神はレトロなマシンを創られた
創造神様、いくらなんでもBASICは無いでしょう。
処理速度とか、色々と、まあ、なんというか……
「何を言うか。基本中の基本じゃぞ? 全てはここから始まったんじゃ」
まあ、全ての始まりってのは、あながち間違っちゃいないけど。
パソコンが普及し始めたころは、たしかに主流でしたからね。
始まりと言うからには、2バイトコードでしょう。
せめてマシン語使ってください。
「あれは単調なんで、打っているうちに眠くなってくるのじゃ。
文句ばかり言っておると、神罰をくらわせるぞ」
おうおう、出来るってんなら、やってみればいいじゃん。
ほれほれ。
がしっ。
いだだだだ、身体が割れる中身がはみ出る。ごめんなさいごめんなさい。
……ふう、握りつぶされるかと思った。
「わかればよい」
そう言いながらも、キーボードをたたく手が止まらないのは流石。
ブラインドタッチ、って奴ですよね。
……何でこんな事知ってるんだろう。
┃
┃…………………
┃
┃load "cosmos"
┃
┃OK
┃
┃run "cosmos"
┃
プログラムをロードして、実行か。
loadコマンド要らなくね?
基本に忠実なのはいいけど、そいつはテープとかディスク使ってた頃の…
さいですか、まあ続きをどうぞ。
「うむ。
……そういえば、気になる事があるのじゃが…」
何でしょう。あいかわらず見事な指捌きですね。
まるで心地よい子守唄を聞いているようです。
「おまえ、なぜ実体化せんのだ。出来ない筈はなかろう。つか実体化せい。正体を現せ!」
拒否権を主張しますけど?
「ワシも握力を主張するが?」
横暴だあ!




