表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
創造神のリサイクル事業  作者: 水瀬 悠希
創造神はデキる神?
14/35

外典:ヘルマは創造神様のお世話をする

今回は番外編(?)です。

 ヘルマです。

 グ・エディン・ナの一角にある農場は、順調に稼働しています。

 畑だけではなく、果樹園も創っちゃいましたから。今から収穫が楽しみです。

 特に創造神様はバナナがお気に入りのようですから。


 今日は創造神様のお許しが出たので、はじめて地球に行きました。

 食肉植物やカニと戯れたり、と、それなりに楽しいひと時を過ごしました。

 そこで、悲しい事件さえ起きなければ、もう少し地球の風景を堪能できたのに。

 ああ、なんという事でしょう。メイド服を駄目にしてしまいました。


 創造神様が、わたしのためだけに誂えてくれたというのに。

 初めてのおつかいで、舞い上がっていたのでしょう。

 ……と、まあ、いつまでも結界の中で落ち込んでいてはいけません。

 お風呂に入って、気持ちをリセットして。お昼ご飯の支度を始めましょう。


 あれから、もう一度地球に行きましたとも。いやぁ、狩りは良いですね。

 イノシシとタコが手に入りました。もちろんバナナの収穫も忘れてはいません。

 マスタードシードも収穫できたので、軽く塩味をつけたワインビネガーに漬け込んでおきます。

 かさが増えてきたら食べごろです。食べる直前に、実を軽く潰しておくのがコツですね。

 転送石は便利です。今後も活用しましょう。


 お昼ご飯には、食肉植物のみじん切りを使ってみました。意趣返しはバッチリです。

 それはもう、パワフルな抗議がありましたが、そんなものは却下です。物理的に。

 事前情報も無しで、食肉植物の群生地に転送するのは無しだと思いますよ。

 夕ご飯は、ちゃんとした献立にしますから、拗ねないでくださいね。


 イノシシ肉のあばら肉とバナナと… 食料庫からは、野菜をいくつか。

 これで煮物を作りましょう。ふっふっふ。

 このバナナは、黄色く熟しても、あまり甘くならない種類のものです。どちらかというと、お芋に近い感じですね。材料を軽く炒めたら、醤油やみりん、砂糖を入れて煮るだけです。

 材料はすべて、メイド・イン・地球です。チキン味になんか、なりませんよ。

 あとは定番のオムライスです。


 創造神様は、狂喜乱舞していました。チキン味がお気に入りだと思っていたのですが。


 夕食のメインはタコです。触手生物の一種ですが、太めの触手が8本あるだけです。

 吸盤が生えていましたのは意外でしたね。うっかり吸いつかれて、背中とかお尻に丸い痕がついちゃったのは、創造神様には内緒です。


 ……って、創造神様、なにをやってるんですかあぁぁ!

 星のかけらを地球にぶつけた? 後悔も反省もしていない?

 タコは冷凍しておけば良いでしょう。夕ごはん? 台所の食材でちょちょいのちょい。

 チャーハン作りましたからね。スープの素がありますから、テキトーに飲んでください。

 お湯に入れるだけですから簡単でしょ?


 さてと。

 地球の様子は ……大惨事ですね。

 後片付けは徹夜になりそうな予感がします。


 とりあえず、創造神様を、お風呂に入れて、ベッドに押し込みました。

 洗濯は全自動洗濯機が、全部やってくれます。明日の朝には乾いている事でしょう。

 さらに、さらに!

 創造神様の分と私の分は、仕分けて畳んであるので、それをタンスの引き出しに仕舞うだけの、

 実に簡単なお仕事です。夢のマシンですねー


 そろそろ、創造神様には起きてもらいましょうか。

 ほこりが舞い上がった地球のお掃除は、徹夜でした。あー、ねみーよー


 お米を炊くのは諦めましょう。用意するのは朝食の王道、モーニングセットです。

 4枚切りの食パンをトーストして、バターを塗ります。マーガリンでも美味しいですね。

 仕上げに、小指の厚さに粒あんを盛りましょう。あとは茹で卵とサラダ。

 コーヒーはベトナムロブです。あまりの苦さ悶絶するがよい。

 ひっひっひ、砂糖はまだ貴重品なんですよ~だ。



 人類創造がうまくいったら、夕食は肉祭りにでもしましょうか。

 今日も忙しい一日になりそうです。


というわけで、もう1話アップします。

いよいよ人類創造が始まるわけですが……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ