世界の理
俺は今、雲の上(?)の様な場所に居る。そして目の前には青年(見た目から判断し て)と少女(こちらも見た目から判断した…わけだが)まあとにかく目の前に青年と少女が居る。
(てか、何処だよここ…)
とりあえず、一番新しい記憶を探る事にした。
「はぁ…」
思わずため息が出てしまう。「中学なんて面倒くせえ」これが俺の本心だ。
「世界なんて本当に居心地が悪い。腐りきっているよ。」なんて戯言を言いながら午後の学校の屋上で授業をサボっている。現在、午後2時過ぎ。いつもなら今は5限目。やる気が絶対無いクソ教師、国語の佐々木の授業だったはずだが今となってはどうでもいい事だ。
「本当に世界は腐りきっている。」と言おうとした時、空が光った。雷だ。
(何で雷が発生した!?今は雲一つ無い青空なのに。雷を発生させるには静電気が必要、しかし今は静電気の源になる雲が無い。発生条件を満たしていないのになぜ発生した?)
色々考えている内にまた発生した。発生場所は前回よりかなり手前というよりかほぼ真上だった。死を悟った。
(うん、なるほど。つまり死んだって訳か。という事は目の前に居るのは天使か何かなのかな?)
とりあえず、話しかける事にした。
「なぁアンタ、ここは何処でアンタらは一体何者なんだ?」
「僕たちはこの世界の創始者。そうだな、神とでも名乗っておこう。隣のこいつは僕の補佐…天使かな?」
何で疑問形で終わらせるんだよと思いながら思考する。
(世界の創始者と言ったなという事はこいつが世界を創ったのかそんで隣の奴はその補佐…なるほど。分かりやすいな。)
「そんで世界の創始者様が俺に何の用だ?まさか話し相手が欲しかったから呼んだって訳でも無いだろう?」
「君は死んだという自覚があるか?無いのなら教えてやろう。君は死んだ。こちら側のミスによって。だから生き返らせようと思ってな。どうだ?生き返りたいか?」
「うん、そうだな。腐りきっていない世界なら生き返ってもいいかな。」
わがままを言った。自分でも確信したこの世に腐りきっていない世界が無い訳無いじゃないか。
「あるよ。腐りきっていない世界。」
(あんのかよ!!!)
「ていうかその世界で生き返らせようと思ってたんだが。そうか、それなら生き返るでいいんだな。よし、そうと決まれば早速転生と行きたい所だがお詫びをしなければならないな。どうだ何か欲しい物があれば何でも一緒に送ってやるぞ。なんならこいつでも良いぞ。」
と、言いながら隣を指指す。まさかこちらに来るとは思ってなかったのだろうめっちゃ慌ててる天使さん。
(おいおいめっちゃ動揺してんじゃん。あ、こっち睨み付けられた。さすがに持っていけねーわ。)
「まぁ、思い付かないし要らねーわ。」
「それならあっちの世界で使えるチート能力でも持ってけ。」
「いや、スゲーもん貰うな俺。まぁいいやそれ貰っとくよ。ところで、だ。結局俺は何処に転生するんだ?」
「それは君たちで言うアンドロメダ銀河にある星だ。」
いきなり天文学になってきた。
「うん、なるほど。つまり別の惑星で生き返らせるんだな?それともう一つ最初に自分たちを神と言ったがその神とやらは一体何者なんだ?」
「高次元の存在だよ。極端にいうとこの世界は僕の作品なんだよ。君たちも二次元の作品を創るだろ?それと同じ事さただし君たち三次元の作品ってのは君たち一人一人生まれつきの人格があるんだよ。分かりやすく例えるとネトゲのGMだね。この世界システムだって変えられるし君たちがうざいと思ったら消す事も可能。そんな存在だよ。」
(けっこう恐ろしい存在だな)
「質問に答えくれてありがと。」
「じゃあ転生するよ。少し目を閉じてて。」
言われるがままに目を閉じた、そして意識が薄れていった。
誰かに呼ばれて目を覚ました。