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創造神のリサイクル事業  作者: 水瀬 悠希
創造神はデキる神?
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プロローグ

最初にコンピューターがあった。

そして神はおっしゃられた。

『光あれ!』


 薄暗い空間にあるものは、シンプルなデザインの机と椅子だけ。

 他には何もない。

 床も、壁も、天井さえも。

 ああそうだ。時間と言う概念もないな。


 時間? 概念?

 なんだったっけ。とても大切なモノだったような気もするが。

 モノ? という事はあそこにある机のような?

 いや違う。


 時間、ジカン、じかn……

 ううむ、わからん。時間って何だっけ。

 思い出せないとなると、なんか気になる。


 ……まあいいや、どうだって。


 机の上に置いてあるコンピューターが1台、置かれている。

 さっきまで無かったよね、いつの間にか置いてあるよ。

 ディスプレィは、入力を促すかのように、カーソルが点滅を繰り返していた。

 誰が置いたん?


「ワシじゃ」


 どぅわっとぉ! どこから湧いてきたんだこいつ?


「どこでもよかろう。今ここにワシが居る。それをだけ認識すれば良いのじゃ」


 いきなり現れて偉そうにふんぞり返られても。

 というより、姿形がわけわからん。

 老人のようであり、赤ん坊のような、男のような女のような。

 捉えどころがない。カオスな奴だな。


「ワシはこの世で唯一の神。創造神じゃ。

 ついでに言うと、ここは全ての時間の果てにある世界であるな。

 かつて世界にあまねく存在していた物質やエネルギー、さらに時間さえも消費し尽くした場所と言ってもよい。

 本来ならば、消滅しているはずの世界が残っているから気になって見にきたのじゃ。

 思うに、この空間が消滅しないで残っていたのは、おまえが居た事であろうな」


 さいですか。

 どうやら爺ぽい姿に落ち着きましたね。

 それはそれで渋いですよ。

 ギリジャ・ローマ神話の人が着ている、その、トーガって言いましたか。

 なんか見ていて落ち着くというか、なんちゅーか…… かっくいー。


「そうか? まあ、そこまで言うのであれば、このままの姿でいてやろう」


 じゃあ、それでお願いします。

 頻繁に姿を変えられると、混乱しますから。

 で、ここに来たのは物見遊山ぽい感覚ですか。

 用が済んだら、とっととお帰り下さい。


「最初はそう思っていたのだがな、おまえのような神を崇めぬ不心得者を放置しておくのもワシのプライドに関わるのぅ。よし、いい事を思いついた。おまえに創造神の偉大さを知らしめてやろう」


 そんな事しなくていいです。

 ぼーっと生きてるだけで満足ですから。

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