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語られる
物語は必ず面白く、
私たちを虜にさせる。
私は書こうと筆を取って、ないものを口に出す。
「文……」
口にした瞬間に胸が灼熱の如くに燃え上がる。
よく聞いて欲しい。ここの物語は必ず反転すると。
高校ん時からだろうか。
そう思ったのは
おかしな話だ。
おかしいと思わないか。
ならば君がおかしい。
このまま読んでいても普通だと思う。
そんな君が私は信じられない。
全てが平凡に
恐々した日々に怯えずに過ごせる、
そんな日々が当たり前だと感じているのならば
あれを見るしかない
満月を