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~上陸、気絶~
ざっぱぁ……
ざっぱぁ……
バカンスにきたはしゃぐカップルどもなら喜びそうな波音。
しかし、今の俺はそんなものを楽しむ余裕などみじんもない。
満身創痍で、ぼろぼろのボートから立ち上がる。
「ここが……」
そう、ここには俺の求めていたものがある。
俺の生きる理由、俺の原動力といえるだろう。
ゲシュペンス島、それはモンスター娘なる、異形が独自の生態系をはぐくむ島。
「まってやがれ……モン娘ども……」
そういいながら一歩踏み出す。
と同時に、顔が砂まみれになることを避けることもできず砂浜に突っ伏したのだった。
ざっぱぁ……
ざっぱぁ……