「は、はい…」
隊員たちが倒れた母を車の運び、俺は車に乗った。
「俺の家はどうなるんだ?」
「後で他の部下が後処理に来る」
「だがお前がいつ帰れるかは今は分からん…」
それだけを交わして俺は窓から見える街の風景
を眺めていた。
何やら思い詰めていたのかもしれない…
そう思い詰めてるうちに総合病院に着いた。