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創造神のリサイクル事業  作者: 水瀬 悠希
創造神はデキる神?
13/35

神は大空と海に住まう者をを創られた(その4)

 ヘルマです。

 生物の爆発的な大発生をご覧になられた創造神様が、キれました。

 何をしたんだ、って? 地球に直径10キロほどの小型の小惑星をぶつけたんです。

 おかげで、地上は大惨事ですよ。


 巨大生物や食肉植物なんかは、大半が死滅しました。

 割れた陸地が変に衝突しあったせいで、地表はシワだらけです。

 おまけに星の内部では岩石とか鉱物の沸騰が始まっています。


 見た目も最悪です。せっかく滑らかになるように造った地球がでこぼこです。

 いろいろと、後片付けをしていたら、夕方になっちゃいました。

 とりあえず、お食事でも。


 ……で、何かおっしゃりたい事は?


「今までの地球が出来過ぎたのじゃ。ほぼ真球の天体なのに、陸地と海が分かれていたのは、地球の自転と月の位置が、偶然にも釣り合ったからに過ぎぬ。

 今回の件がなくとも、いずれ地球はこのような形になったのは間違いなかろう。

 不満そうであるな。納得がいかぬか。それではヘルマよ、地球を巡る月に目を留めてみよ」


 月… ですか。

 情景パーツだと思って、まったく気にしていませんでしたが……

 地球のように、中心のあたりは沸騰していたようですが、今は完全に冷えていますね。

 そして、デコボコです。最初はきれいな球体だった筈ですが。


「地球に降り注ぐはずのモノを、その身をもって受け止めた結果、あの姿になったのじゃ。

 あの月の姿は醜いと思うかの?」


 ……わかりません。

 でも、月のおかげで、地球は生命に溢れていたのですね。


「そのための援けになったであろう。

 月がこのような姿をしている事にも理由があったわけであるな。

 最初のころに、大量に漂っていた星のかけらが、一部でも地球に降り注いでいたら、いまごろどうなっていたことか」


 ……そう、ですよね。

 たしかに、今の地球の姿の方が良いかも知れませんね。

 何かのはずみで、月と地球の位置関係が変わったら……

 こんなものでは済まなかったでしょう。



「では、地球の様子が落ち着いたら、おとなしい生き物を増やす事にしよう。

 あんな極端な進化をせぬモノを」


 本当ですね? もう触手とか、食肉植物は嫌ですからね。

 心の底からお願いしますよ。


「まあ、今度は大丈夫じゃろう。見ておれ。これから新しく動物たちを創造するぞ」


 かたたたたたたた…… たんっ!


┃BLOAD "LIVESTOCK.BIN",R

┃OK

┃CALL MSUBR(RG1,AF2)

┃OK

┃CHAIN MERGE "1:SPAM_CAN", 1200, ALL

┃File not found

┃CHAIN MERGE "2:POULTRY_ALL", 5000, ALL

┃OK

┃RUN

┃Command ? : CREATE CATTLE

┃OK

┃Command ? : ■_


 彼らは、どんな生き物なのでしょうか。


「家畜とか家禽というヤツじゃ。動物としては、比較的おとなしい部類じゃよ。

 今までは、単純に草食、肉食の生物というだけで、ぼーっと生きる事が彼らの役割であった。

 ……はずであったのだが、異常な進化を経て、とんでもない事になったのう。

 あのままでは、地球は滅びていたであろう。


 今回のプロジェクトの最終目的はヒトの創造じゃ。

 そのためには、連中のような存在はまずい。なにせ、世界を滅ぼしかねない連中じゃからの。

 そういうことから、連中には絶滅してもらうしかなかったのじゃ。


 そしてな、ヒトは、地球に住まう全ての生物の頂点である。

 ゆえに、あらゆる環境に対応できる必要がある。

 酷寒の地や、灼熱の砂漠地帯であっても、じゃ。

 そのためには、何でも食べて、丈夫に育ってもらわなくてはならぬとは思わぬか?

 家畜となる動物は、食料のほかにも色々と、ヒトの助けになるじゃろう」


 ヒトが生きる上で、必要な労働力とか食料とか、そんな感じになる生き物ですね。

 何となくわかります。美味しいごはんは、生きるのに大切なのことですもの。



 聖典の記録。今日はこんな感じ。 


 神は触手あるもの、魚をそれぞれに、また、翼ある鳥をそれぞれに創造された。

 神はこれらを祝福して言われた。「生めよ、増えよ、海に満ちよ、また地に増えよ」

 夕となり、また朝となった。第五日である。

 神はエラー無しを見て、良しとされた。


やっと終わりました。

次回からは、やっと……

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