表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/12

第4話目━━万織の守護天使登場。それ以前はギャグ要素全面的にしてます

5月3日。今日はデイケアお休みだ。

俗にいう、ゴールデンウィークてやつだ。


あたしの部屋のなかで、午前9時に、朝御飯も食べ終わりとらと談笑していた。


いきなりとらが切り出す。









「にゃも、人称"(われ)"にした」


「なんでその心境の変化した」


「我って、自分のこと呼んでる猫友達の紫姫(むらさき)ちゃんて子がいるのだ。で、」


「触発されたのね」


「我々は、地球を侵略するのであーる。」


「あー、そんなかにあたしは含んでないよ」


「か、確定されたっ!」


「あたしはカエルの軍曹じゃないからな」


「えーっにゃも、じゃない我、一度言ってみたかっただけなのに!ノッてくれよう!!ノッてくれようぅ」


「たまたまたまたまたまたまたまたまたま」


「び、ビビったー!いきなり万織あたまおかしくなったのかと思ったよいまー!!」


「ノッてあげたのにそれはヒドイ」


「我、"我"卒業した。」


「うん。それがいいんじゃない」


「卒業式開こうよ」


即興卒業式、スタート。



「……それでは、1組を担任する、万織先生より、名前を呼ばれた生徒は順に立ってください。


……紅塚 とら!」


「イエス!」


とらは仁王立ちして、プルプル少し震えながらあたしの方へ歩いてきた。


「紅塚、とら殿。」


A4の紙を適当に、床に落ちてたやつをそれっぽく両の手で持ち、読み上げようとしとらを見詰めるあたし。


「……ごくり。」


とらも、そうかしこまって話すあたしの声色と、A4のコピー用紙を見て、その演出に軽くツバを飲みあたし(校長先生役)の両目を見据えた。



「以下同文です。」



「前に誰もイネーよっ!!」



とらはヅッコケてくれた。



「卒業するのだ!すこし面白かったけど、ここはちゃんと幕を閉じないと!」


「紅塚、とら殿。えー、貴方は、我を人称にするこの時を、無事まっとうし終えたことを、認めます。

平成28年5月3日、ゴールデンウィーク。……おめでとうござぃまししゅぅぃぇ……」


語尾を校長先生の卒業式のあのかき消える感じにして、喜びで感無量な(おもむき)を表現してみた。


お辞儀しながらコピー用紙……というか卒業証書のかわりを渡すと、とらは「校長に失礼だよ!」と叫んでまたもやヅッコケてくれた。





「みぃ。まおりちゃん、とらくん。紫姫(むらさき)です、あけてください。」

べランダの窓を見ると、白い毛並みに紫色の瞳をした一匹のスラッとした猫ちゃんが、こちらを覗いていた。


「この子もしゃべれるんだ……!?」


驚いたあたしは窓を開け、紫姫ちゃんを迎え入れる。


「そうみも。我は、とらくんと同じ、天界からの使者を任されてるみゃ。」


「紫姫ちゃんも、にゃもと同じくネコテンなんだな。」


猫の天使=ネコテン。



そう。

とらは、天界から来た猫の天使なのだ。



あたしが病院に入院していたある日、家に数日だけ帰って泊まる外泊、というものをしていて、

夜寝るときに家のベッドの上で、あたしは『誰か助けてください……!!』と願いながらクリスタルの石を触って、涙を流した。


次の日の朝病院に戻るため支度をしてお母さんと家を出ようとしてあたしがドアを開けてみると、

優しい表情をしたどこかのお兄さんが虎猫を抱いて門の前に立っていて、


貴女(あなた)の声、届きました。天界より使者を贈ります。』


とそのお兄さんは言い、お母さんがドアの外をみる前に、あたしが少し目をはなした隙に、


『お母さーん!なんかいるー!



……あれ?』



いなくなってしもうた。

そして、その代わり、


猫が、



『"とら"が来たからには、もう安心だぞ。人称は、にゃも。にゃもが今日から万織ちゃんを助けるんだ!!』


と、人語で話したからお母さん固まったんだ。








━━━━これが、とらと我が家との出会い。


あの謎のお兄さん、実はあたしの守護天使の内の二番手さんだったらしい。

現に、スマホで呼ぶと来る。

ちなみにあたしについてる守護天使さんは、合計で三名いて、

三番手さんは黒髪の男の人、

そして一番手、即ちメインでリーダーが、金髪のウェーブの癖っ毛した女性の天使さんだ。




「まおりちゃん。我がここに来たのは、天界から伝言を預かったからなのよ。」


紫姫(むらさき)ちゃんが顔を見上げ、座りながら言う。


「なんだろうか。にゃもは特になんも聞いてないにゃよ」


「そろそろ、本編を進めてくれ。━━━━だそうよ。」


「あー。『にゃもの心、人肌のぬくもり』の?」


「そうよ。ここまでは単なる序奏にすぎないのよね?とらくん、とらくんも、生ぬるい日常に、なにか刺激がほしくにゃいかみーぃ?」


「とら……とらはな。いや、にゃもは、楽しいぞ。これでも充分、いいぞ。万織ぃ……でもさでもさ、冒険、でしょでしょ?」


「不可能じゃないわー……?」


自信なさげにとらに言うあたしの前で、ベランダの窓の向こう側に、

あたしの守護天使三人衆がいつのまにか立ったいて、○れ○れユカイを踊っていた。

曲はどこからともなくかかっていた。



なにこの展開……(頭痛)。





つづく。




※これから、ゆるーくギャグ(とバトル)、な路線で行こうと思うよ。









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ