月島灯里の降って湧いた災難
いや、ヤクザのお話が書きたかっただけなんですがね?何でこうなったんだか。
恋愛パート以外で一部、実話を含みます。(笑)
私こと月島灯里(27)は勝気な性格なクセに超ビビリである。その上自他共に認める猫被りでもあった。
「────それでな、背中に虎のモンモン背負っとる男衆ばっかりがよ、ジェットスキーで曲がり切れずに吹っ飛んじまったのよ」
「ふむふむ」
政令指定都市に子会社を持つ田舎の市で、そこそこ有名な半導体を扱う会社の孫会社で工場勤務のしがない工員である私は、25歳にして初めての一人暮らしに実は結構お金を突っ込んでいた。
「俺の目の前で空中に三匹のトラが、ポポポンと並んで飛んで海面に叩き付けられよってな!もう、可笑しいのなんのって」
「ぶはッ!マジで?お爺ちゃん、それ最高‼︎」
お金に困ってた私に派手めな後輩が悪魔の囁きを。曰く『お水なら短時間で稼げますよ』と。それでつい8時から12時くらいまで夜の店でバイトをしだしたのだ。
「会長、お楽しみの処申し訳ございません。ですが、そろそろお戻りになりませんと」
「何じゃ、川上か。喧しいわ、俺はあかりちゃんと12時までおしゃべりしたいんじゃ。なぁ、あかりちゃん〜今日こそは爺ちゃんとアフター行ってくれるじゃろ?今更おっ勃ちもせんからの。操は安心してええよ?料亭に明日の朝と昼の弁当まで詰めさせるからよ」
「安藤のお爺ちゃん…部下の人困ってるでしょ?来週のシフト教えるから、また来たらいいでしょーが」
まさかそんなテキトーなスナックに何処ぞのヤクザの会長が飛び込みで呑みに来て、その後入り浸るなんて誰が想像しようか。
「下で車が待っております。明日はフロントの各社視察と一ヶ崎の御大との会合の予定と詰まってます。早めにお休みになりませんと起きるのがお辛くなりますよ?」
「ぬ〜あいつら、俺が来た時だけツラ作りおるから嫌いなんじゃ。特に秀嗣は可愛くない!ああ!あかりちゃんみたいな孫なら欲しかった!女孫ならさっさと秘書にでもして連れ歩いたのに〜‼︎」
ビシッとスーツの部下の人が初めて視線を寄越した。
『なりたいか?』
私は張り子の虎の様に高速で左右に首を振った。その意味は─────
『滅相もございません』
バカじゃないの?なりたいワケないじゃん!ヤクザのお偉いさんの秘書!こちとら切った張ったとは無縁の女工員なんだよ!一日中、ロットの歩留まりを計算して合否判定して働いている少数場所がお似合いなんだよ‼︎平手一発で人が瞬間移動する経験なんて見てるだけで充分です。お断りします。お断りします。大事な事なので二回言いました。(2秒)
そう。何でかこのヤクザのお爺ちゃんは、此の所私の出勤日に合わせて呑みに来て、特注のバカ高いキープを入れ、デュエットばんばん歌ってお店を盛り上げてくれる。しかし、要らん。こんな恐ろしい客、本来アルバイトの身には要らんのじゃ!
以前、遊びに来てた何処かのママがヤクザの情婦か奥さんで、ワインを飲みたい、と仰ったが何故かオープナーが見つからず、手間取った時に『我儘抜かすなや』とヤクザの手の一振りで美女がスツールから消えたのだ。
『助けてェー!アルムのもーみーのーきーよー‼︎』
そう心の中で叫んだとて誰が私を責められよう?
何とか宥め賺され、物々しくお帰りになられた後の店の空気が気不味い事気不味い事。『私の所為ではございません』オーラを全開にして明るく接客に徹する。元来こちとら色気では無く、気さくなのが売りなのだ。
しかし、ママの困り切った視線がイタイ。
早く飽きてくんないかなーじゃないと、働き口を変えなきゃなんなくなる…。
そんな風に思った時代もありました。
てか、昨日の話です。お爺ちゃんには言ってないんですが、本日もバイトです。
「お、来たな!あかりちゃん。今日はオマケ連れでの。これこれ、これが俺の孫で安藤秀嗣っちゅうんじゃ。エエ男じゃろ?」
「コンバンワ、あかりさん」
それなのに何故か待ち構えていた和服のお爺ちゃんの横に大層なイケメンが座っていました。
スタイルもばっちり。素人目にも仕立ての良い服を着こなして静かに酒を嗜む彼は、多分年の頃なら30前後ではないでしょうか?
ゆったりと地酒の熱燗をレトロなぐい呑みでお召し上がりの様です。短く刈った黒髪は堂々たる体格に似合った涼しさを感じさせます。
目元優しく、大物感を漂わせた確かにいい男がそこに居ました。
しかし、ここで私の第六感が絶叫しています。
アレは只者じゃねぇぞォ‼︎
伊達にお水をチャパチャパいわせていた訳ではありません。
よーく見ると、目の奥がツンドラです。魂まで凍り付きそうな気がします。
あの人、きっと2秒で人を殺します。無理。
オンジー、私フランクフルト無理ぃ〜アルムの山に帰りたいィ〜!
「あら、イラッシャーイ安藤のお爺ちゃん!お孫さんと御一緒なの?良いわねぇ。コンバンワ、あかりです。宜しくお孫さん」
ヨシ、馬鹿だ!いつも通り馬鹿で能天気を心掛けよう‼︎地雷だけ踏まない様に気を付ければ大丈夫…な筈だ‼︎(多分)
お孫さんは獲物を見つけた大型肉食獣の様に、涼やかな自然の中に獰猛さを隠して、つぶさに私の動向を見守っていた。が。
「─────秀嗣です」
「は?あの…」
「秀嗣」
「え?その…?」
「コイツは『お孫さん』は嫌なんだとよ〜あかりちゃん」
何となく分かっとるわぁ──────っ‼︎‼︎
軽やかな赤い小花のワンピの中を生汗が流れていく。
二人共人の良さそうな笑みを浮かべてニコニコしている。ああ、二十代前半なら騙されただろうよ!二匹の子ヤギと一緒に透き通った陽射しの中をスキップしたわ。
だけだな‼︎違うんだよ!空気が。
何となくだけど、隙が無さ過ぎる。爺ちゃんは適度に表情を変えてくれるが、秀嗣さんとやらは笑みの質が深くなりこそすれ、まったく表情が動かない。
「ひ、秀嗣さん?」
「はい」
「狡いぞ秀嗣。あかりちゃん、俺も隆浩さん、と呼んでー」
「あいあいさー隆浩さん。緑茶割り貰っていい?」
どうする?馬鹿を続けるのか?いや、逆に続けるしかあるまいて。
「おうおう、呑みな呑みな。ボトルでもカクテルでも好きなだけお呑み。
すまんのー、無駄にデカい孫じゃろ?今日は仕事終わりにふらりと現れよっての〜。まあ、独身で顔は良い方だから観賞用にして癒されておくれ。あんまり喋らんから無視してオッケー。緊張せんでええからな?」
「ありがと〜隆浩さん。ひ、秀嗣さんはお爺ちゃんが呑み過ぎない様に心配して来て下さったんでしょ?この辺には見ない好い男だから緊張するな、って方が無理よ。ほら、もー手がプルプル」
実は違う意味でプルプルしてるんだがな!
そう笑いながら前に出した手を、枯れた手が取る前に大きなそれにぱしり、と捕らわれた。
「秀嗣─────てめえ」
「好い男だと、思ってくれてるんですか?」
老体から迸る殺気を柳に風と受け流す孫。
プルプルが二倍になって、笑顔のままコンクリ片アルバイト嬢。
これは!分かった‼︎分かったぞ!ジジイをこの僻地に縛る私をテキトーにユーワクして、切り離し、その後忘れられた時点で風呂屋にでも沈めるつもりなのねっ⁉︎
ふぅ〜〜恐ろしい!誰が乗るものですかッ‼︎
ジジイは本屋の通販のカタログばりにどうぞご自由にお持ち帰り下さいな。
「秀嗣、離さねぇか。あかりちゃんの身体が笑顔のまま、斜め45度に傾斜し始めたじゃねぇか」
「嫌ですよ。俺だって癒されたいんですから。
『みっこ』が隠れてからどれくらい経つと思ってんです?爺さんも似てると思ったんでしょう?だから、執着してる」
『みっこ』?
それは過去の情婦の名前なのか?それとも爺ちゃんの亡くなった連れ合いか?ひょっとしてババコンなのか?
「『みっこ』は元々俺んとこのムスメだったんだぞ?それをお前が強引に連れてったんじゃねぇか。あの後、俺が『小百合』の機嫌をどんだけ取らなきゃならなかったと思ったんだ?ああ?若いもんを何人遊びに投入したと思う?十人だぞ、十人。付きっきりで交代制にして5日間ぶっ通しで構い倒した後、やっとアイツすやすや眠りやがって。まあ、根に持つ女じゃねぇからな。踏ん切りが必要だったんだろうが…」
「『小百合』は良い女でしたから」
「そうだな。で、いい加減あかりちゃんの手を離せっちゅーとろーが!お前の異常な鼻ぺちゃ好きは知っとるが、あかりちゃんはちょっと低めの団子ッ鼻ってだけのかあいい娘さんじゃ!
俺の目が黒い内は『みっこ』の代わりにするなんぞ許さんからな」
低く孫を恫喝する姿はジジイながらカッコ良くてキュンときますが、誰が低めの団子ッパナですか。知ってますけど、他人の口から指摘されるとイラッとしますが。そこは二人共、スルーですか。そうですか。
「それに、あかりちゃんは寧ろ『小百合』似だ!」
ここは譲らんぞ!とプンプンの爺ちゃんだが、孫が愛人だか本妻だかの名前を呼び捨てにするのはいいんか?しかも、『みっこ』さんも『小百合』さんもひょっとして故人?
「…まあまあ、お二人の大事な方にちょぴっとでも似てるなんて嬉しいわ」
「そう、とても似ています。特に雰囲気が」
「そうだな。みっこも小百合もあんまし目を合わせてくれなかったよな。直ぐ腹見せて【降参】してたクセによう」
それは、おのれらのオーラにビビっとったんじゃあ!
え?降参?
「ほら、これが『小百合』で」
「これが『みっこ』です。
───────パグだった。
うん、確かに鼻ぺちゃだね…。
おーい誰か、ヤマダくーん北○鮮からノドン持ってきて〜。
「可愛いだろ?」
「と、言うか癒し系美女ですよね」
携帯の写メを愛おしそうに眺める二人。
マジか貴様ら。どん引く程にマジなんだな?
テポ○ンかIBMを正確に撃って!誰か‼︎この人達にピンポイントで!
「ほう─────非常に立派なわんこ様方ですね。なんと美しい茶色の毛並みかな…さて、と。ちょっち、ワタクシはお花を摘みに行ってきますかな。御前、失礼をば」
がたり、と立ち上がれば、掴まれたままの腕がクン、と伸びた。
ゴツい指先が手首の裏をなぞる様にそっと愛撫した。快感がぞくり、と背中を突き抜ける。
目線が、強く、こちらを見据えた。
「嘘、ですよね?」
「…………ほんと、ですよぉ〜」
「すまんなぁ、あかりちゃん。こいつは人の嘘を見抜く目が半端無くての。逃げたい気持ちは分かるがな、やめといた方が身の為だ」
「たーかーひーろーさあん…私はお水はアルバイトで本職はお昼のお仕事なんですよお」
半ベソで訴えると、つい、と手がそのまま引かれてなんと、『秀嗣さん』の懐にすっぽりと収まってしまった。なり。
「─────それはいい。実は俺も小さいながらも会社を経営していましてね。色々と面倒な集まりに呼ばれるんですが、パートナーが居ないと突っぱねるのも限界がありまして。どうです?一つ、俺に雇われてはみませんか?」
「は?」
男の品の良い微かなオーデコロンの香りがふわりと立ち上り、混乱する私の鼻腔を擽った。
「ドレスアップして側に居てくれるだけで、店の一月の倍は払いましょう。いい加減行く先々でケバケバしい女達を紹介されるのにはウンザリしているんですよ」
ねえ、構いませんよね?とママを仰げば、カウンターの中の店主は既に張り子の虎と化している。ドナドナか!子牛か!市場へ売られて行くのか⁉︎そして、それはパートナーとは名ばかりの縁談への楯じゃねぇのか?
「なんだ、秀嗣、【搦め手】使うんか?」
「え?隆浩さん【搦め手】ってなに?秀嗣さん、『集まり』って会社のパーティとかですか…?ほら、私、仕事着も派手めのお出掛け着しか持ってないんですよ?
そんなハイソな集まりはロングドレスを見事に着こなす高級クラブのお姉様方とかの本格的なプロの嬢にお頼みされた方が宜しいかと」
「…まあ、パーティもあったな」
「日本庭園や個人邸宅の場合もあります」
それ、明らかに相手はカタギじゃねぇじゃんよ!
「…無理です。他の人を当たって下さい」
「何故です?必要経費としてエステ代までお支払いしますし、その都度作る着物やドレス、靴、アクセサリーの類も差し上げますよ?」
「そういう問題だけじゃありません。それなりな後見を持つお嬢様方への楯になるには私は『普通』過ぎるんですよ。重ねて、天涯孤独じゃないんです。守らなきゃならないものが沢山あるので、目眩くニューワールドへは気軽に飛び込んで行けないんです。加えて特殊チートも度胸もありませんので、ニューナンブやトカレフを多分見ただけで20秒は余裕で固まります。カッチカチです。SP付けられた処で護ってくれるイケメンにときめいたりしません。寧ろ、『何て目に合わせてくれるんじゃ!』と憤慨する事間違いなしです。いいですか?もう、いいですか?」
ノンブレスで言い放つ私に店内の時間が止まる。──────終わった…この店での私、終わったわ。
恨みがましい視線を爺ちゃんに送ると、ふう、と嘆息して彼はママにお勘定を言い渡した。
「うーん、取り敢えずあかりちゃんも一緒に出るか。俺がどう転んでも悪い様にはしねえからちょっとおいで。侘びの一環で高い飯奢らせてもらうわ」
「会長」
「おめぇも少なくともそういう話はアフター連れ出してからするべきだったぞ?らしくねぇ。焦り過ぎだ。見ろ、あかりちゃんドン引きしてるじゃねぇか。カタギのフロント企業トップ張ってんなら、真っ当な娘っ子の気持ちぐれえ察しやがれ。…まあ、ここに通ってた俺が言う事じゃねぇがな〜〜」
イケメンがしょぼん、と仔犬化する横で、私のバッグを持ってきてくれたママが封筒をねじ込んでいるのが見えた。片手を顔の前で上げている処で察する。今週の週払いの給料か!はい、解雇決定です!
かぽーん。
鹿威しがエエ音をたてて、夜のしじまに割り入ってくる。
何でこんな時間にこんな高級料亭に予約無しで飛び込めるんだ?9時半だぞ?9時半!
「肉、イケるか?あかりちゃん。この店は佐賀牛の良いのが食えるんだ。舌の上で溶けるぜ?」
「肉、良いですね。今、アグレッシブな気分なんで遠慮なく戴きます。…ちょっと素面が辛くなってきました。後で代行まで呼んで貰えますかね?美味しい冷酒が飲みたいです」
「若いのに車を回させましょう。帰りはうちの車で送って行きます。玄関先までお送りしますよ。酔い潰れたら持ち帰りますが」
それ、ある意味ホラーだから!起きたら、人肌の観世音菩薩と同衾してました、なんて何処の世界の度胸試しだよ⁉︎
「…結構です。マイブームは専ら温泉センターのおっきい檜風呂で朝風呂なんで」
「ちょうど本宅の風呂がそんな感じでしたね、会長?」
「おお!じゃあ、今から三人で混浴と洒落込むか!『久保田』一升瓶で「持ち込むぞ、酒盛りと行こうぜ」
「肉!肉はどうしました⁉︎まさか約束、反故にするつもりじゃないでしょうねッ⁉︎肉を食べなきゃ私は梃子でもうごきませんよ!それに朝風呂だって言ってんでしょーが‼︎」
「会長お気にを孫の嫁にする機会じゃけん、遠慮せいや」
「あかりちゃん、白のバスタオルなら巻いて入って良いぞい?」
「え?ソレ譲歩なの?いや、何でそんな逃げ場の無い場所に進んで行きたがると思うんですか!隆浩さん、分かってるんでしょ?唯一話が『出来そうな』貴方に頼んでいるんです。お願いします、『見逃して』下さいよ〜〜」
ぽりぽり、と後頭部をすまなさそうに掻く老人は上目遣いにこちらを見た。
「う〜〜ん、迷惑掛けちまった手前そうしてやりてぇのはやまやまなんだが、な。そこの若造が目ぇ着けたモンをすんなりと諦めるタチじゃ無くてな〜まあとっくに分かっちゃいるだろうが、俺達は極道だ。そう言う真っ当な道から外れた半端はよ、『欲しい』は『手に入れる』と同義語なんでね」
肉が運ばれてきて、熱した陶板の上にじゅー、と乗せられた。さっさと下がった中居さんじゃないよ〜秀嗣さんだよ〜。
ニコニコと表面焼いてミディアムレアで差し出してくるよォ〜〜!
「ウェルダンで!お肉は芯まで火の通ったウェルダンで‼︎」
「A5ランクの肉は血の滴る様なレアがホントは一番なんですよ?」
「う…生肉は…」
イケメンが至近距離で覗き込んでくる。
「肉は」
私にサイコロ状のそれを目の前で見せつける様にふうふうして、秀嗣さんは蕩ける様な微笑みをうかべた。
「蕩けるぐらいが甘いんだよ」
ぽい、と自分の口の中に放り込むと、彼はすかさず後頭部に手を回して固定して接吻してきた。
柔らかく食まれた唇から上等な肉が口移しで送り込まれてくる。
「んぐ」
ねちっこく。それはそれはねちっこく。
「んぐぅーんん、ん、んうー」
まるでこの口の中が肉の受け皿かと思う程に、共有して、熱で霜降り肉を溶かしてしまった。
放心した私の口の中で、ぴちゃぴちゃと肉厚の舌が蠢く。
「美味い」
ああッ色気、漏れてますよ⁉︎ヤーメーテーお肉なら自分の分を食〜べ〜て〜!
てか、頭が!意識が!モウロウと…
「だから盛るなっつーの、秀嗣!あかりちゃんが痙攣し始めただろうが‼︎」
軽く叩かれて、ヤクザの会長のお孫さんは不機嫌そうに顔を上げた。
まだ、ちょっと不満そうだったけどね⁉︎
その隙を逃さず身体を離した私は、お爺ちゃんの前に座り直した。
「あのですね、隆浩さん。私、貴方方が『何を』『どういった経緯で』望まれているのか、さっぱり分からないんですが。
隆浩さんはともかく、ひ、秀嗣さんは今日が初対面ですよね?普通、それって何かを望まれる関係築くレベルのアレじゃありませんよね?今ベロチューされたんですが…つか、寧ろ食われる勢いで!」
「いいよなぁ」
「何なら、骨も残さず食べれますが」
やーめーてー‼︎
「ち、ちょっと、冷静にお話し合いをしましょう。─────肉も焼かないと!」
何やら食物連鎖の底辺に位置した私の、戦いが今、始まった!
.
ノリで書いたんで投げっぱなし。需要があれば、続きを書きます。