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創造神のリサイクル事業  作者: 水瀬 悠希
創造神はデキる神?
9/35

神は二つの大きな光る物と星を創られた

 ワシは創造神じゃ。

 ヘルマが何と言おうと、ワシはデキる神なんじゃ。

 だから、こんな事も小手先のワザのひとつに過ぎん。


 カタカタカタ、カチカチ… タァン!



┃Command ? : 天の大空に光る物があって、昼と夜を分けよ

┃illigal function call


 おっと、いかんいかん。せっかく見つけたデータじゃ。

 丁寧に扱わねば… データの読み込みをする前にコマンド入れるクセはなおらんのう。

 ちょっと反省じゃ。


┃BLOAD "SKYDOME.BIN",R

┃OK

┃CALL MSUBR(AG1,AG2)

┃OK

┃CHAIN MERGE "1:STARSUN", 500, ALL

┃File not found

┃CHAIN MERGE "1:SUNSTARS", 500, ALL

┃OK

┃RUN

┃Command ? : CREATE SUN_MOON_STARS

┃OK


 ふははははは……

 『太陽と月や星の情景パーツ』をインストールしてみた。

 ふふん、いつまでもおまえの言いなりにはならんぞぉ。

 だって、ワシ、創造神だもん。

 どうじゃ! 最高にイカすじゃろう?


「ちょぉっとマテェェェ!

 焼けてる! 地球がこんがりと焼けてちゃったじゃない。

 どうすんのよ! ここまで順調に創って来たのに」


 それはそれで風情と言うものじゃろう。

 これはこれで、自然の摂理というモノではn

 …おぶうっ!


「ちゃんとしましょうよ、ね?

 生命を育んで、慈しむのが神としての王道じゃないですか。

 これじゃ邪神にも劣る所業だわ。

 うっわ~ ヘルマちゃんドン引きだわ~(棒読み)」


 うむ。そうであったな。神としての王道を忘れてはならぬ。

 さっそく修正するとしようか。

 追加した太陽は冷ましてから外側に……


「へえ、太陽を真ん中に置いて、その周りを地球が回るんですか。

 地球も自分で回ってましたよね。へんなの。

 そばにある小さな星って… 『月』ですか。

 ずいぶん凝った造りになりましたね」


 どうやら、ヘルマの知識にある宇宙とは、あくまで地球を中心に星空が回っているモノらしいの。

 まあ、そういうモデルも在るには在るのじゃがな、天空に星を巡らせるために膨大な量の計算とか、軌道の調整とかをせにゃならんのじゃ。

 神であるワシが鬱になるほどじゃぞ? そんな膨大な量の計算なんか、やってられんわ。


「この方が、何かと簡単だというわけですか。たしかに、この計算は大変ですね。

 創造神様が嫌がるのもわかりますが、ここは王道に従って、膨大な量の計算…

 いだだだだっ、何でもありません。何も言ってませんからあああああっ!」



 聖典の記録をしておきましょうか。

 今日のところは、こんな感じ。


 神は二つの大きな光る物と星を造り、昼と夜を治めさせた。

 日のため、季節のため、年のため、天の大空にあって地を照らす光となった。

 夕となり、また朝となった。第四日である。

 神はエラー無しを見て、良しとされた

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